阪神タイガースブログ ラテンアメリカの虎

ラテンアメリカ某国在住、虎キチ歴35年。梅雨時期には来年のことを考え始める癖が抜けない弱気な阪神ファンのブログです

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ラ米のトラ的-阪神タイガース選手名鑑2018 (投手編)

#13 榎田大樹

①左左 ②181cm/92kg ③32歳 ④2010年外1位 ⑤8年 ⑥小林西-福岡大-東京ガス ⑦3試合0勝0敗1H0S / 防御率: 1.42 / WHIP: 1.89 / KK/9: 8.53 / B/9: 2.84

通称エネゴリ、投げるモンモンモン。2010年に西武/大石の外れ一位としてドラフト指名。先発投手として期待されていたが、2011年当時はウィリアムス引退、久保田劣化とJFK体制が崩壊しており、セットアッパーとして開幕から起用され62試合登板、新人最多記録の33ホールドを記録しオールスターにも出場。翌年もセットアッパーとして活躍したが明らかに登板過多で肘を故障、西村と共に真弓体制の被害者となった

3年目は肘の故障を庇う為先発転向となり、序盤は巨人キラーとして名を馳せたが、援護点に恵まれないまま調子を落とし、バレンティンに日本新記録の56号とアジア新記録の57号を連続被弾したのは記憶に新しい。その後も怪我に悩まされ続け現在に至る。

2017年は二軍で先発・中継ぎ共に結果を出し、一軍でも登板数こそ少なかったもののそこそこのピッチング。左の中継ぎ・先発共に不安がある中、両方できる榎田は貴重な戦力。岩崎が先発復帰となれば、左腕の敗戦処理・ロングリリーフの座は空くので是非そこを狙ってほしい。

モンモンモンとのコラボ商品まで発売されたが、ゴリラはまだしも下半身丸出しの猿と、いくら似ているからとはいえ霊長類ばかりモチーフにされるのは、いくら客商売とはいえ本人・家族とも納得いっているのだろうか?子供のあだ名がモンチャックとかになっていないことを祈るばかり。

 

#14 能見篤史

①左左 ②180cm/72kg ③39歳 ④2004年自 ⑤14年 ⑥鳥取城北-大阪ガス ⑦23試合6勝6敗0H0S / 防御率: 3.72 / WHIP: 1.24 / KK/9: 8.35 / B/9: 2.81

虎の貴公子。今では珍しくなったワインドアップからキレのある直球とフォークで奪三振を奪う左の本格派投手。スタイル抜群の長身細身からのワインドアップは惚れ惚れするほど美しい。

2009年から先発投手として定着し、2011年には200イニング達成、2012年には奪三振王獲得、2014年は5試合連続二桁奪三振のセリーグ記録を樹立し、先発定着以降9年間で通算88と2010年台の阪神を支える屋台骨。

2004年ドラフトでは一場・野間口・那須野等狙っていた選手にことごとく逃げられ、ダルビッシュ・涌井と目玉の高校生がいたにも拘らず、大阪ガスとの関係なのか半ば繰り上げのような形で指名されて、当時はがっかりさせられたが、人生何があるかわかりません(笑)。まだ若かった自分に、一場・野間口・那須野は地雷、能見で正解といっても信じてもらえなかったでしょう

今でこそ2010年代阪神の左エースとして君臨しているが、若いときはいい球は投げるもののマウンドで明らかな不安そうな顔を見せ痛打を食らう場面が多く、ドラフト獲得経緯もあり余り期待していなかったが、よくもここまで成長してくれたものだと。一説によるとキャンプ中に間違えて用具入れに入りパラレルワールドの能見と入れ替わったとかなんとか。

流石に40近くなり6回/7回になるとあからさまに疲れが見えイニング数が稼げなくなってきたが、奪三振能力は未だ健在。できれば能見にはかつての下柳ポジションで6回まで全力で投げ、後は優秀な中継ぎに繋ぐくらいの感じで投げてほしいのだが、何せいまだ3番手(泣)。早いところ若い選手に台頭してもらい、能見をもう少し楽なポジションで投げさせてあげてください。藤浪・岩貞・横山・青柳あなたたちですよ!

 

#15 横山雄哉

①左左 ②183cm/83kg ③24歳 ④2014年外外1位 ⑤4年 ⑥山形中央-新日鐵住金鹿島 ⑦1試合1勝0敗0H0S / 防御率: 1.80 / WHIP: 1.60 / KK/9: 9.00 / B/9: 3.60

2014年有原、山崎康をクジで外し外れの外れ一位で獲得。それにしても日ハム・横浜とはドラフトのクジの愛称が悪い(中田・有原・清宮・松本・柿田・山崎康)。

特技は化粧水パンパン。外れの外れ一位ではあったものの、ドラフト後のU21日本代表戦で10イニング20奪三振と大活躍をみせ、即戦力もしくは二年目くらいからローテに入ることを大いに期待された。実際に一軍で登板をするとキレのよい直球とスライダーで相手打者を圧倒、特に巨人戦で好投することが多く、ポテンシャルの高さとともに、ポスト能見として首脳陣・ファンの期待がかかる。

だがしかし、この投手本当に怪我が多い。しかも登板過多とかではなく、一軍で好投し翌週の登板も予定されている中でよく分からない箇所や状況での怪我が多い。入団前は新人自主トレ中に左胸鎖関節炎、秋季キャンプで右足指骨折、2016年、2017年は一軍での好投後、次の登板が予定されている状況で練習中に肩の違和感で長期離脱。もはやファンの間では中365日と揶揄される始末。投球フォームが怪我がしやすいのか、ケアの仕方が悪いのか分からないが、メスを入れるほどの怪我には至っていないのが不幸中の幸い。

現在は投球も開始できているようで、L/菊池を参考にフォーム変更に挑戦中。当方はこの投手のポテンシャルをかなり買っているので、怪我をしにくいフォームとなりよい方向に行くことを切に願っています。左腕先発投手は能見・岩田ともに限界が近く、岩貞も不振、ルーキー高橋遥・新外国人の呂も一年目は厳しそうな状況下、横山にかかる期待は大きい。お肌のケアよりも肩のケアをがんばってください()

 

#17 岩貞祐太

①左左 ②183cm/84kg ③27歳 ④2013年外外1位 ⑤5年 ⑥必由館-横浜商科大 ⑦18試合5勝10敗0H0S / 防御率: 4.96 / WHIP: 1.40 / KK/9: 8.54 / B/9: 4.04

2013年大瀬良、柿田をクジで外し、日ハムとの競合の上外れの外れ一位で獲得。ドラフト前からなんとなく柿田は外れだと思っていたので、クジを外し岩貞の獲得となりほっとしたことを今でも覚えている。変なところで予感というものは当たるものであるが、是非清宮が当たる予感のようなものが神の啓示として降りてきてほしいものである。

阪神の背番号17は助っ人のムーアを除けば源五郎丸・猪俣・太田貴・山村・金村・杉山・伊藤和ともう地雷そのもの、日本人の背番号17の二桁勝利に限ってみると、なんと1946年の渡辺誠太郎氏まで遡るとのこと。まだGHQに占領されている時代ですよ。。。

そんな背番号17だが、2016年ようやく岩貞がそのジンクスを克服。入団1年目・2年目は阪神ドラフト1位あるあるで、キャンプの段階で怪我が発覚リハビリのパターンに陥ったものの、幸い両シーズンともそこそこ先発として登板し、2016年に大ブレーク。キレのある直球とチェンジアップを武器に三振を量産、夏場調子を落としたものの、9月/10月で5勝をマークし月間MVPも獲得、都合70年ぶりの背番号17/日本人二桁勝利を達成。シーズン後半で不調を乗り越え盛り返した為、2017年は更なる飛躍を期待していたが、筋トレのしすぎで直球のキレがだだ落ち、結局復調せず5勝止まり。ある意味金本筋トレ教の被害者です(泣)。

昨年の反省を踏まえ現在は前年の体重に戻し、直球のキレを取り戻すべく頑張っているようだが、調子のいいときは手をつけられない見事な投球を見せてくれるため、エースも狙える素材とラ米の虎は信じている。藤浪とともにそろそろメッセ・能見のポジションを奪ってもらう必要があり、今年は昨年の繰り返しとならないよう飛躍が期待される。

 

#18 馬場皐輔

①右右 ②180cm/90kg ③23歳 ④2017年外外1位 ⑤1年 ⑥仙台育英-仙台大 ⑦出場なし

握力90kg、鉄の爪の持ち主。2017年清宮・安田をクジで外し、ソフトバンクとの競合の上で外れの外れ一位で獲得。それにしても外れの外れ1位多すぎくありませんか()

最速155km/hのストレートと14種類の変化球が持ち味のパワーピッチャー。155km/h出たことはあるのかもしれないが、これは恐らくフロック、常時140km台後半といったところ。変化球も14種類と報道を賑わせているが、こんなに投げてる投手見たことがない(笑)、というかこれだけ投げないと抑えられないのかと逆に不安を駆り立てられる(汗)。本人談にもあるとおり基本的には変化球投手、タイプ的には若いころの安藤みたいな感じでしょうか。

四年秋の成績は37イニングを投げ、60奪三振、防御率0.49と正に圧倒的な成績。仙台六大学野球という地方マイナーリーグ出身で、近年ではD/佐藤、Bs/熊原、H/伊藤祐と全く活躍が目立たないため、評価に困るところだが、彼らと比較しても傑出した数字、同リーグ出身で一年目から活躍したE/岸をも大きく上回る成績を残しており、一年目からのローテ入りに大きく期待がかかる。

ラ米のトラ的には2017年ドラフトでは馬場までが成功ドラフトと見ていたので、左の強打者の補強は失敗したものの、まずまずの結果との評価。金本監督談だと若干球離れが早いとのことなので、下半身の使い方含めこの辺を修正できるかがローテ入りの分かれ目と見ている。インタビューを聞くと、のほほんとしているがなかなか頭の良さそうな投手で、ピンチの時の投球の切り替えや、投球の研究に余念がなく、実践向きな投手の印象。

外れの外れ一位ということもあり、18番は重過ぎないかと思ったが、17番程ではないものの藪以降活躍した投手がいない18を是非自分のものにしてほしい。間違えても、阪神ドラフト一位伝統のキャンプ入り怪我発覚→リハビリのパターンに嵌り、Googleで検索したら、阪神競馬場の方がヒット件数が多くならないように注意してもらいたい。

 

#19 藤浪晋太郎

①右右 ②197cm/89kg ③24歳 ④2012年1位 ⑤6年 ⑥大阪桐蔭 ⑦11試合3勝5敗0H0S / 防御率: 4.12 / WHIP: 1.66 / KK/9: 6.25 / B/9: 6.86

阪神タイガースの希望阪神にしては珍しく4球団競合の中、超目玉選手の交渉権を獲得。都合、1984年の嶋田章弘から12連敗中だったドラフト1位の競合を制した。30年近くドラフトくじを当てられないって、そりゃ生え抜き一流選手も中々育たないってもんです。。。

入団以降、特別育成プランに沿い、徹底した球数やイニング制限で、これまた阪神には珍しく、一年目から期待通りの活躍で二桁勝利を達成。翌年からも2014年/11勝・2015年/14勝、奪三振王獲得と順調な成長を遂げ、井川以来の虎の大エースへの道を誰もが期待した。

だがしかし、そこは阪神タイガース。2016年は前年の登板過多の影響からか右肩の調子が悪く、調整不足が祟ったのか7勝止まりに終わる。2017年は復肩が期待されたが、WBCの影響からか(本人は否定しているが)調整に失敗し、制球難を露呈。畠山に死球を当て乱闘騒ぎ、広島戦では投手の大瀬良にまで死球を与えてしまい、大瀬良に大丈夫と気まで使わせてしまう始末。プロ入り後初めて不振で二軍落ちをし、色々と調整を試したものの結局最後まで調子が上がらず3勝止まりとプロ入り後最低の成績で終わってしまう。

巷では阪神が壊したとかイップスだとかごちゃごちゃ言われているが、当方から言わせてもらえば少し黙ってろと。藤浪の才能は大谷と並び間違えなく球界の至宝レベル、だがしかしまだ若干23歳。いくら大物藤浪といえど、これだけ外野がうるさいのは少なからず精神状態に影響するでしょう。

死球を与えるほとんどのケースは球が抜けた場合、それからまた当てないようにと泥沼に嵌っていくのだが、まずは右打者の内角に投げ込める自信を取り戻すことが大事。若干の荒れ球は持ち味なので問題なし。小手先のフォーム変更でどうにかなるものではないと思うので、じっくりと基本から立て直すべき。球界の至宝をこのまま終わらせないためにも、藤浪自身がじっくりと自分を見つめ直す環境を与えることが大事であり、ファン・マスコミ・球団・首脳陣ともにもう少し長い目で、じっくりと暖かく藤浪を見守ってほしく思う

今年は必ず復活すると宣言しておきます!

 

#21 岩田稔

①左左 ②179cm/94kg ③35歳 ④2005年希 ⑤13年 ⑥大阪桐蔭-関西大 ⑦10試合3勝2敗0H0S / 防御率: 4.25 / WHIP: 1.45 / KK/9: 6.62 / B/9: 3.74

虎のココリコ遠藤。高校時代にウィルス感染で後発性の一型糖尿病を患いながら厳しいプロの世界で戦っている。

140km/h後半のキレのあるストレートと多彩な変化球を武器に、3年目の2008年から頭角を現し二桁勝利を達成。その後各年ローテーションを守っているが脅威の無援護ぶりで、二桁勝利は2008年のみ。2011年は防御率2.29、WHIP0.98だったにも拘らず、9勝13敗と本来であれば勝ち負けが逆になっているべきであるが、岩田の無援護ぶりを如実に表している()

投球のリズムが悪い、立ち上がりが悪い、点を取った後に取られるなど、今ひとつ粘りきれないところが現在の結果につながっている気がするのだが、この辺を本人も気にしているのか毎年投球スタイルが変わり迷走している感がある。ベテランの域に入ってからはツーシームを多投し打たせて取る投球に変更したが、現在の阪神の内野守備陣では自殺行為()。打ち取った打球をアウトにできず、ランナーが溜まった場面で粘りきれず、2016年は未勝利に終わってしまった。

2017年は金本監督からの助言もあり、ストレートの力を取り戻すことに取り組み、球速は140km/h後半まで回復。藤浪・岩貞・メッセンジャーが離脱し火の車となった先発投手陣の中で先発ローテを守るなど復調の兆しをみせた。桑原・青柳を見出した慧眼といい、岩田へのアドバイスといい金本監督兼任投手コーチやってもらったほうがいいんじゃないでしょうか?

年齢も来年で35歳、大ベテランへの域に入ってくるが、個人的には病気と闘いながらがんばっている選手であり、2000年代中~後半の暗黒ドラフトから唯一まともに成長してくれた思い入れのある投手。若いプロスペクト選手のライバルが多くいるが、今年完全復活を果たしまだまだ健在というところを見せてほしい。

 

#22 藤川球児

①右左 ②185cm/86kg ③38歳 ④1999年1位 ⑤17年 ⑥高知商-阪神タイガース-カブス-レンジャース-高知ファイティングドックス ⑦52試合3勝0敗6H0S / 防御率: 2.22 / WHIP: 1.15 / KK/9: 11.28 / B/9: 3.81

我らが球児。火の玉ストレート。広末涼子の同級生。井川と共に2000年代の阪神投手陣を支えたレジェンド投手

入団後は先発投手として期待されたものの、中々芽が出ず2003年の段階では戦力外の可能性すらあった。2004年二軍で燻っていたところ、当時の山口高志コーチに「球児、右足ちゃうか」と軸足の使い方を指摘され、そこから大変身。2005年からは伝説のJFKの一員として主に7回に登場し、反撃攻勢をかけたい7回を完璧に封じることにより相手の士気を下げ、リーグ優勝へと大きく貢献した。

同シーズンに清原と対峙した際にフルカウントでフォークを投じたことにより、「キンマがついてない」とやざまがいのクレームを受けたが、同年再度対戦した際にストレートで三振を奪い、ぐうの音も出させなかった。その後は抑えに転向し、大リーグ挑戦までの間223セーブを積み上げ、阪神の絶対的守護神として君臨し、球界を代表するストッパーの名を欲しいがままにした。

他の球界を代表するストッパーは佐々木のフォーク、高津のシンカー、岩瀬のスライダーという、ストレートに加え絶対的変化球があったが、全盛期の球児はストレート一本。来ると分かっていてもボールの下を振ってしまうストレートはもはやマンガのレベル。矢野が中腰で構えていた時代が懐かしい。。。

その後大リーグに挑戦するも、怪我もあり思ったような成績を残せず、地元の高知ファイティングドックスを経て阪神に復帰。2016年は先発起用され結果が出なかったが、後半戦は中継ぎとして安定した成績を残す。2017年は敗戦処理のポジションから始めるも徐々にストレートの力が戻り、全盛期までとはいかないまでも、56.2イニングで71奪三振と球児の復活を印象付けたシーズンとなった。やはり球児の天職は中継ぎである。また、外国人や経験の浅いブルペン陣が多い中、ブルペンリーダーとして貴重な役割を果たし、史上初の60試合クインテットの誕生にも貢献。

今年も中継ぎでの起用が予想されるが、近年では速球派でも福原・五十嵐と40まで活躍している選手も多く、敗戦処理ではなくセットアッパー復帰をめざし、是非息長く活躍して欲しい。

 

#26 呂彦青

①左左 ②178cm/70kg ③22歳 ④2018年外国人 ⑤1年 ⑥台湾体育運動大 ⑦出場なし

台湾アマチュアNo.1左腕。最速148km/hと鋭いスライダー・チェンジアップが武器。2017年のアマチュア野球アジア選手権決勝でBf/田嶋と投げ合い好投し注目を集める。一時はオリックスが獲得を狙っているという報道が流れていたが、見事獲得競争を制した。やればできるじゃん。恩師にかつて阪神に在籍した郭李氏がいた影響も大きいのかもしれない。

一部の報道や強気なファンの間では、ドラフト0位や!田嶋より上、と早くも活躍を期待する声が出ているが、映像を見た印象ではやはり田嶋の素晴らしいストレートには劣り、細い体格的にも制球的にもまだまだかなという感じ。ただし、伸びるストレートや変化球のキレは非常によいものを持っており、来シーズンは阪神の優秀な投手コーチのもとでじっくりと体力面を含めた基礎を作り、メッセンジャーの外国人枠が外れる2019年にセンセーショナルなデビューを期待したい。間違えても、同じ台湾出身の鄭凱文の二の舞にはならないように!

ところで、今永を彷彿させる好投手との評価を受けてるが、最近の速球派左腕投手はなんでもかんでも今永を髣髴させるはどうかと思う。あだなが早くも彦麻呂になっているが、本人からしてみれば何のことかさっぱりわからないだろう。

 

#27 尾仲祐哉

①右左 ②173cm/72kg ③23歳 ④2018年人的補償 ⑤1年 ⑥高稜-広島経済大 ⑦11試合1勝1敗0H0S / 防御率: 6.52 / WHIP: 1.91 / KK/9: 7.91 / B/9: 6.98

2017年前田大和の横浜DeNAベイスターズへのF/A移籍に伴う人的補償で阪神に入団。横浜へは広島経済大学から2016年ドラフト6で入団。2016年は当たり年ということもあり、通常年であればドラフト4位くらいの評価と思われる。

高校3年時に本格的に投手に転向し、大学時には最速150km/hを計測するまで成長。力のある直球とスライダーが武器だが制球はまだアバウト。身長173cmと小柄ながら力強い直球を投げ込む姿と大事なところで甘く入ってしまうところはかつて阪神で活躍した渡辺亮を彷彿とさせる。ナックルでも挑戦する?

1年目は5月に一軍デビュー、例によって広島戦で派手に炎上。その後8月に再昇格をし伝説の広島戦三連発サヨナラゲームの際に二回を無失点に抑え初勝利、初ヒーローインタビューとなる。一年目は11試合登板、防御率6.52でシーズンを終える。

一方で二軍では安定した成績を残し、25試合に登板し防御率1.38、投球回32.2に対し奪三振46WHIP/0.77と他のリリーフ投手と比べても傑出した数字。今季以降の期待感を持たせてくれる。

いつもF/Aで獲得する方が多いので、人的補償選手はいつもやきもきしながら見ていたが、今回はもらえる方、誰が取れるか楽しみに見れたので主力の流出は痛いがこういうのもたまにはいいかなと思ってしまった。

是非大和を越える活躍を見せ、3位なのに日本シリーズに行って優勝した気になっている強気な横浜ファンに地団太を踏ませてほしい。

 

#28 小野泰己

①右右 ②184cm/75kg ③24歳 ④2016年2位 ⑤2年 ⑥折尾愛真-富士大 ⑦15試合2勝7敗0H0S / 防御率: 4.35 / WHIP: 1.50 / KK/9: 7.21 / B/9: 4.58

2016年ドラフト二位で富士大から入団。右肘の柔らかいしなりから岸二世の異名をもつ。大山-小野のドラフトは大いに物議を醸し出したが、H/ジャスティス田中、M/佐々木が思ったような成績を残せず、今では金本監督の慧眼に誰しもが固唾を下げる結果となった

ドラフト後の金本監督のコメントでは大山の同級生の白鵬大/中塚を指名したかったようだが、事前に西武が指名したことにより幸か不幸か小野を指名することができた。それにしても、阪神には横山-石崎、高山-坂本と同じところから二人指名しなきゃいけない縛りでもあるんですかね?

大学時代から素晴らしい伸びの直球を投げていたものの、調子が悪いときは右打者の内角に抜ける球も多く、体の線が細いこともあって、入団時は良い素材だが時間がかかるかなという印象。しかしながら、想像より早い成長を見せ、投球内容もまとまり始め、シーズン序盤からローテ入りを果たし15試合に先発登板

交流戦ではオリジナルの岸と投げ合い、7回1失点という内容の好投を見せたが、打線が点を取れず惜しくも勝ち星を逃した。一方で、ローテには入ったものの援護点にも恵まれず、新人投手開幕連敗記録7連敗を記録してしまい、勝ち星がついたのは実に先発13試合目、結局2勝止まりでシーズンを終えた。

スタンリッジ、岩田など無援護投手が多い阪神だが、どうかこの伝統だけはどうか引き継がないで欲しい。投手の評価には定評のある(笑)、金本監督からも秋季キャンプのMVPに選出され、「将来は大エースになるんじゃないか」と高く評価されており、今期の大飛躍が期待される。

ちなみに泰己という名前は競馬好きのお父さんがタイキブリザードから取ったらしい(笑)。

 

#29 高橋遥人

①左左 ②180cm/78kg ③23歳 ④2017年2位 ⑤1年 ⑥常葉学園橘-亜細亜大 ⑦出場なし

2017年ドラフト二位で亜細亜大から入団。高校時代にもプロ志望届けを出したが指名されず、二度目のチャレンジで念願のプロ入りを果たした。阪神としても若手左腕先発投手が不足する中、待望の指名となった。

150km/hを計測するストレートとツーシーム・スライダー・チェンジアップが武器、スタミナもあり、先発投手としての育成が期待される。よく今永を髣髴する()ストレートとの評価を得ているが、映像を見た印象は岩崎に近い球持ちの良さで、ストレートの伸びが非常に素晴らしい。

ただ、変化球も決して悪くないのだが、なぜか大学時代全然結果が出ていない。制球力とメンタルが問題のようだが、怪我をしたわけでもないのに大学通算5勝7敗/防御率3.57、奪三振率も7.94と決して高くなく、四死球率も5.24と悪いレベル。大学監督からも「ものが良くても、踏ん張りきれない」とコメントされており、正に素材型。プロの指導を経て大きく育ってくれることを期待しているが、来年一軍で先発登板というよりは、じっくり二軍で基礎を培って欲しい。この手の素材型の選手を育てられれば、阪神の投手育成能力に自信がつくので、是非モノにできるよう高橋健コーチよろしく頼みます!

背番号29が与えられたが、未完の大器という観点で小嶋が思い出されどうしても弱気の虫が走ってしまう。もっというと、馬場・高橋の二人とも阪神顔の大学右腕・左腕投手、大学No.1右腕・左腕を獲得した阪神顔の二神・藤原のドラフトが思い出されてしまい、今から不安が収まらないのですが、杞憂に終わることを切に願います。

 

#30 石崎剛

①右右 ②180cm/78kg ③28歳 ④2014年2位 ⑤4年 ⑥三和-新日鐵住金鹿島 ⑦26試合1勝1敗4H0S / 防御率: 1.17 / WHIP: 1.01 / KK/9: 9.39 / B/9: 4.40

2014年ドラフト二位で横山とともに新日鐵住金鹿島から入団。サイドスロー気味の投球フォームから常時150km/hを計測する直球が最大の武器。

25歳での指名となり即戦力としての活躍が期待されたが、キャンプ時から先発か救援か定まらないまま調整をさせられ、プロ入り初登板が1点ビハインドの1out満塁の厳しい場面、二つの押し出し四球と適時打を浴び、厳しいデビュー戦となった。一年目はウエスタンで10セーブを上げセーブ王を獲得したものの、一軍登板は8試合に留まり、即戦力としての期待には応えられなかった。

二年目も好投はあったものの怪我に伴い10試合の登板のみ。直球に力はあるものの、変化球やコントロールに課題があり、リリーフとして必要な精神面でもピンチで平常心を失うなど課題を残した

16年オフのウィンターリーグでは登板12試合全て無失点に抑えるなど、いよいよ2017年のブレークが期待されたが、開幕後ウエスタンでも安定感を欠き、ラ米の虎の中ではそろそろ首が涼しくなるとの評価だった。ところがどっこい、シーズン後半にリリーフ陣の疲れが見え始めたところで一軍昇格を果たすと、何が変わったのかとにかく強い直球を自信満々に投げ込み、26試合に登板し投球回30.2に対し奪三振32、防御率1.17WHIP1.01と大きな飛躍

オフシーズンにはアジアプロ野球チャンピオンシップ日本代表ににも選出され、D/又吉・Bs/山崎康とともに勝利の方程式を結成し、チームの優勝に貢献。秋山といい桑原といい本当に何があるか分からない(笑)。

秋山は別タイプとしてここ最近の阪神は強い球の投手が多く育ってきており、かつての入団前スペックから球速が10km/h落ち、二軍では抑えるも一軍では通用しない投手がゴロゴロしていた状況から考えると隔世の感がある。現状阪神の救援陣は敗戦処理枠がないほど充実しているものの、マテオ、藤川、高橋聡、桑原と総じてベテランの域におり世代交代は急務、いつかは岩崎と石崎の岩石コンビで最強セットアッパーコンビを結成できるよう、さらに飛躍して欲しい。(岩崎は先発みたいだが。。。。)

 

#34 谷川昌希

①右右 ②175cm/76kg ③26歳 ④2017年5位 ⑤1年 ⑥筑陽学園-東京農大-九州三菱自動車 ⑦出場なし

2017年ドラフト5位で九州三菱自動車から入団。最速149km/hの直球と多彩な変化球、制球力が武器。

アマチュア時代は侍ジャパン代表に選出され先発でフル回転、日本選手権では3完投含む5連投をこなすなどスタミナ面でも評価される。

映像を見た感じでは先発時のものだったからか、直球、変化球、制球ともまとまってはいるが目を見張るものがなかったのだが、上記フル回転時の投球とあれば仕方なかったのかもしれず、リリーフ時の球威はもっと上がるとのことなので、高齢化が心配されるリリーフ陣に一石を投じてほしい。

田中スカウトからは「権藤・権藤・雨・権藤」ならぬ「谷川・谷川・谷川・谷川」「理想は久保田」とされているが、間違えても久保田のように酷使し選手生命を短くするようなことは避けてほしい(泣)。

来年26歳となるオールドルーキーなので一年目からの活躍が期待される。まずはそのタフネスさを生かしビハインドリリーフから存在感を出していってほしい。

管理人はロッテ2位の藤岡を指名してほしかったのだが、実は日本選手権で藤岡にサヨナラホームランを浴びたのは谷岡であった・・・・是非プロで見返してほしい。

 

#35 才木浩人

①右右 ②188cm/79kg ③20歳 ④2016年3位 ⑤2年 ⑥須磨翔風 ⑦2試合0勝0敗1H0S / 防御率: 0.00 / WHIP: 1.88 / KK/9: 10.13 / B/9: 10.13

阪神タイガースの希望その2。公立高校の星。全国大会とは無縁であったが、190cmに迫る長身と長い手から150km/hに迫る直球にNPB/MLBからも注目され、2016年ドラフト3位で入団。

当時中継ぎ左腕が不足していたため、評価の高かったD/笠原・S/中尾・C/床田を獲得せず3順目で高卒右腕投手か、と悶々としていたが、1年目の成長振りは自分の見る目のなさを改めて認識させられた。

長身と長い手から繰り出す投球フォームは藤浪を彷彿とさせ、直球はすでに150km/hオーバーを連発。2017年シーズン後半には一軍デビューを果たし、ピンチは迎えたものの堂々とした投球で無失点に抑えプロ初ホールドも記録。直球の威力はもとより、初登板で満塁のピンチを迎えたにもかかわらず「楽しかった」と豪語する強心臓とビックマウスぶりは、大人しい選手が多い阪神の中で頼もしさすら感じる。秋季キャンプでも実戦で結果を残し金本監督から投手MVPに選出されるなど、来期以降の大きな飛躍が期待される。

同タイプの望月が腰の怪我で成長が遅れてしまっているだけに、まだ体が成長中でしっかりと体ができあがっていない状態では無理をせず、しっかりと体を作りつつ順調に成長カーブを描いてほしい。まだまだ、変化球の制度やスタミナ面では課題があるので、来季は二軍でしっかりとローテーションを守り、ローテの谷間で先発一軍デビューを果たせるよう期待している。思った以上の成長カーブを描いているので、くれぐれも怪我には気をつけて欲しい

 

#36 浜地真澄

①右右 ②184cm/88kg ③20歳 ④2016年4位 ⑤2年 ⑥福岡大大濠 ⑦W6試合1勝1敗0H0S / 防御率: 6.00 / WHIP: 1.67 / KK/9: 3.00 / B/9: 3.00

2016年ドラフト4位で入団。184cm88kgの恵まれた体から最速150km/hの直球を投げ込む本格派右腕。昨今、180cm後半の長身剛球系(制球悪し)の投手獲得が目立つ中で、どちらかというとクレバーな投球と制球の良さが評価されている投手。

2017年は二軍で6試合に登板し、1試合先発登板したが、8月以降は腰の怪我で出番がなく、同期の才木に一軍デビューを先に越された。まだ高卒二年目なのでとにかくまずは体を万全にし、二軍の試合も含めたプロの試合で戦える体を作って欲しい。

実家は明治3年から続く老舗醸造所「浜地酒造」とのことで、入団時は甘酒健康法で話題となったが、これが唯一の話題とならないようにがんばってほしい()

 

#38 マルコス・マテオ

①右右 ②188cm/107kg ③34歳 ④2016年外国人 ⑤3年 ⑥カブス-パドレス ⑦63試合7勝4敗36H0S / 防御率: 2.75 / WHIP: 1.12 / KK/9: 9.46 / B/9: 2.59

虎のパパイヤ鈴木。阪神中継ぎ60試合登板クインテットの一員。身長188cmと長身投手ながら、画面で見る限りはそうは見えない。大きな頭と体で相手打者の遠近感を狂わせ、常時150km/h超の直球とお化けスライダーを武器に虎のセットアッパーの座に君臨する。

2016年は開幕直後から活躍を続けていたものの、シーズン序盤も序盤の331日のヤクルト戦に3イニング投げさせ、翌4月1日は能見が9回まで好投したものの、ピンチでマテオを投入することができずサヨナラ負けと、多くのファンが金本監督の経験の浅さと香田投手コーチの浅はかな采配に涙した。この疲労の影響もあってか、失点を重ね二軍落ち。再登録後は実に安定した成績を残し、一年目は50試合登板、1勝3敗20セーブ・防御率1.80を記録。

二年目の2017年はストッパーのドリスが安定したパフォーマンスを残したことから、セットアッパーに定着。シーズン序盤こそ左打者に3割近くの被打率を浴びるなど、不安定な面も除かせたが、腰の張りによる1度の登録抹消のみでシーズンを通し活躍し、63試合の登板で43HPを記録し、同僚の桑原とともに最優秀中継ぎ投手のタイトルを分け合った。

この投手は調子がいいときは手もつけられない投球をするものの、時々先頭打者を四球で出し崩れる、自らのエラーにより崩れる等、もろい面も持っている。特にマツダスタジアムのマウンドが合わない且つ、ランナーを出した後の揺さぶりにも弱く、広島戦の防御率が12試合で6.00と最早出さないほうがいいレベル。

安定感でいうと高橋・桑原に劣る為、これだけ充実した救援陣がいる中、判で押したように8回にマテオを登板させずに、相性も考えて高橋・桑原・石崎・球児・岩崎を8回で使う等、今年はもう少し柔軟に起用方法を考えて欲しい。

いずれにせよ、60試合登板投手が5人なんて正直素晴らしくもなんともなく、先発投手陣が悲惨な状況なだけだと思うので、この素晴らしい中継ぎ陣を長持ちさせるためにも、先発陣には奮起願いたい。

 

#40 福永春吾

①右左 ②185cm/90kg ③24歳 ④2016年6位 ⑤2年 ⑥金光大阪-クラーク記念国際-06Bulls-徳島インディゴソックス ⑦1試合0勝0敗0H0S / 防御率: 11.25 / WHIP: 3.25 / KK/9: 6.75 / B/9: 6.75

2016年ドラフト6位入団。なかなかの苦労人で、金光大阪高校時代は二度にわたる疲労骨折で中退、転校先には野球部がなく一度は野球から遠ざかったが、諦めきれずに関西独立リーグの06Bullsに入団。その後よりレベルの高い四国アイランドリーグのトライアウトに合格し、2015年には同リーグの奪三振タイトルを獲得するもドラフト指名掛からず。翌年も二年連続で奪三振タイトルを獲得し、念願のプロ野球入りを果たす。その様子はテレビでも放送されており、それまでの苦労もあり涙ながらの入団となった

プロ入り後はファームで先発起用されると安定した成績を残し、登板予定の横山が怪我をしたことに伴い(横山怪我ケアしろ!)、広島戦先発の白羽の矢が当たる。しかしながら、極度の緊張からか持ち味のストレートが走らず、味方の拙守もあり4回を投げ10安打6失点とほろ苦いデビューとなった。その後チームは伝説の9点逆転劇を遂げた為、福永の苦いピッチングはさほどファンの記憶には残らなかった。その後は二軍で先発・中継ぎ両方で起用され、5勝5敗防御率3.47とドラフト下位指名の一年目としてはまずまずの成績。

ラ米の虎としては正直ドラフト上位指名のプロスペクト先発候補はかなり揃いつつあるので、先発・中継ぎと二兎を追い中途半端になるのではなく、奪三振能力も高いので中継ぎ一本に起用を絞り、力のある直球を武器に同タイプの久保田型のセットアッパーを目指して欲しいと思っている。

 

#41 高橋聡文

①左左 ②176cm/86kg ③35歳 ④2015年F/A ⑤3年 ⑥高岡第一-中日ドラゴンズ ⑦61試合6勝0敗20H1S / 防御率: 1.70 / WHIP: 0.90 / KK/9: 9.63 / B/9: 2.64

阪神中継ぎ60試合登板クインテットの一員。2015年オフにフリーエージェントで阪神に移籍。

中日黄金時代の若い頃は、雨後のたけのこのように出てくる中継ぎの一員として、左殺しの名を欲しいがままにしたが、2010年を境に怪我の影響もあり成績が低迷。2013年以降はそれなりに登板はしたものの、勝ちパターンとしての起用ではなく球団からの評価も低く、他球団の話も聞いて見たいと2015年にFA宣言、阪神への移籍を決断する。

移籍後の2016年はシーズンを通じ一軍帯同し、54試合登板で20ホールドを記録。翌年の2017年も故障や不調で離脱することなく、シーズンを通じ一軍帯同し、61試合登板、20ホールドを記録し、2008年以来のセーブも記録するなど大車輪の活躍。特にランナーを背負った場面でのリリーフ登板に強く、得点圏での被打率はなんと.087。桑原とともに、6/7回で突然崩れだす先発陣の介護を一手に担った。

正直移籍時は、すでに33歳ということもあり、左のワンポイントになればいいくらいかなと思っていたが、見事な復活振りで、今や阪神の中継ぎ勝ちパターンにはなくてはならない存在。中日ファンの説明も、怪我が多くシーズン通じての活躍は無理、投球の活きはよく奪三振能力は高いが反面コントロールを乱すことも多い、怪我と年齢で直球もかつての威力はない、ということだったが・・・・本当に来てくれてありがとうございます!

阪神の中継ぎ陣は優秀なのだが、回途中でランナーを背負った場面で登板させると乱れる投手も多く(ドリス・マテオ・球児)、本当の意味で火消しをしてくれる、桑原と高橋は本当に貴重な存在。

二年連続50試合登板で来年35歳の年と流石に疲れと衰えがきてもおかしくない年だが、体のケアに気をつけ引き続きがんばってほしい。首脳陣は高橋が怪我がちだということは決して忘れずに、大事に起用するように!後、後釜も必要な年なのだから、近いうちにやはり奪三振能力の高い岩崎をしっかりこのポジションに引き上げて欲しく思う

 

#42 竹安大知

①右右 ②183cm/80kg ③24歳 ④2015年3位 ⑤3年 ⑥伊東商-熊本ゴールデンラークス ⑦1試合1勝0敗0H0S / 防御率: 0.00 / WHIP: 0.00 / KK/9: 9.00 / B/9: 0.00

2015年ドラフト3位で入団。スカウトは九州担当の田中秀太で、アマチュア時代にトミー・ジョン手術を受けており、ドラフト指名時はまともに投球ができる状態ではなかったが、秀太の「来年は上位じゃないと指名できない」の一言で、比較的上位のドラフト3位での指名となった。

当時の報道によるとオリックスも興味を示していたので前倒しの指名のように見えてしまったが、その指名順位ではまだ楽天/茂木が残っていたため二位坂本とともに、なんでやねんと思ってしまったのを今でも覚えている。

秀太の言葉は正直半信半疑に思っていたが、一年目の2016年はほぼリハビリに時間を費やしたものの、二年目の2017年より二軍のローテーションに入ると、シーズン終盤には一軍初登板。救援で1イニング三者凡退に抑えると、その裏にチームが逆転したことにより初登板初勝利を果たした。

パワーピッチャーが多くなってきた阪神において、150km/hまでは出ないが非常に球持ちがよく伸びのあるストレートを投げる。直球・変化球ともに制球も比較的安定しており、もう一皮スケールアップできれば将来が非常に楽しみ。現在の阪神は、打者を圧倒する直球や変化球を投げるものの、制球やフィールディングに問題があり一人相撲する若手投手が多くいつもハラハラさせられるので、秋山とともに安心して見ていられる投手に育つことを期待している。まずは二軍のローテーションを守りつつ、ローテ6番手や谷間の登板機会を狙って欲しい。

下柳の背番号42を背負ってしまったがために、入団時に「秀太スカウトから『グラブは投げるもんじゃない、大切にしろと』と言われた教えをしっかり守りたい」と発言し、秀太のささやかな復讐の手助けをさせられた。

 

#43 守屋功輝

①右右 ②183cm/87kg ③25歳 ④2014年4位 ⑤4年 ⑥倉敷工-Honda鈴鹿 ⑦1試合0勝0敗0H0S / 防御率: ∞ / WHIP: ∞ / KK/9: - / B/9: -

2014年ドラフト4位で入団。「低めのスリークォーター」やら「高めのサイドスロー」と称される「ありよりのなし」と「なしよりのあり」の違いくらいよく分からない投球フォームから、最速150km/h超の直球を投げ込む。

高卒社会人解禁年からの入団ということもあり育成目的での獲得となったが、入団3年間目立った活躍をできていない。一年目はファームで育成、二年目は4月20日のヤクルト戦で先発投手として一軍抜擢の白羽の矢があたったが、5回途中10安打5失点と福永と同じような炎上、4試合の登板で防御率8.64の結果に終わった。

それにしても2015年の火ヤク庫(守屋)や2017年の広島相手(福永)にいきなりルーキー投手を先発させたり、初登板で一点ビハインドの一死満塁で登板させる(石崎)というのはS過ぎると思うのですがどうでしょうか?

三年目の2017年は広島戦に一試合のみ登板したが、一死も取れず、今季の防御率はで終わった。ファームでの登板機会は年々増え(15→22→41)、先発と中継ぎの両方で起用されており、直球の力は出てきたいるように見えるが、一転制球も悪くなってしまった。

正直今のままでは強い球で押すほどの球威もなく、かといってキレのいい変化球や制球力もないので、二軍ではある程度抑えられても一軍で抑える姿が想像出来ない。オフには台湾ウィンターリーグにも参加し、腕を下げて本格的にサイドスローへの挑戦をしているようであるが、昔阪神に多かった相手を幻惑する変則投手が少なくなっているだけに、戦力層にバラエティを持たせる意味でもラ米の虎としてはこの挑戦は賛成。なんとかものにして、中継ぎの敗戦処理枠にノミネートするところから始めて欲しい。同社から同期入団のヤクルト/土居はすでに戦力外になってしまっているだけに、どうにか奮起してほしい。

 

#45 藤谷洸介

①右右 ②194cm/90kg ③22歳 ④2016年8位 ⑤2年 ⑥周防大島 - パナソニック ⑦W10試合0勝1敗0H0S / 防御率: 5.29 / WHIP:  / KK/9: - / B/9: -

2016年ドラフト8位で入団。山口県周防大島出身で通称「離島のダルビッシュ」。194cmの恵まれた体格を持つ大型投手だが、直球はそれほど威力はなく常時140km/h前半程度、相手のタイミングを外すスローカーブやチェンジアップに特徴がある、ダルビッシュの異名からは程遠い軟投派。藤浪と大谷の一字ずつを持ち、ダルビッシュの異名も持つ長身投手なので期待したくなってはしまうのだが、まあこれからでしょう。

2017年秋季キャンプでは鳴尾浜居残り組みとなったが、フリー打撃で策越えを連発し首脳陣の度肝を抜き、早速「二刀流挑戦?」と各紙が報道したが、頼むからピッチングに専念させてあげてください()。なんでもかんでも挑戦すればいいってもんでもないと思う。なんとなく得体で野手に転向して成功しなかったシャンソン/黒田の二の舞の匂いがしてしまう。。。。

入団時のインタビューを聞いた印象は、イケメン効果もあってか非常に落ち着いた受け応えをしており、性格的にプロ向きのように見える。恵まれた体格を持っているのだから、じっくりと体を作りスケールアップし、うれしい誤算を見せてもらいたい。

 

#46 秋山拓巳

①右左 ②188cm/97kg ③27歳 ④2009年4位 ⑤9年 ⑥西条 ⑦25試合12勝6敗0H0S / 防御率: 2.99 / WHIP: 1.09 / KK/9: 6.95 / B/9: 0.90

アッキャマン伊予のゴジラ。2009年ドラフト4位で阪神に入団。

2006~2008年のドラフト組投手が殆ど働かない中、高卒ルーキーから先発投手として一軍デビュー。初登板の巨人戦は好投しながら6回4失点という内容で敗戦投手になりベンチで悔し涙を流した。次回登板のヤクルト戦で見事プロ入り初勝利、9月12日の同カードでは無四球完封勝利挙げ、高卒ルーキーながら43敗、防御率3.35の結果を残し、阪神の次世代エースの誕生を誰しもが期待した。

しかし、そこは阪神タイガース。球速を求めコーチに無断で投球フォームの改造に取り組んだところ失敗、これに加え未だに糞ルールの二段モーション禁止のあおりを受け、140km/h後半出ていた球速は激減、コントロールはそこそこいいも、ストレートの球威も決め球の変化球もない、当時の阪神によくいた平凡な投手に成り下がってしまい、多くのファンが涙を流した。

その後もオープン戦までは好調だったり、谷間で登板しそこそこの結果は残したものの、やはり決め球がない状態で勝負どころで踏ん張りきれず、打線の無援護もあり、実に2年目から6年間で2勝しか挙げられなかった。元々ドラフト時は打者としても評価されており、恵まれた体格もあり、ファンの間からは野手転向しろ!と毎年のように煽られてきたが、ついに2017年覚醒、日本全国二億四千万と南米の二つの手首がぐちゃぐちゃにひっくり返された。

2016年から直球主体の組み立てに変えたことにより改善の兆しはあったものの、ここまでの大ブレークは誰も予想しなかった。150km/hには満たないものの、糸を引くようにコントロールされた外角低めの直球と、シュートを織り交ぜた多彩な変化球で開幕から安定した投球を見せ、一年間ローテを守り初めての規定投球回数達成、126と素晴らしい成績を残した。特筆すべきはコントロールで与四死球は12球団ダントツトップの22BB/90.90伝説レベルの成績。さらに、ナゴヤドームではホームラン打者張りの「打った瞬間確信歩き特大ホームラン」を放ち、多くのファンを喜ばせた。

既に開幕ローテを確約されているが、昨季の対戦相手はヤクルト・中日の下位球団が半分以上を占めているため、更に飛躍して上位チームからも勝ち星を奪うとともに、エースの座を狙いにいって欲しい。

既に高い被安打率を課題とし、直球の威力を上げる取り組みをしているが、コントロールを若干犠牲にするくらいの話をしており、二年目のフォーム変更のトラウマから不安を覚えてしまうのは管理人だけでしょうか()。とにかく今年殆どの若手が陥った二年目のジンクスに嵌らないようにお願いします(泣)。

 

#47山本翔也

①左左 ②183cm/91kg ③30歳 ④2013年5位 ⑤5年 ⑥福井工大福井-法政大-王子 ⑦6試合0勝0敗0H0S / 防御率: 5.87 / WHIP: 1.70 / KK/9: 3.52 / B/9: 3.52

ティッシュ王子虎の大泉洋。スリークォーターから140km前半の直球と、多彩な変化球を投げ込む。

入団時は「コントロールに困ったことがない」と豪語し、即戦力と期待され一軍キャンプに抜擢、しばらく結果を残していたが、オープン戦から不調に陥り、また公式戦では左打者にも打ち込まれたため、対左のリリーフとしては使いづらいという理由でルーキーイヤーは二試合のみの登板に終わる。その後もウエスタンではリリーフとして安定した成績を残していたものの、何故かなかなか一軍に呼ばれることはなかった。2017年もリリーフで一軍登録され、そこそこの成績を残していたが、例によって広島戦で大炎上し二軍落ち、再昇格はなかった。

すでに二軍ではやることのないレベルではあり、貴重なリリーフ左腕なのでもう一皮向けてほしいところだが、一言で言うとスケール不足。制球は悪くないものの、直球・変化球ともにボリューム感にかけるためそこそこしか抑えられず、これでは敗戦処理・ロングリリーフの枠からはなかなか抜けられない。

秋季キャンプでは本格的にサイドスローに挑戦しており、青柳に師事をを受けているとのこと。流石ベテラン青柳さんです(青柳は人に教えてる場合じゃないでしょ・・・)。守屋同様この取り組みにはラ米の虎は賛成。もう30を数える年でもあり、総花的に全てを追い求めるのではなく、とにかく左は任せてください、と言える位に左キラーとしての存在感を出して欲しい。二軍でいくら活躍しても一向にお給料は上がらないので、ラストチャンスだと思ってがんばって!

幸か不幸か岩崎の先発転向もプランされており、実現すれば左の敗戦処理・ロングリリーフの座は空いた状態、榎田・島本がライバルになると思うが、サイドスローの利点を生かし一軍で活躍する姿を見せて欲しい。目指すべきは同じく球威はなかったがシュートとスライダーを駆使し松井キラーとして君臨した遠山奬志氏でしょう!

6歳も年が違うにもかかわらず、何故か藤浪のいじられ役になっている。

 

#48ディエゴ・モレノ

①右右 ②185cm/82kg ③31歳 ④2018年外国人 ⑤1年 ⑥ヤンキース-レイズ-インディアンス傘下 ⑦登板なし

ベネズエラ出身。2017年ドリス・マテオの控え救援投手として獲得。報道では最速153km/h、チェンジアップに特徴のある投手とのこと。2017年はメジャー登板1試合のみ、3Aでは21試合で防御率:0.91K/98.8BB/91.5と安定した成績を残した。

映像を見た限りでは、若干アーム式の投球フォームから力のある直球と落差のあるチェンジアップを投げ込んでいるが、まあ日本に来る外国人投手はクイック対策等調整箇所が多くあるため、来てみないと評価が難しい。

いずれにせよ、ドリス・マテオの控えから始まるので、日本に慣れさせる時間は十分にある。外国人魔改造博士の久保コーチが抜けてしまったので一抹の不安はあるが、夏場のリリーフ陣が疲れた時期に使い物になるように、二軍でじっくりと指導をお願いしたい。というか、この扱いならもっと若く、日本を1年経験してるメンデスじゃ駄目だったのかな?一手間省けるような気がするのだが。

獲得後のコメントとしては、「日本でプレーすることが決まり、大変興奮しております」とものすごく鼻息が荒い人物のように聞こえるが、多分”I am very excited`”と言っているだけなので、直訳で「興奮している」という訳し方はそろそろやめた方がよいように思う。「日本でプレーすることを今からわくわくしてます!」くらいのニュアンスでしょう。確かにラテンアメリカの人間は陽気なのだが、同じ人間なので基本は我々と同じ、こういう訳し方が日本人の外国人に対する偏見を生んでしまうように思う

ヤンキース時代同僚だった田中マー君をみて「日本を研究している」との報道も出ていたが、「野球に真摯に取り組んでいる姿が印象的でした」と述べているだけで、この程度で研究していると捉える報道機関もどうかと思う

 

#50青柳晃洋

①右右 ②182cm/82kg ③25歳 ④2015年5位 ⑤3年 ⑥川崎工科-帝京大 ⑦12試合4勝4敗0H0S / 防御率: 3.22 / WHIP: 1.26 / KK/9: 6.99 / B/9: 3.92

虎のサブマリン。2015年ドラフト5位で金本監督が打ちづらいという理由で指名。下位指名にしては、先発でそこそこ成績を残しており、正に掘り出し物、改めて金本監督の慧眼には恐れ入る。監督兼投手コーチ兼スカウト部長をお願いしたいところである

普通サブマリン投手というと、変則フォームからの技巧派投手が多いのだが、青柳は140km/h後半の力強い直球が武器の本格派。2016年オープン戦では先頭打者から10球連続ボールと制球難を露呈も、プロ入り初登板の巨人戦でプロ入り初勝利、その後もローテーションに定着し45の成績と下位指名のルーキーとしては素晴らしい成績を残した。

オフには台湾ウィンターリーグに参加し、前年の岩貞に続き最優秀投手に選ばれ、2017年の飛躍が期待された。オフには課題のクイックモーションに取り組み、スーパークイックと称し克服されたように見えたが、制球難は相変わらずで、2017年は前年同様の4勝に留まった。

この投手は本当にポテンシャルが高く、金本監督が見初めたとおり直球は超一級品。特に右打者に強く、被打率が2016.1272017.124と圧倒的な成績を残した一方、左打者に対しては、2016.2322017.295と対左打者を課題としている。

課題は対左打者だけではなく、投手前のゴロの処理や、短い距離の送球などのフィールディング等、投球以外の課題も尽きない。ルーキー時のキャンプでショートスローの練習を繰り返す姿をみて大丈夫かなと思っていたが、やはり大丈夫ではなかった。。今オフは左対策としてカットボールの習得に挑戦中、一つずつ課題を解決していってほしい。

それにしても、どれだけ制球難やフィールディング難の投手が多いんだか・・・コーチも大変でしょう。とにかく、立ち上がり、制球、クイック、フィールディングとこれだけ課題がある中でも、ある程度抑え勝ち星を稼げるのはポテンシャルの高さに他ならない。今のままでも谷間や6番手投手としては十分戦力なのだが、更なる飛躍を期待したい。ただし、足で崩されるのが目に見えてる広島戦には投げさせないように

疲れたサラリーマンのような風貌と頭髪から、初見ではとても大卒二年目の投手として見られないが、ゲには優しいネット民からは絶大なる支持を受けている。後、そろそろ少年マガジンからは卒業しよう

 

#54ランディー・メッセンジャー

①右右 ②198cm/121kg ③37歳 ④2010年外国人 ⑤9年 ⑥マーリンズ-ジャイアンツ-マリナーズ ⑦22試合11勝5敗0H0S / 防御率: 2.39 / WHIP: 1.24 / KK/9: 9.76 / B/9: 2.77

虎のエース。麺専者。2010年シーズン、JFK体制が崩壊しアッチソンが退団した中継ぎ陣を立て直すべく、セットアッパーとして獲得。

しかしながらリリーフとしては序盤から不安定な投球が続き、スタンリッジと入れ替わる形で二軍落ち。その後は二軍で先発調整を続け、久保コーチの魔改造を受け先発として一軍復帰。先発としてそこそこ結果を残したものの、スタミナ不足で長い回を投げられず、そのシーズン限りかと思われたが、新外国人獲得より計算できるとの当時の首脳陣判断から一転残留となった。本当に当時の英断でございます。

2011年からは援護に恵まれなかった2015年を除き、二桁勝利を6回達成最多勝1奪三振王2最多投球回3と正に馬車馬のような活躍を見せる。2013年には開幕投手を務め、2015年から2017年にいたるまで3年連続開幕投手と正に虎のエースとして君臨し、今年も開幕投手はほぼ確定。2010年の段階で誰がメッセンジャーのここまでの活躍を予想していたことでしょう

ただし、メッセンジャーも来年37歳、早く藤浪にエースの座を奪ってほしいものだが、当のメッセンジャーはさらさら譲る気はなく、藤浪に対し実力で奪えと、本当にそのプロ意識にも頭が下がります

2017年シーズンは開幕から素晴らしい活躍を見せ、阪神のAクラス躍進の立役者になっていたが、8月10日の巨人戦にて阿部のライナーを受け骨折、それまで奪三振、最多勝争いを順調に繰り広げていただけに、優勝を狙う阪神にとって痛い離脱となった。もう今年はメッセは見れないなと思っていた矢先、さっさとアメリカで手術をし、なんとシーズン中に復帰、最終戦の中日戦で復帰、規定投球回数を達成した。ポストシーズンでも横浜戦に中3日で登板、6回無失点で勝ち投手となり、メッセンジャーここにあり、と大きくファンの固唾を下げた

来シーズンをもってフリーエージェント権を取得予定で、日本人扱いとなる。メッセに加え外国人投手を一枚先発に加えられるのはチームとしては非常に大きく、今から非常に楽しみである。まだまだ衰え知らずの投手なので、バッキーを抜いて阪神至上最高助っ人投手の座に君臨して欲しい

ラーメンにもやしを入れると味が変わってしまうので入れてはいけない。

 

#56松田遼馬

①右右 ②184cm/92kg ③24歳 ④2011年5位 ⑤7年 ⑥波佐見 ⑦26試合1勝2敗1H0S / 防御率: 5.05 / WHIP: 1.51 / KK/9: 8.33 / B/9: 4.29

2011年ドラフト5位で入団。ルーキーイヤーからクローザーへの適性の高さを首脳陣に評価され、二年目にはクローザー候補として一軍キャンプに抜擢、同年一軍デビュー、150km/h超の速球を武器に初失点まで18イニング連続無失点将来のクローザー候補の誕生を予感させた。しかしながら、翌年からはキャンプの初期段階で怪我で離脱することが多く、14年は肘痛、16年は肩痛と怪我に苦しめられた。

2016年は一軍合流こそ7月下旬までずれ込んだものの、公式戦登板22試合で防御率1.00WHIP0.85と抜群の成績を残し、2017年への飛躍を期待された。2017年はめずらしく開幕から一軍で過ごし、シーズン当初は大事な場面も任せられたが、投球内容が安定せず、二軍落ち。8月13日の横浜戦でプロ入り初先発も経験したものの、二回ノックアウトと結果が出ず、そのまま二軍落ちとなりシーズンを終えた。

150km/h超のストレートは威力抜群で、内角に投げ込む度胸も満点なのだが、いかんせん投球がまだまだ軽い。大事なところで変化球が高めに浮き、失投し痛打を浴びる場面も多く、まだまだ課題は多い。特に変化球の決め球がなく、悪いときはストレート一辺倒になってしまうところがいまひとつ伸び切れていない理由だと思うので、持ち球のスライダーとフォークの精度向上に努めて欲しい。シュート系のボールを覚えてしまうと、直球の威力が損なわれることが懸念されるだけに、できればこのまま本格派投手としての成長を期待したい。

何故か二軍に落ちた際は先発調整をしているが、短いイニングをたまたま抑えるのではなく、長い回を投げさせしっかりと抑えることを覚えさせる方針だと思うので、このまま継続して欲しい。

ポテンシャルは高いものの、そろそろ決め球を覚え一軍で結果を残さないと、プロスペクトとして期待される期間が過ぎつつあるだけに来年是非奮起を願いたい。

長崎出身だが名前のせいで、スポーツ紙には「~ぜよ」と土佐弁で代弁されることが多い

 

#61望月惇志

①右右 ②189cm/92kg ③21歳 ④2015年4位 ⑤3年 ⑥横浜創学館 ⑦W7試合1勝0敗0H1S / 防御率: 10.20 / WHIP: 2.53 / KK/9: 3.60 / B/9: 4.20

阪神タイガースの希望その3。2015年ドラフト4位で入団。手足の長い189cmの超大型投手。

高校時代は148km/hが最速だったが、ルーキーイヤーから成長を見せ150km/h超の速球を連発、ウエスタンでは14試合に登板し、5勝3敗(1完投)と高いポテンシャルを見せる。同年最終戦の巨人戦で一軍デビューを果たすと、自己最速の153kmを計測し一回を無失点に抑えた。同試合は福原の引退試合でもあり、同じ速球派投手の世代交代の様相を見るのは感慨深いものがあった

二年目の17年は更に球速が増し、155km/hを計測、誰もが順調な成長を期待していたが、好事魔多し。右肘痛や腰痛を発症するなど、実戦復帰は8月までずれこんだ。17年オフには秋季キャンプに抜擢されたが、再度腰を痛め帰阪、予定されていた台湾ウィンターリーグも不参加となった。

才木と並び長身の長い手足から繰り出される直球は威力満点。このまま順調に成長すればエース、抑えクラスへの道も見えてくるため、とにかく怪我には気をつけて、まずは体作りから着実にステップを踏んでいって欲しい。藤浪・才木・望月の超高速長身トリオが並び立つ日が楽しみでならない

それにしても最近は松田・望月・才木と中位から下位の高校生投手の採り方や育成が非常にうまくなっているように感じる。藤浪の育成で培った指導要綱があるのかもしれない。一方で上位指名選手たちが誰一人まだレギュラーとして定着していないので、上位指名の名に恥じぬよう一層の努力を願いたい。

 

#64桑原謙太朗

①右右 ②184cm/84kg ③33歳 ④2015年トレード ⑤3年 ⑥津田学園-奈良産業大 ⑦67試合4勝2敗39H0S / 防御率: 1.51 / WHIP: 0.94 / KK/9: 8.63 / B/9: 1.37

虎の小島よしお。2007年に横浜ベイスターズに大社ドラフト3位で入団。一年目から一軍デビューを飾ると、先発起用された阪神戦でプロ入り初完投・完封勝利を飾ると、30試合の登板で3勝6敗1ホールドとまずまずの成績を残した。

しかしながら二年目以降は結果が出ず、4年目の2010年に一輝とのトレードでオリックスに移籍。オリックスでも結果が出ず、2014年に、白仁田寛和とのトレードで阪神タイガースへ移籍した。

2015年は開幕一軍を果たしたものの、中継ぎ起用で打ち込まれ、6試合の登板で防御率8.53とひどい成績に終わった。2016年は二軍で結果を残していたものの、一軍登板はなく、誰しもが当年限りだと思っていた

だがしかし、野球の神様と金本監督は見ているものである。元々制球に課題があり、曲がりすぎるスライダーも見極められる為通用してこなかったが、魔改造博士の久保コーチにフォームの改善指導を受けるとともに、スライダーの曲がりを抑えたことにより制球が安定、2016年終盤からファームでは無失点を継続するなど覚醒の予感を見せていた。2017年オープン戦で岩崎の調整不足で一軍の枠が空き二軍から呼ばれると、8試合の登板で防御率1.17と好成績を残し、開幕一軍の切符を手にした。金本監督が現役時に苦手だったという理由から登用が決まったが、本当に投手に関しては見る目のある監督である。

2017年シーズン開幕直後は救援3試合で2失点と結果が出てなかったが、金本監督の信頼は揺るがず、徐々に安定した投球を見せ始める。4月中旬以降はマテオ・ドリスへとつなぐセットアッパーの座に就き、67試合登板、防御率:1.51WHIP:0.94とシーズン通して安定した成績を残し、43HPでマテオとともに最優秀中継ぎ投手に輝いた。オフシーズンには球団歴代日本人最高の昇給率463%の4,500万円(推定)で契約更改、見事なシンデレラストーリーとなった。

桑原の素晴らしいところは、マテオ・ドリス・球児等回の頭からの登板が多い選手と異なり、先発投手が疲れる6/7回にランナーを背負った厳しい場面で登板し、「ランナー?そんなの関係ねー」と相手打者をぶった切りし、何度もチームの危機を救ったところである。

2017年仮に阪神が優勝していたとしたら、MVPは間違えなく桑原であったと思う。残した数字も素晴らしいが、それ以上の大活躍であった。

ただし、まだ活躍一年目であり、昨年67試合の登板はかなり蓄積疲労もたまっていることだと思う。来年も同じパフォーマンスというのは難しいかもしれないが、是非オフはゆっくりと体を休めて、来年以降も長く活躍できるようがんばってほしい。

 

#66牧丈一郎

①右左 ②181cm/81kg ③19歳 ④2017年6位 ⑤1年 ⑥啓新 ⑦出場なし

2017年ドラフト6位で入団。同ドラフト高卒選手最速の152km/hのストレートを持ち味とするパワーピッチャー。

ドラフト時には巨人が結構評価しており、中順での指名も予想されたが、何故か巨人が捕手と二塁手ばかり指名するという謎ドラフトの結果、六順目まで残っていたので指名となった。

高校時代は怪我が多く、情報が余りないのだが、投球フォームを見ていると、望月・才木のようなしなりのあるタイプではなく、久保田のようなパワーピッチャーに見える。

先発か中継ぎ起用かはこれからの見極めになると思うが、変化球に特長のあるタイプではなく、巨人も中継ぎ適正を見出していたようなので、下位からの出世パターンとして同じパワーピッチャーのC/中崎を目指して欲しい。

丈一郎という名前はボクシング好きの両親からプロボクサーの辰吉丈一郎にあやかり命名されたとのことだが、辰吉の名前をあやかった子供が既にドラフトでプロ入りというのは、自分も年を取ったなと時間の流れを感じざるを得ない・・

 

#67岩崎優

①左左 ②185cm/90kg ③27歳 ④2013年6位 ⑤5年 ⑥清水東-国士舘 ⑦66試合4勝1敗15H0S / 防御率: 2.39 / WHIP: 1.26 / KK/9: 11.05 / B/9: 3.39

2013年ドラフト6位で入団。その年は当初5名の氏名を予定していたが、当時の中尾スカウトがどうしてもと進言したことで、追加の指名に至った。ナイス進言とナイス判断である。

ゆったりとしたフォームからすばらしい球持ちで糸を引くようなストレートが最大の武器。独特の投球フォームは打者に球の出所を見えにくくさせ、加えて腕の振りが遅れてくるように見えると評価されている。

プロ入り後は、体の線も細くしばらくファームで体作りの予定であったが、実戦登板で結果を残したことから、オープン戦で先発起用される。4月2日の中日戦で先発デビュー、見事初登板初勝利を果たした。その後もそこそこ活躍し、5勝を記録、下位指名選手としては素晴らしい結果を残した。

翌年の2015年以降、先発ローテーション投手として期待されるものの、打線の援護に恵まれないケースも多く、また2順目までは好投するものの、3順目以降は相手打者に慣れられ痛打を浴びるシーンも多く、2015年は3勝10敗、2016年は3勝5敗と大きく負け越した。

2016年シーズン後半から中継ぎに配置転換され好結果を残したことから、2017年はセットアッパー候補として、中継ぎへの正式なコンバートとなった。キャンプから調子が上がらず、開幕直後は敗戦処理としての登板が多かったが、徐々に調子を上げ、勝ちパターンとしても起用され始める。結果、2017年はシーズン通じて一軍に帯同し、66試合登板、15ホールド、防御率2.39と大きな飛躍を果たした。

ラ米の虎としては、変則フォームからの素晴らしい球持ちのストレートは初見では相手打者は対応できない一方で、先発としてはスタミナや目の慣れの問題で長いイニングを投げられないことから、早い段階から中継ぎへの配置転換をしてほしいと思っていたが、昨年実現し結果が出て大変うれしく思っている。

去年のふがいない先発投手陣のあおりを受け、今年は先発再転向のプランがあるが、KK/9:11.05が示すとおり、短いイニングであれば奪三振能力も非常に高く、このまま中継ぎでセットアッパーまで育てるべきだと思っている。特に左の中継ぎは大ベテランの域にはいる高橋聡しかおらず、後釜として勝ちパターンに組み込み是非大きく育ててほしい。

確かに、現在の中継ぎの布陣では、ドリス・マテオ・桑原・高橋聡に続く5番手、ロングリリーフや敗戦処理も任せられてしまうため、球児と石崎もいる中で非常にもったいないというのも判る。また、昨年は71.2イニング登板と登板試合数以上に投げており、1年は蓄積疲労をとる意味でも先発起用はありかもしれない。しかしながら、立ち上がりに問題の多い若手投手が多い中、立ち上がりのよい岩崎は貴重な存在、先発と中継ぎとどっちつかずとならないように、将来的には高橋聡が衰えてきた場合のセットアッパーとしての起用を念頭に、きちんとした育成プラニングを首脳陣にはお願いしたい

 

#69島本浩也

①左左 ②176cm/69kg ③25歳 ④2010年育2位 ⑤8年 ⑥福知山成美 ⑦W27試合3勝4敗0H0S / 防御率: 1.59 / WHIP: 0.86 / KK/9: 7.82 / B/9: 1.71

2010年育成ドラフト2位で入団。切れのいいストレートと制球力が持ち味の若手左腕。

高卒育成契約選手ということもあり、入団後3年間は二軍でも目立った成績を残さなかったが、4年目の2014年にウエスタンで17試合に登板、先発としても起用されまずまずの結果を残したことから、支配下登録選手に昇格

2015年には左の中継ぎ候補として一軍キャンプに抜擢される。江夏豊臨時コーチからも指導を受け、オープン戦で好投したことから自身初の開幕一軍登録を果たした。キャンプの際には同郷の奈良出身の江夏氏より高く評価され、江夏賞としてグローブをプレゼントされた。同年は一軍で中継ぎとして18試合登板、翌年の2016年は23試合登板し初勝利を挙げると共に2ホールドを記録、阪神ではなかなか出てこなかった育成ドラフト出身選手の出世頭となった。

2017年は開幕一軍こそ逃したものの、ウエスタンで中継ぎ投手として積極的に起用され、5月に入ると藤浪・岩貞がぴりっとしない先発投手陣の梃入れをすべく、先発として二軍調整をはじめる。先発としても安定した成績を残し、一時はウエスタンの防御率1に躍り出て、後半戦の先発昇格候補に名を連ねる。しかしながら、一軍昇格間際で故障をしてしまい、昇格は見送られ、結果一軍登板は0に終わった。

二軍では防御率: 1.59 WHIP: 0.86 KK/9: 7.82 B/9: 1.71もうやることのない程の成績を残しており、後は登板のチャンスを掴むだけ。176cmとプロ野球選手にしては小さな体だが、大型ノーコン選手が増えている中で、度胸よく投げ込むストレートと安定した制球は江夏も認めたとおり素晴らしいものがある。左の先発候補もスペ体質の横山と多くは期待できないベテランの岩田、左の中継ぎ控えも榎田と山本とスケール感に乏しいだけに、先発・中継ぎともに競争環境は厳しいが、来シーズンは有事の際に一番始めに呼んでもらえるように、怪我には気をつけると共に二軍でしっかりと結果を残し続けてほしい。

ラ米の虎的には今年ブレークするんじゃないかと密かに期待している。

大型選手が多くなっている阪神においては、スタッフか通訳さんかなと見間違えるほどプロ野球選手としてのオーラが出ておらず、文化系の部活に所属しているような風貌だが、投げさせてみると気合満点な投球を見せてくれるので、個人的には好きな選手である。

 

#92伊藤和雄

①右右 ②186cm/95kg ③29歳 ④2011年4位 ⑤7年 ⑥坂戸西-東京国際 ⑦9試合0勝0敗0H0S / 防御率: 4.26 / WHIP: 1.34 / KK/9: 7.11 / B/9: 2.84

2011年ドラフト4位で入団。かつての広島の名将古葉監督が監督を務めた東京国際大学で活躍し、一時は外れ1位候補にまで名が挙がった。

ドラフト4位としては評価の高い背番号17をもらい、即戦力としての期待がかかったが、伊藤和もまた背番号17の呪いにかけられてしまう。一年目は阪神ルーキーあるあるのキャンプ中の肩の怪我、二年目も右肘の故障で結果がでず、わずか二年で育成契約に降格してしまう。馬場と高橋は本当に怪我には気をつけてほしい。

育成契約となった2014年、二軍でキャンプを迎えたが、実戦登板で結果を出し一軍昇格を果たし、オープン戦ではものすごい伸びのストレートで4イニング8奪三振と、誰しもが目を疑うような覚醒ぶりを見せた。

当時はオ・スンファンに繋ぐまでの中継ぎが、超ベテランの福原と安藤しかおらず、ファンの間からも早く支配下登録に戻せと声高に叫ばれていたが、なかなか支配下枠には戻されなかった。ネット民の間では、中村GMやフロントが育成に落としておきながら、すぐに昇格させては見る目がなかったと面子が保てなくなるため、大人の事情で昇格が見送られている、と批判の声が相次いでいたが、実はこの時点で再度右肩を痛めてしまっていた。やはり、変な憶測はよくありません

その後、急いで支配下登録したのかどうなのかは分からないが、支配下登録後はオープン戦の頃の直球のキレは戻らず、再度故障を繰り返す。世の中なかなかうまく回らないものだなと、悲しい気分にさせられた。

故障明けの2016年は二軍でも防御率8.14とそろそろ首も涼しいかと思わせたが、2017年は二軍で39試合登板、防御率1.05と素晴らしく安定、K/911.51と卓越した奪三振能力を見せ、かつての輝きが戻ってきている。一軍でも敗戦処理としてそこそこ登板したので、勝負は今年、そろそろ30歳も近くなるが、第二の桑原を目指してがんばってほしい。

 

#98ラファエル・ドリス

①右右 ②195cm/109kg ③30歳 ④2016年外国人 ⑤3年 ⑥カブス ⑦63試合4勝4敗5H37S / 防御率: 2.71 / WHIP: 1.11 / KK/9: 12.14 / B/9: 2.43

虎の守護神。2016年にマテオと共にクローザー候補として入団。長身から繰り出す160km/hに迫る直球と、落差の大きいスプリットが武器。

獲得当時の阪神はゴメス・メッセンジャー・ヘイグと外国人枠が3名決まっており、マテオと後一枠を争ったが、マテオの方が実績があり、投球フォームの改善やフィールディングなど課題もあったため、二軍からのスタートとなった。

その後、ヘイグの不振による二軍降格ともない、同じく不振だった福原のセットアッパーの座を埋めるべく一軍に昇格。控え外国人の扱いだったからか分からないが、とにかくどんな場面でも投入され、登板過多気味になり登録抹消。その後はマテオの怪我にともない、クローザーとして昇格し安定した成績を残していたが、右肘を故障してしまい再度登録抹消。マテオといい藤浪といい本当に2016年の金本監督と香田コーチの投手の使い方は酷かった。

帰国後右肘の手術を受け予後不明だったため、保留者名簿からは一旦外される。その後、キャンプで右肘の状態が回復していることが確認され、再契約が決定した。代わりに獲得したメンデスが結果を残せなかっただけに本当に再契約してよかった・・・・

開幕後は術後とは感じさせないストレートとこりゃ打てないだろうという高速スプリットで安定した成績を残し、最終的に37セーブで最多セーブ王のタイトルを獲得ほんとドリスいなかったらと思うとぞっとする

一方で、マテオ同様圧倒的な投球を見せることがほとんどだが、時々安定を欠くことがあり、クローザーとしては防御率2.71は悪い水準。特にマツダスタジアムでは防御率9.64とマテオと同様にこれまたもう出さないほうがいいレベル。

それにしてもマツダのマウンドというのはなんなんだろう。一説によると甲子園と比べて堅すぎるらしいが、とにかくメッセも含め苦手な投手が多い。優勝を目指すためには広島は必ず叩く必要があり、苦手とかいってるようでは優勝は見えてこない。昔はナゴヤが鬼門だったが、マツダスタジアムの対策というのもチーム一丸となってやってほしい。

 

#121石井将希

①左左 ②180cm/82kg ③23歳 ④2017年育1位 ⑤1年 ⑥桐生第一-上武大 ⑦登板なし

2017年久しぶりの育成ドラフト参加で育成1位で獲得。ここのところ、ドラフト1位/2位指名を同じところから獲得するケースが続いており、今年はこれはないのかなと思ったが、まさかの4位島田と育成1位の石井でこの伝統は引き継がれた。何か新しい掟でもできたのだろうか?

ネット上に映像資料が少ないのでなんとも評価が難しいのだが、吉野スカウトによると、「肘の使い方がやわらかく、バランスのいい投球フォームでキレのあるボールを投げ込む」とのこと。

チームバランス的に左の中継ぎは若手投手が少ないだけに、まずは二軍で結果を残し島本のように出世してほしい。

ラ米の虎は青田買い・使い捨て的な育成選手の獲得には反対ではあるが、三軍制を置いて上手くいっているソフトバンクのケースもあるので、いまひとつ役割の判らない掛布オーナー付アドバイザーにその是非を検討してほしいと思う。

二軍/三軍でも阪神は集客力があると思うし、半ばトコロテン的に入れ替えとなった指導者の育成ポジションを作るためにも面白いのではないかと思っている。

逆に三軍を作れないのであれば、二軍選手の出場機会が薄まってしまうため現状程度の育成枠の使い方でよいかと思う。

 

#126歳内宏明

①右右 ②184cm/90kg ③25歳 ④2011年2位 ⑤7年 ⑥聖光学院 ⑦W2試合0勝1敗0H0S / 防御率: 11.25 / WHIP: 2.50 / KK/9: 6.75 / B/9: 2.25

2011年ドラフト2位で入団。前年の一二三に続き有望高校生の上位獲得となり、阪神のドラフト方針転換期での指名となった。

高校時代は非常に落差の大きいSFFを武器に三振を量産、入団1年目からファームで結果を残し一軍先発登板を果たすなど将来を有望視された。3年目の2014年には7月のヤクルト戦で2点ビハインドの無死満塁で登板し、二奪三振でピンチを奪し、その後チームが逆転したことから初勝利を記録、中継ぎ適正を見せた。2015年には29試合に登板し、防御率2.62とキャリアハイの成績を残す。

一方で、入団以来ストレートの球速は伸びず(むしろ劣化(泣))、常時130km/h後半といったところで、これでは持ち味のSFFも生きてこない。真弓・和田政権時代によく見られた入団前は150km/h超の直球と多彩な変化球が武器だが、鳴尾浜で育成の結果、コントロールはまずまずもストレートは130km/h後半、決め球もなく二軍では通用するも、一軍では抑えるのに窮する投手になり、同じような阪神顔で同タイプの鶴・二神と見分けがつかなくなったが、両者は先に退団となってしまった。

2017年は前年U-23ワールドカップで抑えを任せれ、好投したことから飛躍が期待されたが、開幕直後二軍でも打ち込まれると右肩の故障から長期離脱、育成契約へと降格となった。

現在は投球が可能なレベルまで肩は回復しているとのことだが、まだ年齢的には若いものの、どんどん新しい投手が入ってきている中でそろそろ後がない。育成契約となった今、失うものはないので、まずは直球の力を取り戻し武器のSFFを生かすことを考えほしい。横田とともに今シーズン中の支配下再登録を目指してがんばってほしい!