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覚悟はしていたものの、全国一億二千万人の阪神ファンと南米在住の一阪神ファンに対し、悲しいニュースが飛び込んできました。阪神からのF/Aの前田大和内野手、横浜DeNAベイスターズへの移籍が決定しました。報道によると、レギュラー確約はなし(そりゃそうでしょう)、年俸総額3年3億円、背番号は9とのこと。
横浜DeNAのホームページには早速、阪神ファンの神経を逆なでするような大和直筆の所信表明とユニフォーム写真が掲載されております。
大和本人からも阪神球団及び阪神ファンに対するコメントも出ており、「12年間お世話になりました」、「ここまでやってこれたのは周りの皆さんとファンのおかげ」「新しい厳しい環境でチャレンジをしたい」と半ばF/A移籍選手の定型文句のようなコメントになっており真相が伺えませんが、大和の移籍判断の本当の拠り所はどこにあったのでしょうか?
阪神に残留する可能性も大と考えていただけに、想像にしかすぎないのですが、少し移籍理由につき考えてみました。
大和の移籍判断理由は?
まず、F/A選手の移籍理由には色々と理由があると思うのですが、夫々に当てはまるか考えてみました。
契約条件のよいチームへの移籍:
金銭面の条件、契約期間の条件、引退後の指導者手形の確約など、各球団あの手この手を尽くしてF/A選手の獲得を画策するのですが、移籍理由として一番多いのがこの契約条件でしょう。巨人・ソフトバンクの金満球団が最も得意とする手法で、次いで阪神・オリックスもこの部類に入るでしょう。
大体阪神がF/A争奪戦に負けるのは巨人・ソフトバンク相手の場合が殆どで、過去には縦じまが横しまに変わるところだった清原、江藤を巨人に持っていかれ、近年ではソフトバンクにいった中田くらいですかね。
広島/黒田、横浜/三浦、日ハム/宮西などは獲得狙っていたものの、残留を決意しました。
今回の相手はDeNAとオリックス、阪神としても金銭面や契約期間では負けることはないでしょうし、なにより阪神はOB選手への待遇が厚い。現在のコーチ陣やフロント陣の殆どがOBで構成されていることを見ても明らかでしょう。
ということで、契約条件で大和がDeNAを選んだということはないでしょう。
憧れのチームへの移籍
多くの選手がこれを理由に巨人へと移籍していきます。清原なんかも全くこのパターンですね。
大和は九州/鹿児島出身なので幼少時は巨人ファンだったという可能性は想像に難くないのですが、今回は縁もゆかりもない横浜、これも理由にはならないでしょう。
それにしても、そんなに巨人は憧れのチームなのですかね?
最早地上波で野球は放送しなくなり19時から親父が巨人戦を見ていた時代は終焉、主戦場はCSとネット中継です。
確かに、東京で女子アナと仲良くできるのは魅力ではありますが、F/Aする年齢にはプロ野球選手は大体結婚しているでしょう(良太結婚しろw)。にも関らず、毎年巨人にFA選手が移籍していきます。管理人がF/A権を取得したら、巨人以外の11球団とは交渉すると宣言するのですが(管理人が思っても仕方ありませんが)、まだまだ30前後の選手は昭和時代の巨人至上主義の影響が強いのですかね。
出身地のチーム
出身地への移籍もよくある理由ですね。去年の岸なんかはそのパターンです。
しかしながら、前述通り大和は鹿児島出身、これは当て嵌まらないでしょう。
この観点では、阪神は大阪桐蔭、履正社等をはじめとして多くの一流選手を排出している関西地区に位置しており、地元という観点では非常に有利なロケーションに位置しています。
更に言うと野球の聖地の甲子園球場、天然芝で体への負担が少ない本拠地ですので、この辺も選手を獲得する際にはアピールポイントに加えてほしいですね(してると思いますが)。
家族の事情での移籍
大和の奥さんはフリーアナウンサーの原麻里子さん。埼玉県出身とのこと。
結婚後どこに住んでいるのかはわかりませんが、一部マスコミで関東希望との報道が流れていましたが、この理由には奥さんの影響もあるのかもしれませんね。
子供は現在2歳と0歳、後5年は現役生活を続けると考えると、奥さんとしても慣れ親しんだ関東での教育環境に置きたいと思っているのかもしれません。想像に過ぎませんが。
出場機会のよりあるチームへの移籍
本来F/A制度はこの為にあるべきだと思いますが、現行制度の下では中々うまくワークしていませんね。阪神では藤本、平野がこの理由で移籍していきました。ある意味健全なF/A移籍でした。
出場機会という観点でDeNAと比較してみると、ライバルは多いものの余り変わらないのではないかと思います。
二塁・遊撃手で考えてみると、阪神の場合は二塁手/上本がいるとして、遊撃手の筆頭候補は大和です。
当然、北條・糸原・植田・西岡等との競争には晒されますが、現在の実力的には大和が一番上、それに加え誰もフルイニング出場できない現状のチームにおいて、上本休養時の二塁、福留・糸井休養時の外野といくらでも出場機会はあります。
一方で横浜DeNAを見てみると、今年フルイニング出場を果たした倉本、成長著しい柴田と充実期に入ってきています。問題は選手層でその次に続く選手が、石川・山下・白崎・田中浩と伸び悩みや落ち目の選手が多く心許ない状況。従い、大和の一軍ベンチ入りは確実でしょう。
但し、レギュラーとなると厳しい環境が待っていると思います。まず、守備面においてもラミレス監督が絶対の信頼を置いている倉本、チャンスにも強く今年もフル出場を果たしており、高い壁です。柴田は二年目で頭角を現しており、まだまだ大和には実力が追いついていませんが、後半戦の活躍をみるに伸び代は十分、年齢的にも若く横浜ファンとしても積極的に使いたい選手ではないでしょうか?
これまでの、阪神の暫定遊撃手レギュラーは周りが勝手にこけていってくれたせいで(北條練習しろ!)大和でしたし、打撃が改善した今、やはり一番目の候補は大和でした。
従い、恐らく横浜では二塁手でのレギュラーから始まるのではないかと思いますが、二球団を比較した場合レギュラーとしての出場機会は同じ、もしくは来年積極的に使いたい遊撃手での伸び盛りの選手がいないだけに、阪神の方が多いくらいではないかと思っています。
選手としての成長・挑戦の機会
公式に大和が出したこのコメント、確かに理解できるところではあります。人間ずっと同じ環境にいるとどうしても馴れ合いや甘えがでてしまう。違う環境に身を置くことにより、精神的にも挑戦する気持ちが醸成され、より大きな成長機会が得られるというのは、プロ野球に限らずどの分野においてもいえることだと思います。
ただ、大和はスイッチヒッターに去年挑戦を始めたばかり、まだまだやることはたくさんあるはずです。その観点から決して成長カーブが止まった選手ではなく、阪神に身を置いたとしても、十分に挑戦意欲をもてる環境だったのではないかと思います。
なので、この理由はファン向けのメッセージとして建前かなーと管理人的には思っています。
選手としての能力をより評価してくれるチームへの移籍
前回の大和の記事でも書きましたが、一番の理由はこれだと思います。即ち、采配の現場が大和の能力を過小評価しているところ。
以前の記事の繰り返しになるので、細かくは書きませんが、去年結果を残し今年大きな飛躍を期待され、鳥谷をサードに追いやってまでポジションを与えた北條で始まった今シーズン。
大和は去年結果を残しておらず、若手選手を育てるためにはある程度優先起用が求められるためこの判断は間違えではなかったと思います(オープン戦最後の方で打撃を崩していたところはしっかりと見てほしかったが)。
しかし、北條に結果が出なかったところで優先起用されたのが、二塁・三塁が本職である糸原、しかもそれまで大和も打撃である程度結果を残していたにもかかわらず。
確かに打撃面では大和より期待できるものが大きいのですが、いくらなんでも急造すぎた。失策はまだしも、大和なら捕れていた打球を取ることができず、送球までの動作も遅い、フライの追い方も怪しい、とても遊撃手としては見ていられない守備でした。
今までやっていなかったので、これから練習をしてうまくなる可能性はありますが、問題はキャンプ段階から想定していなかったポジションをいきなり与えたこと。
管理人も別のスポーツで別のポジションの選手をコンバートしてまで、自分のポジションを奪われた経験があり、プライドを傷つけられた覚えがあります。
当方の話はどうでもよいとして、大和はプロで食っている選手であり、守備には絶対的な自信を持っている選手。それを、打撃でもある程度向上が見られている中で、全くプランに入っていなかった選手を自分よりも優先して起用されたことで大きくプライドを傷つけられたことではないかと思います。
その後、糸原の怪我もあり(これもフライの追い方が悪かった)、大和にスタメン出場の機会が回ってきたのですが、極めつけはCS最終戦の途中交代でしょう。
確かに3点負けている場面、打撃優先の布陣を組んでいくことはおかしなことではありませんが、そこまで大和の打撃は悪いのか?例えば原口が捕手をできたとして、梅野から原口に切り替える、これなら理解できます。
ただ、まだ回の若い二回の段階、3点差などワンチャンスにも関らず一打席しか立たせず交代、次の回で投手に打順が回ってくるということもありましたが、やはり守備を捨ててまででも交代させられる程度の打撃との評価で打者としては評価されていない、こう感じたことでしょう。
特に、一打席目が併殺打だっただけに、なおさらリベンジの機会をもらえなかったことに悔しい思いを募らせたのではないでしょうか。
短期決戦なので難しい判断ではありましたが、ラ米の虎的にはいまでも凡采配だったと思っています。意見は色々あると思いますが。
CS敗戦後、最後まで神妙な顔つきで甲子園のベンチに残っていた大和の顔、今でも忘れられません。。。
現在の金本采配は打撃偏重、確かにチームとして打てなかったので打撃のよい選手を育てる意味でも優先起用したい気持ちもわかります。しかし、阪神の本拠地は広く土の内野の甲子園、やはりチーム作りとしては守備を基本に置くべき、特にセンターライン。開幕直後の酷い守備でどれだけの勝ち星を落としたことか。
ですので、大山の二遊間は秋のキャンプだからよいようなものの、本当に構想に入れているとなると、大きな不安を覚えてしまいます。守備練習の映像見れていないので今の段階ではなんともいえませんが。
この首脳陣がベースとする打撃偏重のチーム戦術に、守備を絶対的な売りとする大和としてはついて行きたいと思わなかったのでしょう。これが移籍を決断した一番の理由ではないかと想像しています。
大和にとってみれば、成長というのは長年取りきれなかったレギュラーを取ることでしょうから、両チームの方針を天秤にかけたところ、横浜の方が評価してくれるし、成長に繋がると考え、公式でのコメントでも発言したのかもしれません。
このまま、阪神に残ってしまうと、今のチーム方針と自分への評価から成長はないと感じてしまったのかもしれません。
結局長く書いてしまった・・・・
優勝できるチームへの移籍
実は、これも一つの理由としてあるのではないかと思っています。大和は現在30歳、来年は31歳、年齢とともに衰えが訪れる守備を売りとしている選手だけに、レギュラー選手として第一線を張れる期間は後3-4年という可能性があります。
大和は入団以来、2位は経験しているものの、優勝は経験していない。プロ野球選手のまず第一の目的は、一軍選手として活躍することでしょうが、一軍選手として定着を始めるとやはりリーグ優勝そして日本一を味わいたいことでしょう。
阪神は現在超変革中、今年こそ外国人選手を中心とした厚いリリーフ陣の活躍で二位躍進を果たしましたが、先発投手陣は二枚しか信頼置けない、打線もベテラン勢に頼っている状況で、ベストナインには次点にも誰も入れないと、まだまだ成熟までに時間がかかるチームです(来年も厳しいと思っています)。
一方で、横浜DeNAは投打ともに正に成熟期を迎えようとしています。今年の躍進はすでに想定できていたところなのですが、打線では宮崎の確変、投手では濱口が加わり、更に前評判の高いドラフト1位の東が入ったことで、来年は優勝争いに必ず加わるチームだと思っています。
球団としても、野上・大和と積極的に来年のための戦力補強を人的保障をいとわずに行っていることを考えると、来年は勝負に出てくることでしょう。
自分がレギュラー格として活躍できるこの2-3年のうちで今まで経験できなかった優勝を味わうためには、若手を優先起用し成長段階にあるチームに在籍し成熟まで年を取るのを待つより、いよいよ優勝への機運が高まっているチームに所属すると考えてもおかしくないと、管理人は考えます。
お前が引っ張って優勝に導けよという意見もあると思いますが、チームスポーツは一人ではできません。
あくまで妄想の範囲を過ぎないのですが、そんなことを考えてもおかしくないなと思っています。
今から心配、上本のF/A移籍
ということで、恐らく、チーム方針と大和へのプロ野球選手としての評価で移籍が決断されたと思います。今から心配なのが、その現状のチーム方針。
守備軽視が顕著にあらわれていますが、センターラインで大山の起用を検討している。もし本気で考えている場合、その場合に弾かれるのは恐らく上本。
今年、素晴らしい成績を残したにもかかわらず、金本監督の発言から来年のスタメン確約は糸井・鳥谷・福留のみで上本が入っていません。
どうも、過小評価されている気がするのですが、上本はラ米の虎的には大和よりもチームの要だと思っています。今年の打者MVPといっても過言ではないでしょう。守備で時々やらかすものの失策も減っており、あんな理想的な二番打者はなかなかいません。
来年、大山を無理やり二塁で使い、上本を干すようであれば、来年F/A権を取得する上本は出て行ってしまう可能性があります。
とにかく同じ轍を踏まないようにだけ、気をつけてほしいと思います。現在の推定年俸が3300万円、まずは今年の活躍をしっかりと評価しがつっと年俸を上げ、必ずBランクには入るように調整をしてほしいと思います。
最後に
ということで、初めての主力の同リーグへの流出を味わった阪神。大ダメージには間違えないのですが、前向きに考えると、大和がレギュラーであった場合に解決しきれなかった脆弱な下位打線を克服できるチャンスになるかもしれません(という風に考えてしまいたい(泣))。その為には、現存選手の成長や復活が鍵になってくるのですが、今日も長文になってしまったので、これについては別の記事で書きたいと思います。
SNS上では移籍しても応援するとのコメントを送ってる人もいますが、ラ米の虎は今後は大和のことは応援しません!
裏切り者というつもりはなく、本人の権利ですし、本人の人生の決断、大いに尊重したいと思いますし、大和にはこれを期にさらに一流プレーヤーへの道を歩んでいってほしいと思います。従い、球場でもブーイングするということは絶対にしません(南米在住なので行けないですが(笑))。
ただ、ラ米の虎が心より愛しているのは野球選手大和ではなく、阪神タイガースの大和、縦じまを脱いだ瞬間からすでにライバル球団の人間です。決して応援することはありません(巨人戦だけは活躍していいよ)。
人によって応援スタイルは違うと思いますが、ラ米の虎はこういう応援スタイルです。
残された遊撃手候補の選手たちはこれを絶好の機会と捉え、誰でもよいので大和が出てかなかったらこいつは育たなかったと言わしめる選手に出てきてほしいと思います。広島・西武・日ハムなどF/A移籍が多いチームは、いつでもこうやって新しい選手を輩出してきました。
最後に、前田大和選手、
今まで阪神タイガースで12年間活躍してくれてありがとう!
ドラフト下位からここまで活躍してくれるとは思いませんでした。芸術的な守備は忘れません!横浜に行っても頑張って、でも、阪神戦は頑張らないでください!
以上、本日もご覧頂きありがとうございました!
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