阪神タイガースブログ ラテンアメリカの虎

ラテンアメリカ某国在住、虎キチ歴35年。梅雨時期には来年のことを考え始める癖が抜けない弱気な阪神ファンのブログです

にほんブログ村 野球ブログ 阪神タイガースへ

阪神タイガース 一塁手補強

皆様いつもご覧頂ありがとうございます。夏でも掛布団さん、元新在家の住人さん、ルパン三世、コメント頂きありがとうございます!

 

さて、日本シリーズが終わり今年の全日程は終了、と同時に各チームから第二次戦力外が発表されました。今年投手をドラフトで4名獲得したことにより、大方の予想通り、田面と柳瀬が戦力外通告となりました。

 

田面は即戦力投手として2012年ドラフト3位という高順位で指名されました。獲得当時は即戦力投手として当時穴だらけであったセットアッパーの座を一年目からしとめてくれないかと期待していましたが、入団後のキャンプ/オープン戦の段階から制球難を見せてしまい、3年目には育成落ち、掛布から目をつけてもらい昨年支配下登録復帰を果たし、同じく支配下登録復帰を果たした原口と育成上がりバッテリーを組むなど一時期話題となりましたが、結局今年も二軍でも目立った結果を残せず戦力外通告となってしまいました。

 

 

昔から阪神は中位から下位にかけての即戦力中継ぎ投手の獲得が上手だったのですが(弓長、久保田、橋本、渡辺、西村)、最近は余り当たりませんね(伊藤和、金田、山本、守屋)。。。。下位であればまだしも、中位は高校生の有望選手を獲得できる順位でもあり、非常に勿体無いドラフト枠の使い方になってしまっています。大卒・社会人をこの順位で獲得するのでれば、1年目からある程度活躍できる選手もしくはポテンシャルの大きい選手を獲得しないとあっという間に年を取ってしまいますので、しっかりとしたスカウティング体制をとってほしいですね。

 

そして、ソフトバンクから移籍してきた柳瀬。ソフトバンク産ということもあり、阪神の再生手腕に期待していたのですが、二軍ではしっかりと成績を残していたものの、一軍では炎上の繰り返し。移籍二年目以降で活躍しだした例も多いので(加藤・高宮・桑原)、もう一年様子を見るかとも思いましたが、他に外す選手も見当たらず戦力外となってしまいました。

 

今後、トライアウトを受けるのか別の道を探すのかは判りませんが、野球道には悔いを残さない形で最後まで頑張って欲しいと思います。社会人でいえばまだまだ若い年齢ですので、野球を去るということであれば第二の人生での活躍を祈念しています。

 

そして、朗報がひとつあり、兼ねてから報道されていた台湾アマNo1左腕の呂彦青と正式契約に至ったとのこと。まず、左の先発候補は岩貞・横山・高橋遥といるものの、人数不足且つ一軍ローテへの目処が立っていない状況(岩貞しっかり!横山怪我するな!)。唯一の先発ローテの能見さんは来年もう39歳、早急に跡継ぎの手当てが必要です。これに加え再来年からはメッセが日本人化するので、投手の外国人を一人先発に補強することができます。

 

呂はまだ大学4年生の年で若く、且つ田嶋よりもいいと一部のマスコミは言っていたものの、映像を見る限りにおいてはちょっと褒めすぎ。直球・変化球・制球ともに素晴らしいものを持っていると思いますが、NPBで助っ人外国人として活躍するためには、まだまだ努力が必要でしょう。ということで、来年一年は育成期間として阪神の優秀なコーチ陣の元でびっしりと練習し成長をしてもらい、再来年のローテ入りを狙うべく、じっくりと育成してほしいと思います。正式発表までは、怒りの撤退の不安があったのですが、無事契約となりまずはほっとしています。

 

それにしても、今年は自由契約が3名だけとなり、噂されていた歳内の育成落ちもないのですかね。

 

現在野手が32名、投手が呂も加えると34名となっており、合計66名。一塁手の補強はするでしょうから、67名。残り3枠しか余裕がありません。緊急補強枠は二つは空けて置きたいだけに、その場合後1枚しか補強できません。調査を噂されている選手だけでいうと、F/A野上、H/山田(何故か自由契約にならず)、2A/中後といるのですが、全員の獲得は難しいのでしょうね(大和が流出してしまえばもう一枠あきますが)。

 

不安な投手陣(特に先発)に加え、捕手のバックアップにも不安があるため、自由契約になったG/実松やFAが報道されるH/鶴岡なんかは補強してもよいんじゃないかなと思うのですが(F大野、L炭谷は若手捕手の育成妨げになるので不要)、今の枠的には難しそうですね。

 

ということで現在の構成は以下のとおり。原口はまだ一塁手でカウントしています。メンドーサ・メンデスはカウントしていません。この二人カウントするともう枠がなくなってしまうので。。。

 

 

f:id:latintiger:20171111004333p:plain

 

 

 

ドラフト後の戦力補強の手段としては、新外国人選手、FA選手、海外帰国、自由契約選手、そしてトレードと主に5種類の戦力補強の方法があるのですが、本日は有望主軸内野手候補の清宮・安田をドラフトで外してしまった結果を踏まえ、現在空席である一塁手の補強方針につき考察してみたいと思います。

 

まず今シーズンの一塁手ですが、原口から始まり、中谷、キャンベル、ロジャース、大山と目まぐるしく変わり、結局固定には至りませんでした。他球団が、新井/エルドレッド/松山、ロペス、阿部/村田/マギー、ビシエドと、ある程度強打の選手で固定できていたか、日替わりでも結果が出ていたのと比較すると、打棒が求められる一塁手の結果が出なかったことが相変わらずの打線低迷の結果となったのは明らかなとおりです。しかしながら以前のブログでも触れたとおり、今シーズンは若手にポジションを明けて始まり、途中獲得のロジャースも中途半端となってしまったため、今シーズンについては割り切る必要があります。

 

都合8名の選手がスタメンに名を連ねたのですが、先発出場時の成績は以下のとおりです。

 

 

f:id:latintiger:20171111004408p:plain

 

 

 

うーん、誰もかれもひどいものですね。。。中谷は一塁手出場時にこんなにひどいとは思いませんでした。。。ロジャースはこのままフル出場していたと考えると、20本90打点という単純計算になるのですが、ちょっと勿体無い気もしますね。ただ、投手陣に問題のあるヤクルト戦しか打っていないということもあり、左投手を全く打てていないということも考慮に入れると妥当な判断だったのかもしれません。

 

今シーズンの首脳陣の心積もりとしては、去年ブレークした原口の一本立ちへの期待から始まり、原口が駄目だったとしても、中谷・陽川・大山の誰かのブレーク、それも駄目だった場合は(中谷は外野でブレークしましたが)、キャンベルと新外国人への期待だったのだと思いますが、全てが思い通りに進みませんでした。

 

では来年はどうするかというと、中谷は外野で数えるとして、やはり原口・陽川そして特に大山に期待したいところなのですが、正直彼らにポジションを空けておくということはしないと思います。何故なら、他のクリーンアップ候補が糸井に関してはよいとして、40を数える福留、まだまだ穴の大きい中谷と心許ないからなんですね。これが3人クリーンアップが計算できる選手で埋まっていて、一塁手を6/7番で使えるというのであれば、前記三選手の為にポジションを空けておくということが可能になるのですが (例えばやはり一塁の開いているヤクルトにおいて、バレンティン・山田・雄平でクリーンアップを組めれば一塁は若手を使える) 、今の阪神の状況では難しいと言わざるを得ません。

 

これは仮に清宮を獲得できたときの懸念でもあったのですが、やはり若手選手を育てていく為には、以前のドラフト戦略の記事にても言及しましたが、主軸がしっかりとしていることが重要であり、阪神も早く主軸を確立する必要があります。まずは、高山・中谷・大山の三人がしっかりとレギュラーを確保し、クリーンアップを担ってもらえれば、他の候補を一塁手/下位打線で使うことが可能になります。大型遊撃手北條がクリーンアップでもいいんですよ!

 

これは今後現在不在の糸井の後継者を起用する際も同様で、やはり中軸がいないということであれば、左翼の選手を外国人で補強する必要が出てきますので、健全な育成と世代交代のサイクルを作っていくためにも、いち早く現在のプロスペクト達に一流選手となってもらう必要があります。

 

ということで、今シーズン散々チャンスがあったにも拘らず、若手選手はものにできなかったため、来シーズンは不惑で休養が必要なの福留に代わる、四番を担える強打の一塁手の獲得は必須と管理人は考えます。

 

求められるレベルとしては、打率.270-.300、本塁打25-35、打点90-110、OPS.850-.950といったところでしょうか。.270/20本/80打点/OPS.800ではロジャースと変わりません。

 

戦力補強の方法としては、自由契約は求めるレベル的にありえず(村田?)、海外選手もいないので、F/A若しくは新外国人選手の獲得となります。トレードも考えられますが、そんな球団を代表する成績を残す選手はどこも出さないでしょう。落合⇔牛島・上川・平沼・桑田のときのようなトレードが起こったらびっくりですが(笑)。

 

ということで、補強策は新外国人選手かF/Aとなるのですが、ファンの間で大いに議論になっているのが、中田が仮にF/Aをした場合に獲得に動くかどうかということ。

 

2007年ドラフトで今回の清宮と同様日ハムに持っていかれてしまいましたが、兼ねてより野球人生の最後は阪神でと発言しているとおり、相思相愛といわれています。今年よい成績を残してくれれば満を辞して阪神へF/A移籍というシナリオが考えられていたのですが、今年まさかの大不振です。WBCや怪我の影響もあったのだと思いますが、それにしてもひどい数字でした。

 

同様にS/山田が大不振に陥ってしまいましたが、それでも打率.247、24HR、打点78、OPS.799とクリーンアップとしては悪くない数字を残しています。一方で中田は打率.216、16HR、打点67、OPS.676と、恐らく原口、陽川、大山あたりを使い続けていれば残してくれるだろう成績です。過年度の成績を見ても、この3年間は打点こそ100打点を超えているものの、打率は.250~269、本塁打は最高で30本、OPS.738~.817と4番打者と考えると微妙な感じであります。

魅力としては来年まだ29歳と若いこと、外国人枠を使わないこと、そして狭い球場の多いセ・リーグにおいては成績が伸びる可能性があるということです。幸い阪神には大阪桐蔭出身の岩田、西岡、藤浪、西田とおりサポート体制も十分かと思います。一方で、結構繊細な性格のようで、日本一外野がうるさい阪神において、仮に甲子園で活躍できなかった場合は泥沼にはまってしまうリスクもあります。

 

一方で外国人選手の場合はどうか。マートン・ブラゼル・ゴメスとあたり外国人野手を獲得してきましたが、ここ二年ヘイグ、キャンベル、ロジャースと機能していません。三塁手限定、シーズン途中という制限があった為ある程度仕方がなかったのかもしれませんが、三塁手でも活躍したマギー・ゲレーロ争奪戦に遅れを取ったのは事実、スカウト体制の梃入れは必要に感じます。特にこの部分はシーズン中指揮をとっている金本監督に任せる訳にはいかず、フロントと海外スカウトにしっかり働いてもらう必要があります。

 

現在話題に上がっているのがKBOのロザリオ、大リーグでも28本塁打を放つなど実績は十分。元々捕手でしたが守備が悲惨、一塁手としては打撃が物足りなくKBOに移籍。大リーグの原口といったところでしょうか。移籍先のKBOでは打高投低とはいえ、昨季は33本塁打、今期も37本塁打、三振率も攻め方が似ているといわれているKBOにおいて.169→.137と改善しており、もし獲得ができれば大きな期待ができます。一方で、所属先のハンファとはすでに契約しない旨報道が出ていますが、大リーグ復帰希望とも噂されており、日米での争奪戦は必至です。昨年のテイムズがKBOから復帰し31本塁打を放つなど同リーグの評価が見直されているのだと思いますが、テイムズの場合は内外野をこなせ、足もKBOで40盗塁を記録するなど、使いやすい選手。一方でロザリオは一塁の守備もままならないようで、マイナーでもアメリカがよければ別ですが、ドミニカ出身でもあり故郷に帰りたいというわけでもないでしょうから、争奪戦に勝てるチャンスはあるのではないかと踏んでいます。

 

報道によると既に外国人のリストアップは最終段階にあるとのことですが、追っての報道を待ちたいと思います。

 

ということで、現在の補強候補はF/Aするかもしれない中田とロザリオ含む新外国人選手ということになるのですが、獲得するのであれば枠的にもポジション的にも一人でしょう。中田をレフトで使うのは、膝の状況から言っても厳しいかと思います。ということで、夫々のメリットとデメリットにつき考えてみました。

 

① 中田獲得のメリット

• 外国人枠を使わない

• 今年は不振だったものの、ある程度の成績(打率.250、HR30、打点90)は期待できる。

• 年齢的にあと5年は活躍が期待できる

• グッズの売り上げが外国人に比べ確実に伸びる

• 一塁の守備は一流

 

② 中田獲得のデメリット

• 不振からの立ち直りの不安

• 人的補償で有力若手選手が流出する可能性がある

• 多額の金銭補償

• 不振になったからといってクビにできない

• 陽川・原口の出場機会が少なくなる

 

③ 新外国人獲得のメリット

• 一塁手限定にすることで、中田よりも打撃成績のよい選手の獲得が期待できる

• F/Aの人的補償、金銭補償がない

• 成績が残せなかった場合、クビにできる

 

④ 新外国人獲得のデメリット

• 外国人枠を使う

• 中田よりも当たる確実性が低い

• 陽川・原口の出場機会が少なくなる

• 活躍した場合大リーグ復帰等流出のリスクがある

 

 

まず、陽川・原口の出場機会は双方のデメリットなので忘れてよいでしょう。F/A補償に関しては日ハムのことなので、高額選手の補償は恐らく金銭補償を求めるでしょう。外国人選手の枠に関しては、いずれにせよ予定される打者は一人だけですので、現状は枠の問題はありません。ということで結局は打撃成績を十分に残してくれる確実性、良かったときの長期契約の可能性(外国人の流出の可能性)、そして相反するのですが駄目だったときの柔軟性(中田はクビにはできない)、の選択になるかと思います。いずれにせよ短期的、長期的なリスクを内包しているため非常に悩ましいところです。

 

中田獲得で仮に活躍しなければこれから5年程度のお荷物になる、仮に外国人が活躍すれば短期的にはよいものの長期的なチーム作りが遅れる可能性がある。難しいですね。

 

今年中田が去年程度の成績を残してくれていれば、確実に獲得に向かってほしいところなんですが、今年の成績ではリスクが大きすぎます。かといって外国人が初年度から当たりの可能性も来てみなければ分からないので、活躍する可能性は夫々五分五分といったところでしょうか。

 

ということで、非常に難しい状況なのですが、少し念頭に入れたいのがセ・リーグも再来年からDH制適用の可能性が浮上してきているということ。再来年の話をすると鬼も笑わないくらいなもんなのですが、仮にDH制が採用された場合は、外国人野手二人制という選択が考えられます。

 

現在のプロスペクトを考えると、高山・中谷・大山で左翼・右翼・三塁となるため、外国人の選択肢は一塁手のみ(高山中堅、外国人左翼は止めてほしい。大山二塁も考えうるが、三塁の外国人は難しい)となる為、外国人野手一名でよいのですが、DHも使えるということであれば、一塁とDHで戦力整備をしたいところ。そうなると、投手が二枠になってしまう為、現在のような先発、抑え、セットアッパーという構成は難しいですし、来年呂が成長し先発で使いたい場合、枠が足りなくなってしまいます。ここに仮に外国人張りの成績を期待できる中田を獲得できれば、一塁/中田、DH/外国人という構成を組むことができ、投手も三枠使えるため、非常に強力な布陣となります。

 

全てタラレバの話で申し訳ないのですが、パ・リーグとの差が明確についている今、DH制の導入の方向に流れは向かっているのではないかと思います。それも考慮すると、仮に中田が今年F/Aした場合は、獲得すべきではないかと管理人は考えます。

 

ただし、今年の成績で中田本人としてもF/A宣言をするかは微妙な状況。清宮が入ったからといって、いきなり中田のポジションというのは難しいでしょう。日ハムならやりかねませんが。

 

ということで、管理人の結論は以下のとおり。

 

 

中田が今年F/Aするのであれば、獲得に向かう。再来年DH制が採用されれば外国人選手を獲得する。

中田が今年F/Aしなければ外国人選手を獲得、再来年以降も中田の調査を続ける。

 

 

うーん、非常に玉虫色な結論で、批判も多いことかと思いますが、色々な側面を考えてみるとこのような結論になりました。

生え抜きを育てる方針に逆行するとのご批判もあると思いますが、以前から言及しているとおり、若手を育てるためには主軸がしっかりとしていることが大前提です。大山・原口・高山・中谷・陽川・北條・植田・江越・板山・糸原・横田・島田・熊谷らのプロスペクトを積極的に使うためにも、ポジション構成や年齢構成を考えながら必要な補強は積極的に行うべきと管理人は考えます。(過剰補強は不要)

 

理想の流れとしては、以下のとおりですかね。

 

今年:中田F/A宣言せず、ロザリオ獲得

来年:ロザリオ大活躍、再来年よりセ・リーグDH採用決定、清宮成長→中田復調からのF/A宣言→阪神獲得

再来年:一塁手/中田、DH/ロザリオ

 

F/A交渉期間、大リーグウィンターミーティング、他球団動向とタイミングが非常にセンシティブな補強策になるだけに、タイミングを間違えないように確実に活躍できる選手を獲得してほしいと思います。間違えても、中田を深追い→中途半端な外国人選手獲得とならないように、フロントは慎重に検討を進めてほしいと思います。

 

まずはここから一週間、F/A宣言の動向を見守りたいと思います。

 

以上、本日も長文ご覧頂きありがとうございます!