阪神タイガースブログ ラテンアメリカの虎

ラテンアメリカ某国在住、虎キチ歴35年。梅雨時期には来年のことを考え始める癖が抜けない弱気な阪神ファンのブログです

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ラ米のトラ的-阪神タイガース選手名鑑2018 (野手編)

①投打 ②身長/体重 ③2018年満年齢 ④入団年 ⑤年数 ⑥経歴 ⑦2017年成績(Wはウエスタン) 

 

【捕手】

#12 坂本誠志朗

①右右 ②176cm/78kg ③25歳 ④2015年2位 ⑤3年 ⑥履正社-明治大 ⑦42試合 打率:.248 / 本塁打:2 / 打点:17 / 盗塁:0 / OPS:.686

キャプテンシー。2016年ドラフト2位で高山とともに阪神に入団。高校・大学・大学日本代表のいずれでも主将を務めるほどキャプテンシーのある選手であるが、大学通算打率.231、本塁打3本、と打撃はいまいち、守備面でも決して強肩という訳ではなく、早大/茂木など有力選手が残っていたにもかかわらず高評価の2位指名となったことで、同大から指名した高山のバーターだとかよからぬ噂を立てられ、入団時から逆風に追いやられた。

ルーキーイヤーは新人の中からただ一人一軍キャンプに抜擢されたものの結果を残せず、二軍スタート。後半戦はスタメンでも起用されプロ入り初安打・初本塁打も記録。

二年目の2017年は鶴岡の引退と原口のコンバートに伴い、正捕手候補として前年に引き続き一軍キャンプ抜擢となったが、キャンプ中に死球を受け親指を骨折、長期離脱となった。怪我から復帰後は、二軍での調整もそこそこに一軍へと抜擢され8月下旬には梅野を追いやり優先的に起用され始める。

その後左脇腹を傷め出場登録を抹消されるが、また調整そこそこにCS三戦目に先発起用される。ここで先発能見が大乱調となってしまい、ネット上で「矢野コーチは坂本を贔屓しすぎ」、「城島を目標とする原口や梅野を起用せず自分を目標としている坂本を優先起用している」梅野・坂本論争の引き金となってしまう。

リードのことは素人なのでとやかく言うつもりはないが、矢野コーチは「坂本のリードは文句のつけようがない」、「原口は構えに気持ちが出てない」など、坂本が結果を出していればまだしも、ライバルの広島戦は先発マスクで1勝しかしていない状況で、ファンに贔屓ともとられるような発言は慎重にしてほしく思う

タイプ的に打撃面は梅野、守備面は坂本と思っていたが、何故か逆転現象が起きてしまっている。

 

#39 長坂拳弥

①右右 ②173cm/78kg ③24歳 ④2016年7位 ⑤2年 ⑥高崎健康福祉大高崎-東北福祉大 ⑦1試合 打率:.000 / 本塁打:0 / 打点:0 / 盗塁:0 / OPS:.000

2016年ドラフト7位で入団。小中高大で主将を務めたキャプテンシーの持ち主。阪神の捕手ドラフトはキャプテンシー重視なのだろうか()

大学時代は仙台六大学リーグで首位打者・打点王を獲得し、守備面も大学一といわれるほどまとまりのよい捕手なのだが、梅野・原口・坂本と同世代の捕手が3名続いているにもかかわらず、高校生捕手を指名せず同世代の捕手をまた指名したことに編成面での疑問が残った

一年目の2017年は主に二軍で優先起用されるも、打率.173、OPS.467と結果が出ず、オフには台湾ウィンターリーグに参加も打撃面で全く成績を残せず。同じルーキー捕手の広島/坂倉がとても高卒とは思えない好成績を残し、ドラフトでも広島に勝てないのかとファンの涙を誘った。

捕手育成は時間がかかるのでじっくりと見たいと思うも、東北福祉大の大先輩であり、坂本同じく目標とされている矢野二軍監督が贔屓起用しないことだけを願うばかり、と思ったが、二軍には長坂以外に若い捕手がおらず、贔屓もくそもないという現実にまた気弱なファンとしては涙してしまう。

今年は是非高卒捕手の獲得をし、一軍正捕手確定もままらない状況ではあるが、将来の捕手の育成体制も整えてほしい。

 

#44 梅野隆太郎

①右右 ②173cm/77kg ③24歳 ④2016年7位 ⑤2年 ⑥福岡工大附城東-福岡大 ⑦112試合 打率:.201 / 本塁打:2 / 打点:33 / 盗塁:1 / OPS:.548

梅ちゃん。2013年ドラフト4位で入団。大学日本代表4番を務め、ドラフト時は1位指名も予想されていたが、何故か4順目まで残っていたためラッキー(?)な指名となった。

本人からしてみても、G/小林はまだしも、D/桂、M/吉田、Bs/嶺井、Bf/若月よりも下位指名となったことに関しては納得がいかなかった様子で、「知らない捕手よりも下位指名だった」とぐちをこぼしていたが、今のところそれらの選手より目立った活躍は見せていない()

ルーキーイヤーの2014年は、支配下登録捕手が9人いる状況にありながら開幕一軍入りし、優勝争いをしていた終盤こそ藤井、鶴岡のベテランにマスクを譲ったものの、92試合に出場し7本塁打を放ち、捕逸も0と守備面でも安定感を見せ、木戸以来()の生え抜き正捕手の誕生かとファンの期待を一身に受けた。

しかしながら、2015年、2016年ともに打撃面での成長が見えず、リード面でも課題を残したことからレギュラー定着とはならず、伸び悩みを見せた。

2017年シーズンは鶴岡引退、原口コンバート、坂本骨折と半ば消去法のような形で開幕スタメンの座を奪ったが、シーズン序盤は安定したリードと強肩でチームを引っ張り、初めてオールスターにも出場。一方で、打撃面は改善せず、時々思い出したかのように打ちまくるが安定せず打率.201で終わり、終盤には坂本に先発マスクの座を奪われてしまう。

リード面は色々な見方があるとは思うが、盗塁阻止能力、捕球能力はチーム112球団を見回しても極めて高いレベルにあり、打撃面さえ少し改善すれば正捕手には一番近い位置にいる。一方で、普通捕手というのはリード面の成長とともに配球の読みがよくなり、打撃面にも生かせると思うのだが、いつまでたってもホームランバッターのように外角の変化球にクルクルしてしまうのはどうにかならないのだろうか(泣)。

ちなみに梅野も高校・大学・大学代表と主将を務めておりキャプテンシーはあるはずなのだが、そういう話はあまり聞こえてこないのはなぜだろう。

後、いい当たりを打ったにもかかわらず、凡退したかのように下を向いて一塁に走り出すのは、見ていて混乱するのでやめてほしい(笑)。バット投げした挙句、レフトフライとかよりはいいんですが・・・

 

#52 小豆畑眞也

①右右 ②181cm/78kg ③30歳 ④2012年4位 ⑤6年 ⑥長良-中部学院-西濃運輸 ⑦W53試合 打率:.253 / 本塁打:0 / 打点:11 / 盗塁:1 / OPS:.582

虎のあずにゃん。2012年に西濃運輸からドラフト4位で阪神に入団。当時は城島の引退後、藤井・小宮山といった面々がマスクを被っており、捕手の補強は喫急の状況の中、同ドラフトでは上位指名も報道されていたが、本当に4位指名で良かった。。。同ドラフトではBf/伏見、M/田村、D/杉山が指名できる状況だったのだが、守備型の小豆畑の指名となった。

ルーキーイヤーは一軍キャンプに抜擢されたものの、実力不足で二軍落ち。翌年に梅野が指名され優先的起用、その後藤井の引退に伴い十分にチャンスはあったものの、鶴岡・小宮山・清水等に勝てず、坂本・原口・岡崎の台頭に伴いプロ入り後5年間一軍出場はなし

肩はめっぽう強いらしいのだが、打撃が一向に改善せず、二軍からの昇格候補としても名前が出てこず、小宮山とともに二軍に塩漬けの状態

唯一の話題は入団時に藤浪と露天風呂に入ったことくらいで、昨年ドラフトで捕手の指名がなかったから首がつながったが、今年30歳という年齢から言ってもかなり首は涼しい状態。

幸い矢野コーチが二軍監督となるため、岡崎のように環境の変化を生かし最後のチャンスだと思って精一杯アピールをしてほしい。

名前に小豆がつくが小豆は苦手らしい。

 

#57 岡崎太一

①右右 ②180cm/83kg ③35歳 ④2004年自 ⑤14年 ⑥智辯学園-松下電器 ⑦34試合 打率:.195 / 本塁打:2 / 打点:5 / 盗塁:0 / OPS:.639

2004年に松下電器から自由獲得枠で阪神に入団。背番号27と正捕手番号をもらったものの、当時のマスクは矢野が磐石の態勢を築いており、控え捕手も野口と、若手をあまり起用しない岡田・真弓体制では出場機会に恵まれなかった。

2009年にはキャンプ・オープン戦でも盗塁阻止率10割を記録するなど結果を残し、矢野が怪我で出遅れたことにより開幕一軍で向かえる。同年アマチュア時代の同僚の久保とバッテリーを組んだ際には猛打賞を記録と結果を残したにもかかわらず、狩野が結果を残したためやはり起用されなかった

その後は城島・藤井・日高・鶴岡と毎年のように移籍組が入団し、第二捕手の座も小宮山・清水などに奪われ、二軍でも正捕手扱いされず、いつ首を切られてもおかしくない状況にあった。

転機は2016年の金本監督就任。秋季キャンプでの動きが高く評価され、初の開幕スタメンを果たす。これは阪神生え抜き捕手としては最も遅い記録らしい。その後も正捕手奪取とはならずも、第二/三捕手としてスタメン出場を果たし、2017年にはプロ入り初本塁打も記録。

打撃面は確かに物足りず、これから優先的に育てたという年齢でもないので優先起用はされないが、守備面に関しては悪いところが特になく安心してマスクを任せられ、完全に戦力化している。上位指名だったにも拘らずここまで冷遇されてきたのは謎であり、21世紀阪神7不思議の一つに数えられる。それにしても本当に誰が上に立つかというのは人生において重要である。

正捕手の育成が喫急の課題の中、今年も優先起用ということはないと思うが、ベテランらしいプレーを見せ、これまでの冷遇をさらに見返してほしい。 

 

#59 小宮山慎二

①右右 ②188cm/86kg ③33歳 ④2003年5位 ⑤15年 ⑥横浜隼人 ⑦W46試合 打率:.224 / 本塁打:2 / 打点:8 / 盗塁:2 / OPS:.624

2003年ドラフト5位で入団。それにしても、いくら捕手難だとはいっても、小宮山の実績で15年も契約してもらえるというのは、捕手人生は本当に息が長い。

打撃面の成長は15年でまったく見えないが、滅法肩が強く、リードにも定評があり、2012年には72試合出場と正捕手まで狙えるポジションまで成長した。同年の盗塁阻止率はなんと.500でプロ野球史上11人目の記録。

一方で、この選手の問題は捕球能力。当時テレビ観戦していたが、榎田の投げたスライダーを相手打者が三振しゲームセットかと思われたが、これを大きく弾きなんと二者生還を許し逆転を許してしまう。そのまま逆転負けを許し、ファンの間で「松山の悲劇」として深く記憶されてしまっている。

ここ数年は一軍で見る機会も少ないのでどれだけ改善しているのかはわからないが、第三捕手に関しては特に打撃に期待するところはなく、きっちり守ってさえもらえれば岡崎よろしく十分に戦力になる。しかしながら、落ちる球を決め球とする投手の多い阪神リリーフ陣においては、捕球能力が悪いというのは致命的であり、ゲーム途中から起用するのは憚られる。

後、矢野の引退後背番号39を引き継いだが、結果が出ず59へと再変更となった際に、「僕にはふさわしくなかった」「レギュラーはなかなか難しいと思う。若い子が出て、何かあったときにポッと入れるように。2軍で腐らずやっていきたい」との発言をしていたが、プロ野球選手としてなんとも情けないセリフで絶対言ってはいけない言葉。

誰も矢野級になってもらうことは期待していないが、目標を高く持てなくなった時点でプロとしては終わりだと思う。大捕手矢野の背番号を受け継ぎ、梅野・坂本・原口と若い捕手が台頭している状況でそう思ってしまう気持ちもわからないでもないが、せめて「再度奪い返せるよう必死でがんばる」くらいの気持ちで行かないと、まず精神面からライバルには到底追いつけないだろう。同じ状況から自分の立場を作った岡崎を見習ってほしい。

肩とリードはよいのだから、死ぬ気で捕球の練習を行い、どうにか生き残りの道を探してほしい。

 

#94 原口文仁

①右右 ②182cm/88kg ③26歳 ④2009年6位 ⑤9年 ⑥帝京 ⑦73試合 打率:.226 / 本塁打:6 / 打点:25 / 盗塁:0 / OPS:.708

2009年ドラフト6位で入団。二年目には打席数こそ少ないもののファームで打率.329を記録し順調な成長を見せた。しかしながら、その後は腰痛・肩痛に常に悩まされ続け、2012年には育成落ちとなってしまう。

転換期はやはり金本監督就任の2016年。二軍戦で結果を残すと、育成から支配下復帰を果たすとともに、即一軍登録。背番号94のユニフォームの準備が間に合わず山田二軍コーチのユニフォームを借りたまま代打一軍デビューを果たすと同日に一軍初安打を記録。その後スタメンマスクを任されると、打撃面で大爆発し5月には月間MVPを受賞。育成契約を経験した野手では初の受賞であった。

同年はオールスターにも選出され、打率.299、本塁打11本を記録し、勝負強い打撃でチームに貢献、田淵以来の大型生え抜き捕手の誕生を誰もが期待した。しかしながら、シーズン中より古傷の右肩を痛め終盤戦は一塁手としての出場が増える。

オフには徹底したトレーニングで肩と腰のケアに努めたが、キャンプ後に古傷の予後がよくないこと、キャンベルの調整遅れにより一塁手が不在だったこともあり、捕手登録のまま一塁手へとコンバートされる。開幕直後は5番打者として勝負強い打撃を見せていたものの、徐々に不調に陥り前年を大きく下回る成績に終わってしまう。このまま前年から成績を伸ばせば一塁手のレギュラーも見えていたが、高山といい北條といいなかなかうまくいかないものである。

今シーズンはロサリオの獲得もあり、再度捕手に挑戦することを秋季キャンプで訴え、首脳陣を説得。秋季キャンプではブランクはあったもののまずまずのパフォーマンスを見せ、春季キャンプで正捕手奪還に勝負をかける。

このサイトでは再三原口の捕手復帰のメリットを書いてきたが、正直なところ原口の正捕手奪還はかなりハードルが高いと思っている。ライバルの梅野・坂本は2017年シーズンで目を見張る成長を見せており、1年間の捕手のブランクは簡単に埋まる穴ではないだろう。しかしながら、原口の勝負強い打棒はチームのストロングポイントを作る上で大きな魅力。それに加え、道具を大事にし、グランドを去る際にはきっちりと頭を下げる礼節を重んじる性格は、コーチからも娘をやってもいいといわれるほどの好青年であり、投手陣を引っ張っていく上で周りがちゃんと見れているというのは、捕手向きな性格だと思っている。

まだ今年26歳であり、代打・DH専門とするのは勿体無い年齢であり、原口が捕手をできるということであれば、ビハインド時の攻撃型の布陣を組む際や、昨年結果が出なかった相性のいい岩貞と組ませることができるなど、様々なメリットが考えられる。

昨年一年間捕手として出場しなかったことは競争上ディスアドバンテージではあるが、逆にこの期間中に肩・腰のケアをしっかりと行うことができ、万全の体制で正捕手争いに殴りこめることになった可能性もある。人間万事塞翁が馬、このブランクが原口にとってチームにとって良い方向に向かうことを切に願っている。

帯に短し襷に長しの遊撃手争いと異なり、原口が入ったことで今年の正捕手争いは実に楽しみである

 

【内野手】

#00 上本博紀

①右右 ②173cm/65kg ③32歳 ④2008年3位 ⑤11年 ⑥広陵-早稲田大 ⑦125試合 打率:.284 / 本塁打:9 / 打点:38 / 盗塁:16 / OPS:.769

2008年ドラフト3位で早稲田大学より入団。広陵高校時代からその才能は大きく評価されており、名将の中井監督からも「野球の天才」との評価を受けていた。早大でも1年からレギュラーで出場し全104試合をフルイニング出場、ベストナイン5回受賞、主将も務める。当時からドラフト上位での指名が噂されていたが、ドラフト年の大学4年時に成績を落としたこともあり、評価が下がりドラフト3位での指名。

プロ入り後の2009年は当時鳥谷・平野という大選手の全盛期であり、控えにも藤本・関本と非常に充実した二遊間のメンバーが揃っていたこともあり、一軍出場はなく、出番が回ってきたのは翌年の2010年。ヤクルト戦に代走で出場し、二盗を試みた際に相手捕手の悪送球があり一気に本塁まで生還、結局これが決勝点となり初出場でお立ち台に上がるという快挙を達成。

その後も平野の怪我の際に出場し猛打賞を記録するなどいよいよ天才上本の才能が開花するかと思われたが、翌年からは怪我との戦いが続く

2012年は左肘の靭帯、2013年はWBC日本代表との強化試合で慣れない遊撃の守備から飛球を追ったところ、中堅/伊藤隼と交錯し(練習しろ!)左足首靭帯損傷、2014年は怪我の西岡に代わりスタメン出場するも死球を受け親指骨折、2015年はダイビングキャッチの際に腰を骨折、そして2016年は不振で二軍生活と、殊勲打も多いので「もってる」選手だと思うんだが、とにかくここからというときに怪我での離脱が多く、もってるのかかもってないのかよく判らない選手(涙)

2017年は同期入団の柴田の退団に伴い空き番号となった背番号00に心機一転変更。春先から好調で、「歩いてまえ打線」を牽引。離脱時期や夏場での不調もあったが、9月には打率.435、出塁率.521を記録し、月間MVPこそ届かなかったがキャリアハイに近い成績を残した。畠から頭部死球を受けた翌日に「俺は大丈夫だ」といわんばかりに、同投手からホームランを打ったシーンはしびれました。

現在阪神は高山・中谷・大山・原口・北條・江越・陽川等の長距離砲育成に躍起になっているが、リードオフマンタイプの選手は実は不足している選球眼がよい、球数を稼げる、勝負強い、謎の長打力、走塁センスが高い、盗塁成功率もよい上本は現状のチームにおいて稀有な存在であり、打線において非常に重要なパーツである。ラ米の虎は二塁手は上本中心でいくべきと思っている。

課題はドーナッツ型と呼ばれる守備と、体力であるが、守備面に関しては大分安定してきたと思う。体力に関しては夏場になると徹マン明けのサラリーマンのようにクマができ、DIOに血を吸い取られたジョセフジョースターのように目に見えるようにやせ細ってしまい、見てるほうが心配になる。

いずれにせよ上本も今年32歳、後任の育成も必要なので、適宜休ませながら糸原・北條・植田・熊谷といった若手の育成にその枠を充ててほしい。

2016年あたりから足をバタバタさせる打撃フォームになったが、よくあれでタイミングを取ってバットに球が当たるものだと感心させられる。一見堅実そうな選手に見えるが、打撃フォーム、謎長打力、ドーナッツ型守備と、天才型というか変態型選手といった方がしっくりくる。

 

#1 鳥谷敬

①右左 ②180cm/83kg ③36歳 ④2003年自 ⑤15年 ⑥聖望学園-早稲田大 ⑦143試合 打率:.293 / 本塁打:4 / 打点:41 / 盗塁:8 / OPS:.767

「虎の新鉄人」、「野球をする機械」、「筋肉ファンタジー」。2003年自由獲得枠で阪神に入団。東京六大学野球で史上最速三冠王を達成するなど、当年ドラフトの超目玉選手であり、阪神としては岡田以来の超目玉選手の獲得となり、18年振りのリーグ優勝に続き目玉選手の獲得と、平成阪神史上もっとも幸せな年となった

それにしても、鳥谷に加え自由獲得枠で目玉の筒井の獲得、同年上位指名が予想された小嶋の囲い込みといい故星野氏の手腕は改めて素晴らしかった(あんまり活躍しなかったけど(泣))。本人としては選手生命を長くするために土・天然芝の本拠地を選んだとのことだが、本当にしっかりとというか、公務員を目指す学生のような考え方である。

入団後は正遊撃手の藤本がいたが、当時の岡田監督が自分の不満な体験(ドラフト1位で阪神にも入ったにもかかわらず、同ポジションのヒルトンを獲得し起用されなかった)もあったからか、藤本を押しのけてまで鳥谷を開幕スタメンで起用。当初はプロの壁にぶちあたったが、その後持ち直し遊撃手のレギュラーを奪取。翌年の2005年から現在に至るまで連続出場試合を続け、2011年から2016年まで667試合フルイニング出場を記録するなど、正に鉄人。外野手ならばまだしも、動きの多い遊撃手でパフォーマンスを維持しながら、怪我もなくこの記録を達成したのは、素晴らしいとしかいいようがなく、その裏での日々のコンディション管理の徹底振りやグラウンドに誰よりも早く到着し調整をする努力には尊敬に値する。

2017年には藤田平以来の阪神生え抜き選手二人目の2000本安打を達成。なのだが、どうにもこの選手は地味というか、ドラフト時の期待からすると正直なところもう少し大型選手になってほしかった。イメージとしては、毎年31520盗塁くらいは平均して記録し、不動の3としてチームを引っ張っていってほしかったのだが、通算打率.282、平均本塁打10.5、平均盗塁9.9と素晴らしい選手であることには間違えないのだが、中軸を担う大型遊撃手かというと地味な成績である。特に打率に関しては.280リミッターとファンに揶揄される始末で、どんなに序盤調子がよくても悪くても通算打率が.280に落ち着くようにシーズンを終えてしまう(泣)。

ヒーローインタビューでは淡々と話し特に面白いことは言わないが、年末の青木との対談番組の際も盟友とのぶっちゃけ対談だったにも拘らず、まったく面白い発言はなく、改めて地味というか野球を職業としてみている職人肌の選手なんだなと認識させられた。

某歌舞伎役者が西麻布で酔っ払って赤星に腕相撲で勝負しようと絡んだ際に、「僕がやりますよ」と露払いし瞬殺。顔もイケメンだが、中身も本当にイケメンな選手である。素晴らしい実績にも関わらず、ミスタータイガースの呼び名が聞こえてこないのは地味な成績に加え、阪神には似合わないイケメン振りもあるのかもしれない。

 

#2北條史也

①右右 ②177cm/75kg ③24歳 ④2012年2位 ⑤6年 ⑥光星学院 ⑦71試合 打率:.210 / 本塁打:3 / 打点:20 / 盗塁:0 / OPS:.587

チーク、女子レスリング土性沙羅の推しメン。2012年ドラフト2位で藤浪とともに入団。同年夏の甲子園大会優勝投手と準優勝チーム主砲の獲得となり、大いにファンに希望を持たせたドラフトとなった。

同校の先輩のG/坂本2と呼ばれ、高校時点での守備は坂本以上と言わしめた。プロ入り後は二軍で積極的に起用され、2015年に始めて一軍登録されるが一打席起用されたのみで二軍落ちとなった。当時の若手起用にはよく見られたが、こんなことをしていては本当に育つものも育たない。

2016年金本体制となり、オープン戦から好調だったことから自身初の開幕一軍を果たす。4月3日の横浜戦では代打で出場しプロ入り初安打・初本塁打を記録、その後二塁手・三塁手でスタメン起用されたが、鳥谷の不振に伴い遊撃手でのスタメン起用が増える。終わってみればシーズン100安打を記録し、高卒入団四年目での記録は藤田平・掛布・新庄以来の4人目となり、ポスト鳥谷の大型遊撃手の誕生を誰もが期待したが、まあなかなか一筋縄ではいかないものである。

2017年は遊撃手を鳥谷と争ったが若手育成の方針もあり、早々に金本監督は北條の開幕スタメンを示唆。キャンプ・オープン戦当初までは調子がよくキャンプMVPにも選ばれたが、徐々に調子を崩し、開幕スタメンとはなったものの、不振が続き糸原・大和にスタメンの座を奪われ、軒並み成績を落としてしまう。

一説によると、オフに筋トレをやりすぎたせいで体が大きくなりすぎ、打撃・守備ともにキレがなくなってしまったようだが、ボディビルダーを育てているのではないのだから、なんでもかんでも筋トレというのは止めにしたほうがよいと思う。今オフは金本監督から筋トレノルマのようなものは与えられていないようだが、これがいい方向に向かうことを祈るばかり。

今オフもS/山田と自主トレをしているようだが、昨年の失敗を糧にし今年は遊撃手のレギュラーを奪ってほしい。守備・打撃ともにまだまだではあるが、ポテンシャルとしてはどの遊撃手候補選手よりも高いものがある。選球眼がよいので、足はないもののマートン・今岡のような大型一番打者を目指してほしい。

登場曲は是非とも「ヒゲダンス」に戻し、球場を笑いに包んでほしい。

 

#3大山悠輔

①右右 ②181cm/85kg ③24歳 ④2016年1位 ⑤2年 ⑥つくば秀英-白鴎大 ⑦75試合 打率:.237 / 本塁打:7 / 打点:38 / 盗塁:2 / OPS:.723

虎のみやぞん阪神タイガースの希望その4。016年ドラフト1位で入団。堅実な守備と品のよい送球が武器の長距離砲。2016年はH/ジャスティス田中をはじめとした、ドラフト豊作年。当時家中のお守りを握り締め、H/田中に行くのかM/佐々木に行くのかドキドキしながら見ていたが、まさかの2位/3位候補であった大山の指名となり、文字通り家の中で引っくり返ってしまった。ドラフト会場も「えー。。。。」という今まで見たこともない反応であったが、ジャスティス田中が一軍未登板、M/佐々木が予想していたような成績を残さず、逆に大山が後半戦からCSにかけ打率こそ低いものの、今期に更なる成長を期待させる成績を残したことから、多くのファンが閉口せざるを得ない状況となった。

実はこのブログを始めたきっかけも、ドラフト1位大山がどうしても納得いかなかったからなのだが、最早すみませんでしたとしか言いようがない。。

ルーキーイヤー前半戦は体力強化に努め、二軍でも目立った成績を残せなかったが、一軍初安打を本塁打で飾ると、一塁手でスタメン出場し、勝負強い打撃で7本塁打、38打点を挙げる。CSでは5番一塁手として全試合出場し、打率.5384打点を記録し翌シーズンへの飛躍が期待された。

体型と顔の印象から、細かい動きができそうに見えないが、三塁・一塁守備は安心して任せられるレベルで、送球の質も高く、足も遅くはない。今シーズン一塁手で新外国人史上最高年俸のロサリオを獲得したことにより、三塁/鳥谷、二塁/上本、大和がいなくなった遊撃でのレギュラー争いとなるが、レギュラーシーズン最終戦の二塁守備を見る限り二遊間を任せるのは不安。

もちろん、若いので大型二遊間選手となる可能性はあるが、大山に求められているのは主軸としての打撃であり、俊敏性が要求される二遊間の守備とパワーが要求される長距離砲としての体作りの両方は求めすぎというか、両方成り立たなかった場合が怖い。それであれば、今だ誰よりも遊撃守備はうまいであろう(泣)鳥谷を元に戻して西岡・北條らと競争させ、大山を三塁で固定し打撃に集中させたほうが確実だと思うのだが、春季キャンプでどのような判断となるのかが見ものである。

もしかすると史上初のユーティリティ四番打者が誕生するかもしれない(笑)

 

#4熊谷敬宥

①右両 ②175cm/72kg ③23歳 ④2017年3位 ⑤1年 ⑥仙台育英-立教大 ⑦出場なし

2017年ドラフト3位で入団。堅実な遊撃守備と50m5.8秒の俊足が武器。S/宮本、G/田中弟、E/山崎、Bf/福田ら二遊間の目玉選手が残っている中でドラフト3位と比較的上位の指名となったが、現在の阪神においては二遊間の守備を安心して任せられる且つ盗塁も狙える選手が植田くらいしかおらず、不作年のドラフトでチームに不足している守備・走塁に特長のある選手の候補の中で一番評価の高い選手を指名したことは地味ではあるが評価はできる。にしても、もう少し下位で指名できなかったかな。。

一方で、打撃はひどい物があり、大学通算.220、1本塁打、このタイプの選手にしては三振が非常に多く、早速入団前からスイッチヒッターへの挑戦となった。守備・走塁を確実にこなせれば、守備固めや代走で一年目から出番は回ってくると思うが、比較的上位指名選手でもあり、一年目は二軍でじっくりとスイッチヒッターに取り組み、打撃面の改善を果たしてほしい。春季キャンプでは一軍キャンプ内定のようだが、自分の打撃に何が足りていないか一流選手を見て勉強し、成長の糧としてほしい。

新人合同自主トレでは同じくスイッチに挑戦中の江越の打撃をみて驚いていたようだが、江越の打撃を見て驚いているようでは一軍レギュラーはまだまだ遠い

後、イケメンであることは認めるが、「顔ではなく野球のプレーでがんばりたい」みたいなことを言っているのか、マスコミに言わされたのかはわからないが、自分でいうのはどうかと思う(ひがみ)。

 

#5西岡剛

①右両 ②182cm/84kg ③34歳 ④2013年外 ⑤5年 ⑥大阪桐蔭-千葉ロッテマリーンズ-ミネソタ・ツインズ ⑦32試合 打率:.228 / 本塁打:0 / 打点:5 / 盗塁:3 / OPS:.562

2002年ドラフト1位で千葉ロッテマリーンズに入団。高卒ルーキーイヤーから一軍出場し、3年目の2005年にはレギュラー獲得し、二年連続盗塁王、2010年には首位打者を獲得するなど、幕張のスピードスターの名をほしいがままにした。

2006年にはWBC日本代表に選出され優勝に貢献、翌年登録名をTSUYOSHIにするなど、正にノリノリ(古い)、見た目もどこのホストクラブの店員かと思わせるほどイケイケ(古い)週刊誌にも度々登場を果たす

2010年にはポスティングシステムを利用しメジャーリーグ移籍を果たすが、度重なる怪我に悩まされ二年で自由契約となり、日本球界に復帰。復帰時はまだ28歳と油の乗る年齢であったため、城島に加え西岡が阪神にくるなど夢のような話だとわくわくしたが、わくわくは長くは続かなかった

復帰年の2013年こそ打率.290を記録しベストナインを獲得したが、以後は度重なる怪我に悩まされる。2014年は球場で観戦していたが、浅い飛球を追って福留と交錯し鼻骨の骨折・胸部の打撲・軽度の左肩鎖関節の脱臼の大怪我。救急車がグラウンドまで入ってきて25分間試合が中断する事態となり、もう西岡は終わりなんじゃないかと本気で心配してしまい、隣にいた当時付き合ったばかりの彼女をほったらかしに25分間だんまりを決め込み、その後微妙な空気となったことは今となっては良い思い出である。その後、2015年は肘痛、2016年はアキレス腱断裂と不幸な怪我に合い、あのイケイケだった西岡もこれまでかなと誰しもが思った。

だがしかし、西岡剛は帰ってきました。しかも、徹底的なトレーニングを積み血の出るような努力の結果、三十路になって若干ぷよっていた体が、かつての幕張のスピードスターを髣髴とさせる姿になって帰ってきました!復帰年の2017年は一軍の打撃不振もあり調整そこそこに一軍登録され、慣れない一塁・外野守備にもつき思ったような結果が出なかったが、西岡の本当の勝負は今年。

若手に混じり秋季キャンプにも参加し見事完走し、今期は二塁手および大和が抜けた遊撃手のレギュラー奪取を狙う。元々野球センスはピカイチ、今年34歳になる選手に大きな期待はできないが、もし西岡が遊撃守備を無難にこなし、復帰1年目くらいの成績を残せれば、一気に1番遊撃手のポジションが埋まりチーム編成は非常に楽になる

ライバルは多いが、西岡が遊撃手としてどこまでできるのか、春季キャンプのひとつの注目ポイントである。ぜひ今年はカムバック賞を受賞してほしい。

後、上本・鳥谷・大和等地味な選手が多い阪神の中で、味方選手がホームランを打った際に、スタンドに向け腕を振り上げる「グラティ」を考案し、ベンチに明るい雰囲気を作り、ファンも大いに喜んでいたが、OBや解説者のおじさま方から「尊敬の念が感じられない」と堅いことを言われてしまい廃止になるとともに、チームの成績も降下していった()

全体的に地味なヒーローインタビューといい、もう少し明るい雰囲気の中で楽しみながら野球をやってもいいのではないかとも思うがどうだろうか

 

#20ウィリン・ロサリオ

①右右 ②180cm/100kg ③29歳 ④2018年外 ⑤1年 ⑥コロラド・ロッキーズ-ハンファ・イーグルス ⑦出場なし

四番打者不在のチーム状況から阪神助っ人史上最高年俸350万ドルで2018年に入団。ドミニカ共和国出身の右投右打の捕手・一塁手。

2006年にコロラド・ロッキーズに捕手として入団し、2011年メジャーデビュー。2012には28本塁打を放ち、ロッキーズ新人記録を更新。2013年は打率を.292に向上させミート力も向上し、二年連続20本塁打を達成。2014年も13本塁打を放ち三年連続で二桁本塁打を記録。一方で、捕手としての守備力が低く、2014年は盗塁阻止率14%、3年連続でリーグ最多の捕逸と捕手としては失格の烙印を押される。その後は一塁手での出場となるが、打撃が求められる一塁手とては物足りない成績で、2015年限りでノーテンダーF/A、活躍先を求めて韓国KBOリーグへと移籍。

韓国ではハンファ・イーグルスと契約し、2016年は打率.321、33本塁打、120打点、OPS.961を記録、翌年2017年は打率.339、37本塁打、111打点、OPS1.075と前年並みの成績を残したが、出塁率が.367→.414、三振率も.169→.120と大幅な改善を見せ、対応力の高さを見せる。

一時は大リーグ復帰も噂されていたが、獲得競争を制しめでたく阪神タイガースと正式契約に至る。

原口・陽川・中谷・大山らへんが四番打者として今シーズン期待できるくらいの成績を残していれば一塁手以外の獲得となっていたかと思うが、まだまだの状況、40歳を超える福留は適宜休養が必要な状況であり、チームの軸となる四番打者が数試合に一度スタメンを外れるようでは優勝争いなどできる訳もなく、若手が育つまでの間四番打者の獲得は急務の状況で一番よい選手を獲得できたと思う。

韓国リーグは打高投低で同リーグでの成績はあてにはできないが、異なる文化圏で自分の打撃スタイルをアジャストできた柔軟性は、アメリカから直輸入の選手よりも期待できる。というか、今年の阪神の浮沈はロサリオの成功にかかっているといっても過言ではないので、もう期待せざるを得ない。

幸い明るい性格で韓国でもベンチやダグアウトで踊る姿が目撃されており、チームにも早くなじめることかと思う。というか、むしろどちらかというと暗いキャラの多い阪神ベンチを明るくしてほしい。。。

とにかく、これ以上ないという選手を獲得したのだから、日本野球にいち早く対応できるようフロント・首脳陣一丸となってフォローにあたるとともに、少しくらい打てなくても我慢して使ってほしいと思う。

ウィンターリーグでも捕手を守っており、第三捕手としての期待もあるようだが、個人的にはそのポジションは原口にあげたいし、捕逸が多く捕手を失格になった選手を、マテオ・ドリスと組ませるのは大変危険に思うので、是非オフシーズンの暇潰しのネタ程度に収めてほしい(泣)。

風貌がロジャースと見分けがつかないのだが、実は中身がロジャースだったとネット民が騒ぎ出さないように、きちんと結果を残してほしい。

 

#32山崎憲晴

①右右 ②176cm/82kg ③32歳 ④2018年外 ⑤1年 ⑥埼玉栄-横浜商科大-横浜ベイスターズ ⑦E54試合 打率:.214 / 本塁打:1 / 打点:10 / 盗塁:1 / OPS:.588

2017年オフに横浜を自由契約となったが、大和のF/A移籍に伴い、手薄となった守備型内野手を補強すべく、白羽の矢が当たった。

2008年に横浜商科大学からドラフト3位で横浜ベイスターズに入団。ポジションは主に二遊間だが内野全てのポジションを守ることが可能。器用な選手でイースタンリーグでは捕手のマスクを被ったことのもあるようで、中畑前監督からは「本当のユーティリティプレーヤー」との評価を得ていた。2016年に肉体改造による体重増加の影響で右膝を故障、手術に踏み切りったが、一軍復帰できず自由契約となる。

ラ米の虎的には、横浜DeNA暗黒時代終期の準レギュラーというイメージで敵として見ている分には守備は堅実だが、何か怖いものを持っている選手ではなく、獲得に疑問もあったが、二遊間の守備固めを安心して任せられる選手が、森越しかおらず、その森越も結構一軍守備でやらかしたことから、獲得も致し方ないのかなという感じ。

横浜ファンのネット上の評価はどうかというと

  • 守備はかなりうまくDeNAでは最高レベル、でも手術後は不明
  • 足は普通だが盗塁はできない。
  • バントはそこそこうまいが、右方向への進塁打は下手
  • 打撃には期待してはダメ
  • 外国人の面倒見がよい

ということなのですが、うーん。。。「外国人の面倒見がよい森越」ですかね?

ただし、森越と比べると実績・経験は格段上。スタメン出場している状況となるとどうかと思うが、植田・熊谷と若い守備型内野手もいるので、彼らが育つまで内野守備固めのプロとして存在感を示してほしい。

スペイン語も若干たしなみがあるようで、内野&捕手&スペイン語の三刀流と報道されたが、スペイン語は通訳さんに任せて野球で結果を残してください()。と思ったら安芸にはスペイン語圏の外国人がいなかった(涙)。

 

#33糸原健斗

①右左 ②175cm/80kg ③26歳 ④2016年5位 ⑤2年 ⑥開星-明治大-JX-ENEOS ⑦66試合 打率:.259 / 本塁打:1 / 打点:24 / 盗塁:1 / OPS:.720

2016年ドラフト5位で入団。ドラフト当時は攻走守ともにまとまりはあるが特徴はないという評価でありユーティリティープレーヤー程度にしか考えていなかったが、勝負強い打撃で1年目から66試合に出場。

春季キャンプから一軍帯同すると、オープン戦でもそこそこの結果を残し開幕一軍を果たす。選球眼が非常によい選手で、ルーキーイヤーのIsoDは脅威の.10310打席連続出塁の新人リーグ記録を達成した。伝説の9点差逆転の広島戦で決勝タイムリーを放ち、勝負強い打撃で不振の北條に代わり怪我で離脱するまで遊撃手でスタメン出場した。

直球に強く、選球眼があり、なんといっても非常に勝負強い選手なのでリードオフマンとしては非常に魅力的な選手であり、下位打線においても魅力的。今期は盗塁1に終わったがもう少し足を使えるようであれば、1/2番打者のスタメンも狙える存在。

一方で、昨季は遊撃手でのスタメンが多かったが、正直動きが遊撃手のものではない。守備範囲は狭くはないのだろうが打球への反応が悪く、取ってからも送球が遅い等、三遊間・二遊間の深い位置からのゴロを捌かなければいけない遊撃手としてはいくら打撃がよかったとしても現状のままでは正直評価はできない。

そもそも、本職は二塁・三塁手であるにもかかわらず、キャンプで遊撃手の練習をほとんどさせないまま起用するというのは、ぶっちゃけ大和流出のひとつの遠因になったと思っている。結局ゲームの流れを変える致命的な失策も何度か記録し、大和だったらなと何度も思わされた。

昨年は打線がどうしようもない状態にあったので、打撃のよい糸原を起用したい気持ちはわからないでもないが、遊撃手は守備の要、起用するにしてもきちんと遊撃守備につかせることを念頭においてキャンプから練習させてほしかった。

今年も遊撃手争いに参戦すると思うが、守備さえよくなればレギュラー筆頭候補には挙がってくる。ただ、大山といいプロの遊撃手のレベルになるのはそんなに簡単ではないと思うし、盗塁技術を磨きポスト上本を虎視眈々と狙う方がレギュラーへの道は開けてくると思う。

ガッツ(最近あんまり聞かないな・・・)のある見ていて気持ちのよい選手なので、是非がんばってほしい。

 

#37森越祐人

①右右 ②178cm/70kg ③30歳 ④2015年外 ⑤4年 ⑥愛知啓成-名城-中日ドラゴンズ ⑦29試合 打率:.130/ 本塁打:0 / 打点:1 / 盗塁:0 / OPS:.417

2014年鳥谷の海外F/A権行使によって手薄になった遊撃手を補強すべく、中日の自由契約を経て阪神に入団。

中日時代から守備には定評があったが、打撃面では全く成長が見えず、盗塁ができる訳でもないので、本当に人数合わせの補強だなと当時は思ったが、すでに阪神で4年目となかなか長生きしている。当時も坂・荒木など二遊間のバイプレーヤーは多くいたものの、遊撃手を任せられる選手が全然いないのが長生きの理由であろう()

阪神移籍後もほとんど出場機会はなかったが、2016年守備固めで出場しランダウンプレーの際の鳥谷の暴投をカバーし、失点を防いだことがファンの記憶に残っている。というか、基本的なことなんだからこんな事態にはならないでほしい()

2017年は遊撃手が軒並み不振・怪我に陥ったため、一軍出場機会が増え、移籍後初安打・プロ入り初打点も記録。一方で守備固めで出場しているにもかかわらず、致命的な失策を記録するなど、確かに他の内野手に比べると安心してみていられるのだが、絶大な信頼を置くまでには至っていない。送りバントの際に一塁に走り出したところで大きく転倒し、ファン・ベンチは大爆笑となり、その後もいじられ続けている。

首脳陣としてはよく声を出しベンチを盛り上げるので、ベンチに置いておきたいとの評価のようだが、西岡といい今成といい新井良太といい、ベンチを盛り上げてくれるのは何故外様ばかりなのでしょうか。まあ、生え抜きを見回してみても鳥谷、上本、俊介、伊藤隼に移籍した大和と、それを求めるのは酷というものでしょう(泣)。阪神に生え抜きで入ると陰キャになってしまう呪文でもかけられているのだろうか。西武・日ハム・DeNA・広島・ロッテなんかは若手が楽しそうにヒーローインタビューしてるんだけどなぁ。

 

#49今成亮太

①右左 ②178cm/80kg ③31歳 ④2012年外 ⑤6年 ⑥浦和学院-北海道日ハムファイターズ ⑦W106試合 打率:.246 / 本塁打:6 / 打点:38 / 盗塁:2 / OPS:.668

「小掛布」。2012年のシーズン途中に若竹との交換トレードで阪神に移籍。移籍当時はまだ捕手であり、同年60試合に出場し素晴らしいバットコントロールで打率.292を記録し、日ハムさんありがとうございます!という感じだった。

翌年は捕手以外でのポジションでも起用(主に外野手)、翌2014年は高代コーチの進言により捕手登録のまま三塁手にコンバートされ、天才的なセンスで三塁守備をものにし、準レギュラーの座を確保した。特に天敵の前田健と黒田に強く、2013年はマエケンから9打数5安打、2015年は黒田から11打数4安打と活躍を見せる

しかしながら、2016年の金本政権になり若手優先起用の方針から出番が激減。2016年こそ82試合に出場したが、2017年は鳥谷の三塁手コンバートに伴い、守備固めのニーズがなくなったため、まさかの一軍出場0となった。またマエケンの大リーグ移籍、黒田の引退に伴い、対広島キラーとしてのニーズもなくなってしまった。

バットコントロールが非常によく、天性のバッティングセンスがあると思うのだが、なにせチャンスに代打起用すると全く打たない。甘い玉を見逃し追い込まれたところで外角高めの直球つり球を空振り三振するシーンを何度見たことか。観戦しながら「今成打つなりー!」といつも叫んでいたが、決まって「駄目なりー(涙)」で終わってしまう。

三塁手のポジションは過去と異なり鳥谷→大山→陽川に加え北條・糸原と今成より優先起用される選手が増えており、昨オフから話題といえばチームメートだった糸井のこと、ファン感謝祭の物真似くらいしかなく、そろそろ後がない。

左打者が少なくなっており、三塁守備も一流なのでまだまだ首は繋がるだろうが、左の代打1番手・鳥谷休養の為の守備固め・第三捕手くらいのポジションを確保すべく、頑張ってほしい。

 

#55陽川尚将

①右右 ②182cm/84kg ③27歳 ④2013年3位 ⑤5年 ⑥金光大阪-東京農業大 ⑦12試合 打率:.167 / 本塁打:1 / 打点:1 / 盗塁:0 / OPS:.544

2013年ドラフト3位で入団。高卒時は巨人に育成ドラフトで指名されたが、入団拒否。この入団経緯からも応援したくなってしまう。

入団後は怪我も多く、1/2年目は殆ど結果を残せなかったが、3年目は三冠王も目前だったウエスタン二冠王、一軍でも2本のホームランを記録し、特にDe今永から打った甲子園バックスクリーンの打球の飛距離は驚愕させられた。翌2017年も二軍では打ちまくり、二年連続二冠王を獲得、一方で一軍では外角変化球への対応の課題を解決できず、目立った成績を残せず、森田以来の二軍の帝王へまっしぐらである(泣)。

パワーは間違えなくチームトップクラス。一方で、江越とも共通し一軍で出場すると球の見極めが悪く、脅威の三振率。二軍レベルの投手ではもうやることはないと思が、問題はどう一軍の投手を打てるようになるか。

秋季キャンプでは、紅白戦では才木の直球をバックスクリーンに、藤浪の直球を左翼に、そしてLG戦では右中間に特大ホームランをぶちかまし秋季キャンプMVPを獲得。浜中コーチ談では「去年は一軍に上がった際は考えて打っていなかったが、今年はようやく考えているというのが見えてきたとのこと」とのことだが、それを考えるように指導するのがコーチの仕事ではないのですか()

気持ちよく柵越えを連発するフリー打撃から、ゴロやライナーの打ちポイントを確認する作業をキャンプで実施しており、確かに意識の変化は目に見える。守備が下手なだけにとにかく生き残るためには打ちまくるしかない。

一塁はロサリオ・原口、三塁は鳥谷・大山、左翼は福留・中谷・高山と超えなければいけない壁は非常に多いが、ロサリオを除き特にどの選手も絶対的レギュラーという成績でもないので逆転のチャンスは十分ある

ひょっとしたらひょっとするかもしれないので、期待しないで期待しようと思う。

 

#58荒木郁也

①右左 ②183cm/69kg ③30歳 ④2010年5位 ⑤8年 ⑥日大三-明治大 ⑦49試合 打率:.118 / 本塁打:0 / 打点:0 / 盗塁:4 / OPS:.328

2010年ドラフト5位で入団。狙って盗塁をできる俊足が武器の選手で、東京六大学時代はリーグ戦通算71試合出場、255打数72安打、打率.282、2本塁打、31打点、36盗塁を記録。熊谷よりだいぶ成績がいいですね()

入団から4年間は殆ど一軍出場がなかったが、2015年楽天戦でスタメン出場すると、猛打賞・3四死球・2盗塁と大活躍し、ヒーローインタビューとなった。

2016年・2017年は主に代走や一塁守備固めで一軍帯同しバイプレーヤーとしてまあまあ試合に出るようになってきた、と思ったらもう30歳ですね。。。。本当に育成が遅い。。。

イケメンなのだが、それもあってか本当に地味中の地味な選手。打撃は余り期待できないが、このタイプの選手にしては長身なので一塁守備固めは堅実、一番の武器は代走に出て狙って盗塁ができる足。2018年は金本監督は代走を二枚置きたいとの考えを持っており、その枠は植田およびルーキーの熊谷・島田と争うことになると思うが、チャンスではある。

そのチャンスを生かすためにも遊撃手までとはいわないが、せめて二塁の守備固めはしっかりできるようになってほしい。一塁・二塁の守備固めと盗塁ができる代走として機能すれば、ロサリオヒット→荒木代走→一塁守備固めという流れができるので、自分の居場所を確保してほしい。年齢的に森越・山崎がライバルになると思うが、二塁守備が安心して見られれば脚のある荒木は有利、逆に守備ができないと、代走だけでは熊谷・島田を獲得しただけに生き残りは厳しい。

日大三高→明大と直系の後輩である高山からドラフト指名後挨拶がなかったらしいが、今の地味さでは知ってもらえてなくても文句は言えない。今年は頑張って目立ってほしい!

 

#62植田海

①右両 ②175cm/70kg ③22歳 ④2014年5位 ⑤4年 ⑥近江 ⑦13試合 打率:.278 / 本塁打:0 / 打点:0 / 盗塁:1 / OPS:.594

2014年ドラフト5位で入団。堅実な守備と50m5.8秒の俊足が武器

ルーキーイヤーから二軍では積極的に起用され、二年目には足を生かすべくスイッチヒッターに挑戦。2016年は二軍打率こそ.168に終わるものの、12盗塁を全て成功させ、レギュラーシーズン最終戦に代走として出場、残念ながら盗塁成功とはならなかったが、高卒2年目で早くも一軍を経験。オフシーズンにはU-23日本代表に選出され大会の盗塁王を獲得

2017年は春季キャンプに一軍抜擢されると、後半戦に一軍登録。主に代走や守備固めで出場し、左右の打席で安打、プロ入り初盗塁も記録するなど、順調な成長曲線を描いている。

打撃はまだまだ力不足、守備もポテンシャルはあるもののまだ安定とはいえないが、この選手はとにかく足が速い。どの試合だったか忘れたが、浅いライト前ヒットで相手右翼手が完璧なバックホームをしたにもかかわらず、二塁走者植田は楽々のホームイン、この足は間違いなく武器になる

まだまだ守備のぽかは多いが、守備のポテンシャルでいえばどの遊撃手候補よりも高い。守備の安定とともに、打撃が安定してくれば、「走れる大和」、「内野版赤星」の誕生も夢ではない。北條がもたもたしている間に、がつっと捲くってもらっても一向に構わない!

同タイプの熊谷が入団し早速スイッチへと挑戦しているが、お互い切磋琢磨し、近い未来の遊撃手争いを高いレベルで展開してほしい。一方で、打撃面でまだやることがあるのであれば、無理に代走要員として一軍帯同させ打席機会を奪わずに、二軍でじっくりと今年一杯は育成に充ててほしい。

すでに入団4年目となるが、ここ3年高卒野手を採ってこなかったせいで、いつまで経っても野手最年少。Twitterでの「今年もか」のつぶやきには悲壮感が漂っていた。

 

 

#93西田直斗

①右左 ②186cm/82kg ③25歳 ④2011年3位 ⑤7年 ⑥大阪桐蔭 ⑦W69試合 打率:.219 / 本塁打:1 / 打点:17 / 盗塁:0 / OPS:.587

名門大阪桐蔭からドラフト3位で入団。当時はまだドラフト候補選手に余り詳しくなく、「西田?誰?一塁手?」という感じだったが、まあ多くの一流打者を輩出している大阪桐蔭産で中位指名ということであれば活躍は間違いないだろう、と期待していたが、今のところ期待を裏切られている()

高校時代は巧みなバットコントロールが持ち味で、長打力もついてきたとの評価だったので、将来はM/福浦みたいな感じになるかなと思っていたのだが、なかなかうまくいかないものである。それにしても、大阪桐蔭出身の野手はM/西岡・F/中田・L/森はドラフト一位だったからまだしも、L/中村剛、L/浅村と中位指名選手でも順調に成長したのに、何故阪神では成長しないのだろうか

ルーキーイヤーから遊撃手にコンバート、積極的に起用され、71試合に出場、打率.237と高卒ルーキーとしては及第点の成績を残し、翌年は春先から3割を打つなど順調な成長を伺わせたが、その後全く伸びず、二軍でも常時打率2割前半、長打力も伸びず、遊撃守備も伸びず、かといって足が速いわけでもなく、全く特徴のない選手になり2016年には育成落ちとなってしまう。一塁手を遊撃手にコンバートするなど無理があるんじゃないかなと思っていたがやはり無理があった。

翌2017年は、春先打撃が好調だったこともあり支配下登録選手へと復帰したが、前年の田面・原口のように即一軍起用とはならず、やはり例年通りの二軍成績で終わってしまう。

巧みなバットコントロール、守備はうまくはない、足も速くない、長打力はないと、「小今成」と呼びたくなってしまうような選手なのだが、自分がどのような選手になろうとしているのか今ひとつビジョンが見えてこない。足はこれから速くならないだろうし、遊撃守備はポテンシャルの高い自分よりも若い選手がいるのだから、唯一の長所である巧みなバットコントロールで勝負するしかない。

いつまで経ってもマッチ棒のような体格が変わらないのだが、それこそ金本監督よろしく必死の筋トレでパワーをつけ、S/川端のようなチームに不足している左の中距離打者の二塁・三塁手を目指すべきではないだろうか。

藤本二軍コーチには「来年一軍で活躍しそうな選手」に名前を挙げてもらったが、この期待に応えられるように頑張ってほしいとともに、ファンに嬉しい誤算を味わわせてほしい。

 

【外野手】

#7 糸井嘉男

①右左 ②187cm/95kg ③37歳 ④2017年FA ⑤2年 ⑥宮津-近畿大-北海道日本ハムファイターズ-オリックスバファローズ ⑦114試合 打率:.290 / 本塁打:17 / 打点:62 / 盗塁:21 / OPS:.828

虎のサイヤ人。2016年オフにフリーエージェントで阪神に移籍。2003年のドラフト時には鳥谷とともに自由獲得枠での獲得を狙っていたが、左腕投手を優先し筒井を獲得したことから、獲得は見送られた。本人も始めから見てくれていた日ハムに決めたとのこと。

150km/hを超す大型本格派投手として入団するも、入団2年間で投手として結果を残すことができず、3年目の2006年に正式に外野手にコンバート。野手転向4年目の2009年に才能が開花し、打率.30615本塁打、24盗塁を記録しベストナイン及びゴールデングラブ賞を獲得。その後は5ツールプレーヤーとして、史上初の「6年連続打率3割・20盗塁・ゴールデングラブ賞受賞」の偉業を達成、球界を代表する外野手となった。世紀のトレードでオリックスに移籍した後も首位打者を獲得するなど順調に成績を残すが徐々に怪我に悩まされる。

阪神移籍後は自主トレ中の怪我に始まり、調整不足からかシーズン中も幾度か離脱を繰り返す。しかしながら、打率.290、17本塁打、62打点、21盗塁と移籍初年度にしては及第点の成績を残し、今シーズンの本領発揮が期待される

それにしても、あれだけの体躯を誇っているにもかかわらず、本塁打は一度も20本を越えたことがない。阪神では114試合で17本塁打を放っておりフル出場すれば20本塁打超えは確実だったであろうが、鳥谷同様なにかリミッターでもついているのだろうか

守備こそ怪我の影響からか昨年は抑え気味にプレーしていたと思うが、成功率の高い盗塁能力や、チャンスに強い打撃や超人的な打球スピードは37歳とは思えず、まだまだ衰えは見えない。今年も阪神打線の中心にいることは間違えないだろう。

一方で、オリックス時代から年々怪我も増えており、福留ほどではないにせよ適宜休養は与えないとパフォーマンスが落ちる選手。試合の趨勢が決した状況では守備固めや途中交代してほしいのだが、なにせ一軍で外野守備固めを安心して任せられる選手が俊介しかいない一方、守備固めや休養を充てなければいけない選手が福留・高山・糸井といるため、やはり外野守備も一流の大和流出は痛手だなと改めて感じさせられる。

本人はスーパーサイヤ人を目指しているようだが、体は既に初期の青年孫悟空を上回っている。余り筋トレをしすぎて、パワー重視の変身をしてしまいスピードが落ちセルにボコボコにされたトランクスのようにならないように気をつけてほしい。

 

#8 福留孝介

①右左 ②182cm/93kg ③40歳 ④2013年外 ⑤5年 ⑥PL学園-日本生命-中日ドラゴンズ-シカゴ・カブス-クリーブランド・インディアンズ-シカゴ・ホワイトソックス ⑦127試合 打率:.263 / 本塁打:18 / 打点:79 / 盗塁:1 / OPS:.818

ドメさん。2012年オフに大リーグから復帰し、西岡とともに阪神タイガースに入団。城島→西岡→福留と次々に大リーガーのビックネームを引っ張ってきた故中村GMの手腕は素晴らしいものがあったが、と同時に世代交代がまた遅れんだろうなと思いつつ、当時外野手候補がマートンはよいものの、柴田・伊藤隼・浅井・林くらいしかいなかったので、まあしょうがないなと心を閉ざした。

高卒時のドラフトの際は高校No1.スラッガーとして注目され、7球団競合の末、近鉄バファローズの佐々木監督が「ヨッシャー」の叫び声とともにくじを引き当てたが、入団拒否。社会人に進み中日ドラゴンズへと入団する。この出来事から佐々木氏のあだ名はヨッシャーになってしまった。

中日時代は遊撃の守備が上達せず一年目こそ活躍したものの、打撃も伸び悩み。外野コンバートされた2002年から打撃が開花し首位打者を獲得。その後も落合ドラゴンズ黄金期の不動の主軸として君臨し、優勝争いをしていた阪神に対し何度も辛酸をなめさせた

その後大リーグに挑戦しそこそこの結果を残し、2013年DeNA等複数球団との競合の上、阪神に移籍。開幕から5番スタメンで打点こそ稼いでいたものの、その後打撃の調子が上がってこず、打率はなんと.1986本塁打に終わる。当時の和田監督はとにかく「ドメの調子は上がっている」としか言わず、時々思い出したように打つと、「これから数試合は福留スタメンだなぁ・・・」と大いに絶望した記憶がある。

翌2014年は同様に打撃低調且つ、開幕3戦目にフライを追った際に前年ベストナインの西岡と交錯し西岡が長期離脱となってしまった為、ファンからの風当たりが非常に厳しくなり、登録抹消も経験。一軍復帰後は打撃スタイルを変更したことにより、徐々に当たりが戻り始める。マシソンからサヨナラ本塁打を記録するなど、幾度となく殊勲打を打ち、「まだ戦力にはなるかな」、程度にはファンの信頼を取り戻し始める。

そして、2015年からは完全復活。打撃成績こそ主軸としては平凡ではあるが、均衡した試合での殊勲打や、球際に強い守備でチームを牽引。和田監督には3年後の福留のこんな姿が見えていたのだろうか。

高卒ドラフト時の入団拒否や、中日時代の年俸更改時の「誠意はお金」発言など、どちらかというとヒール役なイメージの強い福留であったが、結果が伴ってきたことにより、後輩への指導や本当の意味でチームを引っ張るキャプテンシーなど、福留の素晴らしいプロ精神がファンにも浸透し、今や聖人の域まで達しようかとしている(言い過ぎか)。本当にプロの世界において結果というのは重要である。

打席での素晴らしい読み、勝負強さ、球際に強い守備は、若手選手にとって正に生きるお手本であり、福留が元気なうちにどんどん盗んでいってほしい。今年も活躍が期待され早くからスタメン確約されているが、積極的休養が必要なことも含めそろそろ主軸としては限界の来る年齢でもあり、6番辺りを休みながら打ってもらえる体制が理想的。若手選手は早く福留にそのポジションになってもらえるように奮起願いたい。大山・中谷・高山あなたたちです!

キャプテンの座も外様のベテラン選手に任せていないで、早くチームを引っ張ってくれる生え抜きが出てきてくれることを切に願う

あと、インタビューに対して「知らんよ」というのは記者泣かせなので、もう少し優しく対応してあげてください(涙)。余り上から見てはいけない。

 

#9 高山俊

①右左 ②181cm/86kg ③25歳 ④2015年1位 ⑤3年 ⑥日大三-明治大 ⑦103試合 打率:.250 / 本塁打:6 / 打点:24 / 盗塁:6 / OPS:.669

阪神タイガースの希望その52015年ドラフト1位で入団。当時は金本政権に変わったばかりであり、事前ドラフト情報ではH/高橋純に行くとの見方が殆どだったが、主軸候補になる選手がほしいという金本監督たっての希望で、驚きのドラフト1位指名となった。その翌年さらに驚愕ドラフトが待っているとは誰も思いもよらなかった。ヤクルトとクジで競合となったが、外れた瞬間「ああまたか」という感じで、もはやクジは当たらんと達観していたが、まさかの真中監督の勘違いで交渉権獲得、あの時の映像は何度見ても笑える

東京六大学野球では歴代最多の131安打を記録し、即戦力としての活躍が期待されたが、右手首の故障により二軍キャンプからスタート。掛布二軍監督に付きっ切りの指導を受けていたが、フリー打撃で柵越えを連発し、「直すところがない」とまで言わしめ、一軍に昇格。その後色々と直されてしまっているのはなんなのでしょうか。オープン戦でも.327を記録し、開幕スタメンで1番左翼手としてデビュー、一打席目でうまい打撃で左前安打を放ち、天才打者の誕生を予感させた。その後も不調の時期はあったものの、巧みなバットコントロールを武器に特に得点圏で勝負強い打撃を見せ、見事新人王を獲得。阪神では2007年上園以来の受賞となった。

2年目は長打力を伸ばすべく、打撃改造に取り組むがこれが大失敗。オープン戦、開幕直後は長打力を発揮し、いよいよ主軸打者が登場するかと大いに期待させられたが、打撃スタイルが入団時の柔軟で巧みなバットコントロールから明らかに長打を狙った引っ張り中心の打撃フォームに変わり、元々の選球眼の悪さも手伝い、明らかにボール球の変化球にくるくるとバットが回ってしまう状態になり、二軍落ちも経験。それでも、よく打った印象の中谷と大山を上回る.250を残したところは流石天才高山なのだが、何か大事なものを失わせてしまった気がする()

学生の頃に漢文の授業で荘子の「混沌」という話を習ったことがあるが、顔に目も口も耳も鼻もない王様の混沌に歓待され、お礼に良かれと思って目・耳・口・鼻の7つの穴を空けてあげたら、7日目に混沌は死んでしまった、という話で、「人にはそれぞれ持ち味がある。こちらが良い事だと思っても、相手にとってみれば悪いこともある」という話の例えなのだが、不振の高山を見ているとそんな昔に習ったことまで思い返されてしまった(涙)。

横田が大病でリハビリとなってしまい、左の主軸候補が高山しかいなくなった今、高山には必ず主軸として成長してもらわなければいけない。まずい守備面等課題は色々とあるが、まずは最大のセールスポイントである天才的な勝負強い打撃を取り戻すことから始めてほしい。

一番打者で起用されることが多いが、基本フリースインガーで選球眼がよくなくIsoDも低いのでリードオフマンタイプではない。3番打者も1/2番に足で仕掛けさせたいことも考えると、勝負強い打撃もあるので、理想は5番か6番打者だと思う。俊介・中谷とライバルは多いが、福留のポジションを奪ってしまうくらいの気概で今シーズンは取り組んでほしい。

それにしても、肩は悪くない、足も速いのに一向に守備が改善しないのはセンスの問題なのだろうか?伊藤隼・緒方もほぼ同タイプだが一向に改善しないところを見ると、最早指導方法が間違えてるようにしか思えないのだが、誰かいい外野守備コーチいませんかね?ねぇ赤星さん。

 

#25 江越大賀

①右両(?) ②182cm/80kg ③25歳 ④2014年3位 ⑤4年 ⑥海星-駒澤大 ⑦28試合 打率:.077 / 本塁打:0 / 打点:0 / 盗塁:1 / OPS:.410

虎のロマン砲。2014年ドラフト3位で入団。足は50m5.8の俊足、遠投120メートルの強肩、守備範囲や打球判断もよく、打ってはカットした打球が甲子園のライトフェンスまで届くほどのパワーの持ち主。しかしながら、バットにボールが当たらない()。大学時代からミート能力には問題はあったのだが、プロ入り3年が経過し年々ここまで悪くなる選手は見たことがない()

2015年のルーキーイヤーは開幕一軍を果たし、4月28日のヤクルト戦に先発出場すると成瀬からプロ入り初本塁打を記録。打率こそ.214だったものの、本塁打5を放ち、翌年のレギュラー獲りを期待された

翌2016年は金本政権となり、二年連続開幕一軍を果たすと、4月3日の横浜戦で代打で本塁打を記録、その後三打席連続本塁打、翌試合も4試合連続となる本塁打を放ったことから、江越の覚醒を誰しもが確信した。しかしながら、その後2番打者や3番打者など、色々なケース打撃が要求される慣れない打順で起用されたことにより調子を崩し二軍落ち、自己最多の7本塁打を記録するも前年同様の打率.209と極めて高い三振率を記録した。2016年の金本監督はマテオの3イニング回跨ぎといい本当に無理な起用が多かったと思う。

2017年はキャンプから福留に「今年の江越は違う」と言われ、今年こそやってくれるかと思わせたが、悪い意味で違ってしまった()。三球連続同じ球を投げられ見逃し三振を喫っする、二軍でも打率1割台しか記録できないなど、スイング云々以前に完全に頭が悩んでしまっているように見える。

オフシーズンには片岡コーチの「右で当たらないのなら、左で打てばいいじゃない」マリー・アントワネットを彷彿とさせる進言で、スイッチヒッターに挑戦しているが、暗黒時代を経て大抵の事では驚かない自信はあったのだが、さすがに「そんな馬鹿な・・・」と唖然としてしまった。

金本監督は「右よりも左のほうがいいスイングをしている」とコメントしているが、いままで右でどんなスイングをしてどんな指導をしてきたのかと、またまた唖然とさせられた。

正直江越のスイッチ挑戦は大和のようには行かないと思うが、現在の外野の布陣は糸井・福留に加え、俊介・中谷・高山と攻走守一軍レベルの選手が揃っており(高山守備練習して!)、打撃の改善が見える伊藤隼もいることから、打撃の改善がないと一軍は見えてこない。スイッチが失敗に終わったとしても、大和のように別の視点での体の動かし方を覚えることにより、右打席においてもよい効果が出てほしいと願っている。

ボールがバットにさえ当たれば、高山・中谷をも凌駕するポテンシャルを持っているのだから、いつまでもロマン砲として期待しています!

  

#51 伊藤隼太

①右左 ②177cm/83kg ③29歳 ④2011年1位 ⑤7年 ⑥中京大中京-慶應大 ⑦73試合 打率:.261 / 本塁打:2 / 打点:9 / 盗塁:0 / OPS:.678

2011年ドラフト1位で入団。当時は桧山引退、金本の衰えにより外野手の補強が急務な状況で、大学時代は2年生から4番に抜擢され、国際試合でも日本代表4を務め3本塁打を放つなど、即戦力としての活躍が期待された。将来の3番中堅手として考えていた自分の見る目のなさに泣けてくる。梅野でも隼太でも大山でもいいから、早く大学日本代表の四番に開花してほしいところである

ルーキー時の2012年はキャンプの段階で、首の傾く打撃フォームを早くも課題として指摘されてしまう。オープン戦で不調だったものの、マートンの出遅れに伴い、開幕8番スタメンで出場も、プロの壁にぶつかり打率.148、1本塁打に終わる。二年目も同様の成績だったが、巨人戦で殊勲の勝ち越し本塁打を放つも二度にわたるまずい守備で追いつかれ、ヒーローとなることができなかった。

2014年は掛布氏の指導により、打撃開眼の兆しを見せ、そこそこスタメンでも出場し打率.294とキャリアハイの成績を残す。その後は一軍を行ったり来たりで、毎年昇格しては本塁打を1-2本放つが、こちらもリミッターがあるのかそれ以上の成績は残せていない・・2017年は狩野に変わる代打の切り札として一軍に昇格し、チャンスメークやサヨナラ安打を放つなど、そこそこの活躍を見せる。

かなりの練習の虫でまじめな選手なようだが、ドラフト1位として期待に応えられていないことに加え、ライバルの巨人の選手と合コンに行ったり、そのたもろもろ週刊誌にも何度か取り上げられ、ネット民からのあたりが強い。

俊足・強肩とされていたアマチュア時代の評価とは裏腹に、特に打球判断をはじめとし守備がかなり下手であり、これが打撃がそこそこ向上してきても我慢してスタメンで使ってもらえない一番の原因。特にフェンス際の対応が悪く、車に轢かれた蛙のような格好でフェンスにぶつかったシーンは笑えるが笑えない。昨季も一試合しかなかったスタメンの機会でレフトフライをまずい追い方でヒットにしてしまい、それからスタメンの座は回ってこなかった。中学時代からずっと外野手なのだが、一向に判断が良くならないのはもはやセンスの問題なのだろうか。柴田・一二三・高山・緒方など俊足なのに守備難の選手は多く、指導方法にも問題があるとしか思えない(泣)。

 

#53 島田海吏

①右左 ②175cm/72kg ③23歳 ④2017年4位 ⑤1年 ⑥九州学院-上武大 ⑦出場なし

桐生に勝った男。2017年ドラフト4位で入団。赤星の背番号53を引き継いだところからも期待の高さを伺わせる。ドラフト時は福留・糸井・中谷・高山・俊介のいる外野手の指名はいらないだろうとネットではいわれていたが、ラ米の虎的にはこのドラフトで一番のヒット指名。福留・糸井は超ベテランであることに加え、期待の横田は育成落ちの状況で、リードオフマンタイプの外野手が不足しており、走攻守ともに期待できる島田を獲得できればいいなと思っていた。

中学時代のジュニアオリンピックで桐生に100m走で勝ったことばかりが取り上げられているが、桐生は体調不良で同組で8位、島田も4であったので、参考記録にもならないだろう。

しかしながら俊足であることには変わりなく、「以前は俊足がプレーに生かせていなかったが、大学高学年になってから盗塁ができる選手になった」と赤星にも認められており、ファンが長年追い求めた赤星二世の誕生が期待される。

打撃はシャープなスイングでバットコントロールもよいようだが、走攻守ともにまだプレーが軽いところがあるとの評価であり、現状一軍外野陣は人数は揃っているので、1年間はじっくりとプロのレベルになるように二軍で鍛えてほしいと思う。赤星になれるか柴田に終わってしまうかはこれからの努力次第、是非背番号に恥じない活躍を期待している。守備・走塁が計算できるレベルにあるということであれば、早いうちに一軍デビューがあると思う。

 

#60 中谷将大

①右右 ②187cm/89kg ③25歳 ④2010年3位 ⑤8年 ⑥福岡工付城東 ⑦133試合 打率:.241 / 本塁打:20 / 打点:61 / 盗塁:2 / OPS:.751

小新庄。阪神タイガースの希望その62010年ドラフト3位で入団。入団時は捕手だったが、長打力を生かすために1年目から外野手へと転向。2年目のキャンプではフリー打撃で柵越えを連発し、「中谷柵越え60本、未来の大砲誕生や!」とオフの風物詩となっているネタのないスポーツ紙の紙面を大いに飾った。

というラ米の虎も当時も長距離打者としての成長を大いに期待していたのだが、二軍で優先起用されるものの何年経っても打率は2割前後、本塁打も増えないと伸び悩みを見せ、新外国人同様、もはやキャンプ時のフリー打撃の柵越え情報にはまったく耳を傾けなくなった

2015年は二軍でようやく開花の兆しを見せ、一時は首位打者にも立ち本塁打も9本と増加。一軍昇格も果たし、プロ入り初安打も記録したが、与えられた打席は11のみ。いくら優勝争いはしていたとはいえ、マートンは大不振だったので、もっと機会を与えてあげるべきだったと思うし、本当に大企業の中間管理職のような起用方針はみていてイライラした。

2016年は金本政権の若手優先起用の流れに乗り、64試合出場でプロ入り初本塁打含む4本塁打を記録。翌2017年にはついに中谷の才能が開花する。開幕スタメンこそ果たせなかったが、原口・キャンベル・高山の不調に伴い、一塁手・外野手でスタメン出場すると、その後チームトップを走る本塁打を放ち続け、ついに2006年濱中以来の右打者20本塁打を達成し規定打席にも到達。というか右打者有利な甲子園でどれだけ選手を育てられなかったんだかと(泣)。

浜中の後、桜井・林・野原・森田・一二三とそれこそフリー打撃で紙面を賑わせた長距離打者候補が結局芽が出ず退団していった歴史を見ると、阪神において生え抜き長距離打者が出るなどパワプロか夢の話にすぎないと達観していたが、あのフリー打撃で楽しそうに柵越えして満足してた中谷がついに一軍で20本打ったことは隔世の感があり、いまだに現実の話として受け入れられていない自分がいる

一方で、ラ米の虎としては昨年高山・原口・北條ばかりが期待の若手として取り上げられていたが、中谷も既に同じくらいの能力はありもっと評価されるべきと本ブログでも謡っていたので、この活躍は鼻高々である。

しかしながら、シーズン後半は直球と外角に逃げる球への対応に弱点を見出されており、CSスタメンは全て俊介に譲ってしまった。既に弱点を把握されたことは厳しいものの、レベルアップの為に昨シーズンの段階から課題を確認できたことを前向きに捕らえるべきだと思う。秋季キャンプ・オフシーズンそして春季キャンプと課題解決に向け努力していると思うが、今シーズンどこまで中谷がレベルアップしてくれるかが楽しみでならない。逆に課題が解決できなければ、いくら昨年20本打ったからといっても、より確実性があり守備もうまい俊介にレギュラーは持っていかれてしまうだろう。

それにしても、中谷がスタメンで出場し続けられたのはやはり守備が安心してみていられることが一番大きいと思う。高山・伊藤隼も守備が改善すれば我慢して使ってもらえますよ!

ヒーローインタビューは始めは明るかったのだが、徐々につまんなそうに話すようになったことは、何か圧力でもあったのだろうか。若いんだから福留みたいな塩対応を真似るのではなく、ファンを盛り上げるようなインタビューをしてほしく思う。

 

#63 板山祐太郎

①右左 ②180cm/78kg ③24歳 ④2016年6位 ⑤3年 ⑥成立学園-亜細亜大 ⑦3試合 打率:.000 / 本塁打:0 / 打点:0 / 盗塁:0 / OPS:.000

「アスリート」枠。2016年6位で入団。ドラフト時は直前の打撃が不振に終わったことや、ヒッチの癖があったため指名が見送られたが、金本監督が利用していたスポーツジムを利用しており、同ジムの平岡代表から身体能力の高さを金本監督が伝えられていたことから最終順目での指名となった。この話を聞くとプロのスカウトというのはなんなんだろうなと心配させられる。

一年目は二軍キャンプスタートとなったが、よいパフォーマンスを見せたことから高山とともに一軍昇格。2016年の若手優先起用の流れもあり、40試合に出場、打率236と下位指名にしてはまずまずの成績を残した。初のヒーローインタビューとなったヤクルト戦では「ルーキーは高山だけじゃないので応援お願いします」とライバル意識剥き出しのコメントを出し、非常に気持ちの入った選手

二年目は出場機会を増やすべく、前年チームが固定できなかった二塁手への挑戦を行うが、やはりオフシーズンの筋トレしすぎの影響なのか打撃が低迷。一軍は三打席のみで安打なし、二軍でも打率.202と大きく成績を落としてしまった。

去年の今頃は、期待の若手としてレギュラー候補とまで呼ばれていたにもかかわらず、今やネット上でもなかなか名前が出てこないほど、1年で期待値ががくっと落ちてしまった。

レベルは落ちるも二塁と外野を守れしっかりとバットの振れるる左のスプレーヒッターということで、同じ長いあごの平野コーチを髣髴させるが、平野のレベルには打撃・守備とも到底達していない。

注目度は落ちてしまったものの、まだ3年目で体の強さはあるのだから、まだまだ延びる余地は十分にある。去年もさして注目されていなかった中谷がブレークしたので、板山もマスコミやタニマチのおじさんたちが寄ってこない野球に集中できる環境の中でしっかりと実力をつけ、ライバルたちをまくる活躍を見せてほしい。

 

#65 緒方凌介

①右左 ②176cm/75kg ③28歳 ④2012年6位 ⑤6年 ⑥PL学園-東洋大 ⑦W105試合 打率:.244 / 本塁打:3 / 打点:28 / 盗塁:7 / OPS:.693

2012年にドラフト6位で入団。ドラフト時は膝の再建手術の影響もありプレーができる状況ではなかったが、同様に怪我を抱えていた金田とともに将来を見据えての指名となった。

ルーキーイヤーの2013年は前述の怪我の影響もあり二軍スタートとなったが、なぜか二軍で結果も出ていない4月の早い段階で一軍昇格となった。しかしながら他若手と同様ほとんど出場機会を与えられずに二軍に戻った。一軍ベンチの雰囲気を経験してもらうという程度の目的だったのかもしれないが、小学生の社会化見学じゃないんだから、上げるなら上げるできちんと使ってほしかった。オフには台湾ウィンターリーグに参加し、盗塁王を獲得するなど久しぶりに1番を打てる俊足型中堅手の誕生を予感させた。

二年目は一軍キャンプに抜擢され、一軍でも28試合に出場。小柄ながらもパンチ力のある打撃で、甲子園のバックスクリーンに本塁打をぶち込むなど、一番打者として数試合活躍し、ラ米の虎の予感が本物になるのではと大いに期待された。

しかしながら、その後怪我に悩まされるとともに、課題である変化球への対応が改善せず、また足は早く守備範囲も広く肩も強いのだが、クッションボールの処理や打球判断などに課題が見られ、二軍戦でもやらかしているところを見るとこの点もあまり改善していないため、2016年の全員試す年こそ出番が多少あったものの、2017年は守備固めとしても一軍昇格候補に挙がってこず一軍出場なしに終わる。そもそも外野経験のない人に二軍外野守備コーチをやらせているのが間違えていると思うのだが。

東洋大の監督からOBの今岡・桧山を越える逸材とまで評価を受けており、実際小力のある打撃、盗塁を狙える足、守備範囲が広く肩も強肩と、身体能力は高く一流選手への道を駆け上がるポテンシャルは持っていると思うのだが、怪我がちな体と、守備の改善が見られないため一軍昇格へのきっかけが掴めないまま若手とは呼べない年齢まできてしまった。

今年は同タイプの島田がドラフト指名されており、そろそろ後がない状況に追い込まれているのだが、よいものは持っている筈と今でも信じている。守備に打撃に課題を解決し、特に根拠のなかったラ米の虎の必ず活躍するという予感を現実のものにしてほしい。

 

 

#68 俊介

①右右 ②177cm/72kg ③31歳 ④2009年5位 ⑤9年 ⑥広陵-近畿大 ⑦74試合 打率:.309 / 本塁打:4 / 打点:23/ 盗塁:1 / OPS:.801

2009年ドラフト5位で入団。この年のドラフトで3位以上の指名でなければ社会人に行くと東邦ガスの内定が決まっており、12球団に通知していたが、それを把握していなかった阪神がドラフト5位で指名。本人、大学、東邦ガスとの話し合いの結果、なし崩し的に阪神に入団し、背番号もドラフト5位には異例の7を与えられる。俊介のプロ入りへの思いを把握した上での確信犯(使い方違うけど)であれば阪神のフロントも大したものであるが、十中八九現場からトップへの報告が漏れていただけだろう()

プロ入り後は「実戦向きという」評価で開幕一軍入りを果たしたが、これがドラフト時に迷惑をかけた関係者への忖度だったかどうかは知る由もない

ドラフト時のばたばたとは裏腹に、ルーキーイヤーからそこそこの活躍を見せ、守備固めでの起用が多かったものの124試合出場で打率.255と期待以上の成績を残した。二年目の2011年は108試合に出場するが、1766試合連続試合出場中の金本が代打に入った際に、盗塁死し攻撃終了、そのまま金本が交代となったことから連続出場記録が途絶える。なんとも後味の悪い途絶え方だったのだが、これ以上続けられてもどうかという状況だったので、本人は気にしているもののある意味誰も傷つかない引導の渡し方だったのかもしれない

その後は中堅手としてのレギュラー取りが期待されたが、悪癖のヒッチする癖が直らず、もやしのような体も変わらなかったことから代走・守備固めとしては起用されるも2013年をピークに徐々出場機会が減っていき、2016年には若手優先起用のあおりを受け、41試合の出場にとどまる。2012年オフには西岡の入団に伴い背番号7を剥奪され68で再出発を図ることとなった

殆どのファンはこのまま俊介は外野の守備固めとして選手生命を終えるのかと思っていたと思うが、2017年俊介は変貌した。若手期待選手がオフシーズンに筋トレノルマを与えられる裏で、俊介も肉体改造を敢行、キャンプには見た目にも判るように体が大きくなり、打球も明らかに力強さを増した。シーズン序盤送りバントに失敗し二軍落ち、高山・中谷に先発出場の座を渡していたものの、交流戦から再登録されると長打を連発し、対左投手を中心に「一番中堅」で起用され始め、終わってみれば打率.3094本塁打、26打点でOPSは強打者の目安でもある8割台を記録しキャリアハイの成績を残した。CSでは結果は出なかったものの、3試合とも一番中堅で出場し、首脳陣の信頼を勝ち取ったシーズンとなった。筋力アップで期待された若手が軒並み成績を落とした一方で、期待していなかった俊介が一番筋肉教の恩恵を受けるとは、なんとも判らないものである。

今シーズンの起用は流動的であるが、リードオフマン型の選手が上本しかおらず、鳥谷も6番継続、糸井3番ということであれば、1番中堅でレギュラー獲りできるチャンスは大いにある

個人的な希望としては若く主軸になれる可能性のある中谷・高山を優先起用し、俊介は対左や相手投手との相性を見ながら起用する形が一番いいと思うが、中谷・高山が情けないパフォーマンスしか残せないようであれば、全然俊介にポジションを取ってもらって問題ない。先頭打者としての出場であれば、出塁率や盗塁をもう少し改善してほしいと思うが、本人も課題には思っているようで、今年の更なる飛躍を期待している。

イチロー以来下の名前での登録がブームとなったが、「鈴木一郎」のような地味すぎる名前サブローのようなイチローのもじり、「前田大和」「藤田太陽」のように下の名前が特殊である場合はかっこいいなと思うが、拓也(H/甲斐拓也)、哲郎「H/西田哲郎」、雄平「S/高井雄平」や俊介のように、家庭の事情であれば仕方がないが、地味すぎる訳でもなく、特殊な名前の訳でもない普通の名前の選手が下の名前を登録名とするのは、DJやバンドマンじゃないのだから正直ダサいと思うのは自分だけだろうか。

 

#124 横田慎太郎

①左左 ②187cm/89kg ③23歳 ④2013年2位 ⑤5年 ⑥鹿児島実業 ⑦試合出場なし

阪神タイガースの希望その72013年ドラフト2位で入団。父はかつてのロッテの名選手横田真之。鹿児島実業時代は投手も兼任していたが、阪神は類まれなる身体能力を評価し、外野手として獲得。

ルーキーイヤーから積極的に二軍で起用され、打率.225、6本塁打を放ち、終盤には一試合3本塁打を放つなど、将来を有望視された。二年目も二軍での出場試合数を伸ばすと、三年目の2016年で金本監督に評価され、オープン戦で打率.393を記録し、高卒3年目で開幕スタメン2番中堅手の座をしとめる快挙を達成、開幕戦で一軍初安打も記録する。しかしながら、出塁を意識するあまりかオープン戦終盤から打撃フォームを崩し、当てるバッテティングが目立ち、安打も当たりそこないの内野安打ばかりとなってしまい、長距離打者として育てるために二軍に降格する。余りいいことではないが、当たり損ないの内野ゴロをことごとく内野安打としてしまう足は脅威であった。

オフに台湾ウィンターリーグでもよい成績を残し、2017年も一軍キャンプでスタートし飛躍が期待されたが悲劇は起こった。キャンプ中盤に原因不明の頭痛が続いたことから離脱、検査の結果重病の脳腫瘍を患っていた。半年以上の入院加療により現在は寛解しトレニーングも開始しているが、本人を焦らせない為にも2018年のキャンプインを目標にリハビリに取り組むことを視野に育成契約となる。

離脱から寛解の球団発表まで報道規制がしかれていたからか、一切情報が公にならならず、ネット上では精神病だとか心無い憶測が飛んでいたが、命に関わる重病であり、本人に余計な負担をかけない為に情報統制を貫いた球団はすばらしかったと思う。というか、先発予想とかドラフトとかF/Aとか新外国人についてもやればできるのだから、きちんと情報統制をお願いしたいところである()

糸井を髣髴とされる肩幅と体格、別格の守備範囲と金本監督に評される守備範囲と強肩、平凡な内野ゴロも内野安打にしてしまう走力、背筋220kgを記録するパワーと、将来は糸井か柳田級のトリプルスリーを狙える選手に成長し、阪神では真弓以来の5ツールプレーヤーとなることを嘱望されている。まずは、プロ野球選手としてプレーをできるようにリハビリからの再スタートとなるが、球団も背番号24を空けて待ってくれており、体調面には気をつけて焦らずにじっくりとリハビリをこなし、元気な姿で縦横無尽にグラウンドを走り回る横田の姿が見れる日がくることを信じ、一ファンとして長い目で見守っていたい。