阪神タイガースブログ ラテンアメリカの虎

ラテンアメリカ某国在住、虎キチ歴35年。梅雨時期には来年のことを考え始める癖が抜けない弱気な阪神ファンのブログです

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ドラフト会議と金本監督/フロントの覚悟

ドラフト会議終わりました。

今年は投手当たり年、しかも野茂・上原レベルと評判の田中正義がいることから、ドラフト前からどうにかこないかな、佐々木でもいいかな、、巨人、広島だけは勘弁してほしいなとビクビク・わくわくした日を送ってました。

 

当日は南米にいるため早起きしてネット中継で家中のお守りを握りしめライブで観戦、ヤクルトが寺島に行った時点で頭の中は田中への特攻の期待と、佐々木単独のどちらかでどきどきしていまいたが、ふたを開けてみれば。。。なんとノーマークの大山。。。。。空いた口がふさがらないというか、怒りと絶望感が襲ってきました(もちろん大山君が悪いわけではなく、金本とフロントに対して)

 

 

二日たった今、どうにか心を整理できないものかと、ドラフトの再シミュレーション、来年・来年以降の編成、田中/佐々木と小野の比較、大山君の動画、ファンの皆様のコメントを漁っていましたが、やはり気持ちがおさまらないため投稿させていただきました。(長文になるのでご注意ください)。こんなこと言っても仕方がないのは十分にわかっていますが。。。。。

 

まず、大山を指名した理由に関して、金本・フロントコメントでは以下の通り。

①現在の戦力は野手がウィークポイント

②野手と投手を比較した場合、野手の方がホープが少ない。

③前日編成会議を夜行った後、ラウンジで再度話し合い、更に金本が資料を再度一人で2時まで確認。佐々木で決めていたが、当日昼に金本が再提案し満場一致で決定。

④外国人は一塁手以外候補探しが難しい。

⑤来年は野手候補が少ない。

 

これらの理由に納得感がない。

①②

ウィークポイントはその通り、数字が物語っている。但し今年は超変革初年度の見極めの年で、ほとんど内野ヒットしか出てなかった横田を開幕2番に据える、バットコントロールの悪い江越を2番・3番に据える、ヘイグを我慢して使わない、中堅/ベテラン(特に上本・大和・鶴岡)のプライオリティ下げる等、和田監督のように安定した戦い方を選択せずに調子重視および若手をとにかく試したため、主力の不振・怪我も相まって結果が出なかったことは想定内。むしろ来年への伸び代を期待できるシーズンだったはず。

 

現に高山・北條・原口・中谷はレギュラーまでもう一歩(中谷はもっと評価されてもよい)、板山・陽川・植田・横田・坂本はレギュラー取りはまだかもだがWリーグも含めると成長が目に見える。荒木・岡崎も戦力化された。(隼太・江越・緒方・梅野は残念ながら成長カーブが見られないが)。しかも殆ど怪我人なし(岡崎骨折くらい)。ホープは以下の通り(あくまでレギュラークラスを狙えるレベルのホープ)。

 

捕手:原口・坂本・梅野

内野(一/三):陽川・(中谷)・(板山)・(原口)

内野(二/遊):北條・植田・(板山)

外野:高山・中谷・江越・横田・板山

 

上記を見ると確かに内野手が極端に少ないが、現状戦力から考えると、一塁:ゴメスor新外国人、二塁:上本・大和・西岡・鳥谷・板山、遊撃:北條(我慢して使いどころ)・大和、三塁:新外国人・鳥谷・陽川・中谷・板山、となり、仮に一塁外国人・遊撃北條・三塁or二塁鳥谷(必ず復活するし(G村田・阿部も復活した)、連続試合出場・2000本まではいずれにせよどうにか使われる)とすると、二塁・三塁のどちらかを残りのメンツで競争する形でメンツは十分にいる。外野は福留・高山はほぼ決まりで糸井の交渉がうまくいけば3枠決まり。その場合福留の休養日若しくは衰えからレギュラーへの道を探していく形になると思われ、その場合メンツが多すぎるため、中谷・板山の内野挑戦はよい選択だと思う。さらに肩が思わしくない場合原口も三塁挑戦となる可能性あり、三塁の候補は結構出てくる。特に中谷は捕手出身なのでハンドリングは期待できる。

 

もっというと、これまでも現在も長距離砲は圧倒的に高卒の方が多い。特に内野手で大卒成功しているのは近年では新井、松田、村田、二岡、今岡、井口、片岡(90年まで遡って!!)くらいなもんで、彼らはドラフトの中心選手であり、更にいうとまともな成績になるのに二岡以外は3~6年以上かかっている。逆に高卒は山田・筒香・T岡田・中田・陽・福留・清原・内川・坂本、下位でも中島・浅村・中村剛・中村ノリ・畠山・新庄・栗原・梶谷・吉村・福浦・森野と枚挙にいとまがありません。やはり育成に時間がかかるのと、高校生は伸び代が大きいので大きく成長しやすく、7年たってもまだ25歳というのと30歳というのでは大きな違いがあると思います。

 

一方で投手は、岩貞のローテ入り、青柳下位指名にしては奮闘、望月初登板好投、松田・島本まあまあといったとこでしょうか。歳内はほぼ2軍暮らし、石崎・横山コンビは初勝利等期待は持たせるものの2年連続の長期怪我離脱、竹安はリハビリ中且つ右肩痛発症、歳内伸び悩み、金田・守屋・田面・伊藤・山本は一軍ではスケール感に乏しい、秋山は久々勝利も相変わらず、岩本は自由契約という状況。やはり先発・中継ぎの軸を担えるレベルだと(伸び代も含めて)、以下の通り、(秋山はこれから軸というのは想像できない。。。)

 

先発右:望月、青柳、竹安(怪我)

先発左:横山(怪我がち)

中継右:松田、石崎(怪我がち)、歳内(伸びが見えない)

中継左:岩崎、島本

 

怪我勝ちの選手も多く、野手と比べどうしてもホープが多いようには思えない。現状の投手陣をみると、先発は藤浪・岩貞・メッセ・能見が軸になると思うが青柳はクイック課題、横山は怪我がち、望月は時期尚早、竹安は評価不能、岩田は不調、で近々訪れる能見、メッセ(再来年日本人枠なのでそれからもローテ3/4番手はその後も張ってほしい)の衰えをカバーできる軸の選手が見当たらないし、そもそも来年の5番手6番手が見えない。新人の小野もいい球筋を投げるが映像を見ると線が細く抜け玉も多く、とてもすぐに使えるとは思えないし、それ以下の選手も素材型。藤浪・岩貞・メッセ・能見・青柳で回せるじゃんという人もいるが、岩貞は実質一年、能見はローテは守れるがここ3年の数字を見てると5割でもよくできた感じ、青柳はクイック対応すると球威が落ちそうで劣化懸念だし、そもそも5/6番手か谷間程度期待の投手(昔の石川、三東、二年目の金田みたいなイメージ)、こう見ると来年もこれからもぜんっぜん先が見えない。リリーフに関しても外国人および高橋・球児・安藤で勝ちパターンを回しており、岩崎はやれると思うが先発以上に問題。横浜・広島・中日が着々と救援陣を整えているのに比べひどい状況。

 

長くなりましたがやはりホープは野手の方がいるし、リーグ二位の防御率を年寄でどうにかもたせている投手陣の方が課題が多いと思います。

 

これも同様に各チームの主軸におけるドラフトの傾向を見ると、ローテピッチャーは圧倒的にドラフト1位若しくは下位球団の2位(則本・石田・小川等)が多い。リリーフは若干その傾向が薄れるが、やはり抑えは1位が多い。現に阪神も古くから見ても、中西・野田・猪俣・湯船・葛西・中込・藪・井川(2位)・藤川・安藤・杉山・能見・岩田・榎田・藤浪・岩貞がローテ/リリーフを守ってきており、例外は田村・仲田・川尻・福原・久保田だけ。これは阪神に限った話ではなく、それだけ、ローテーション投手を下位から排出するのは難しく、一時の谷間は活躍するも長続きしない方が多い(阪神の場合育成体制に大いに問題があると思うも)。

 

次に飛びますが⑤。これも意味が分からない。。。。来年は清宮、安田の両内野手、岡田等高校生野手の当たり年、また宮台・田嶋等左腕候補も多いが即戦力投手は今年に比べ極端に少ない。右打者という点ではそうかもしれないですが、清宮・安田レベルであれば左でも構わんでしょ。右の長距離打者は二人いればよく、外国人と中田(これは絶対取りに行くべき)であとは左の中距離打者二人(高山/福留)で3~6番を組んで、残りは守備・機動力重視の二遊間・中堅手と守備重視の捕手でいいチームが出来上がるはず。④の外国人3塁手は難しいといいますが、マギー、ロペス、レアード等いないわけではなく、編成の腕の見せ所でしょう。幸い原口が捕手でできれば二けたの力あり、北條もしかり、その場合3塁手は外国人籤か陽川、中谷、鳥谷でつないで大型高卒を育てるプランもできるでしょう。

 

糸井がとれるとしてこれなら戦える気しません?もちろん成長は必要ですよ。でも若手使ってるんだからその覚悟でしょう?

 

【来年】

1左糸井・2二上本・3中高山・4一ゴメスor新外国人・5右福留・6遊北條・7三鳥谷・8原口 (二三は大和・陽川・中谷・板山も候補・福留休養時は左投手なので原口か北條上げて、横田・伊藤・江越・板山・中谷・緒方が候補)

1左糸井・2二鳥谷・3中高山・4三新外国人・5右福留・6一ゴメス・7遊北條・8原口

 

そして将来はこんな感じで

【将来】

1中横田・2遊植田・3右高山・4一中田・5左江越/外人・6三来年新人/中谷/陽川・7二北條・8原口

 

最後に③ですがこれが一番恐ろしい。酒飲んで深夜に見て、翌日会議までの数時間でひっくり返して決めたと。会社で言えば1年かけて作ってきた入札内容を当日になって社長が行きつけのクラブ行った後の一言で、うーんB案じゃないと取れない気が済んだよねー、値段下げようか、と言われたようなもの。ガバナンスもくそもありません。大山が欲しいなら欲しいで、ビデオ見てどこを評価するならするで数日前に編成に伝えることはできただろうし、数時間で反論の材料も検討の時間も与えられないまま、声のでかい金本に言われたらそりゃ反対できないでしょう。何日かけてシミュレーションしてきたと思ってんだって。球団社長かオーナーも金本の慧眼にかけるみたいな記事も出てたし、そりゃ上司がやっちゃいけないよ。会社ならつぶれるね。やはり強いチームは編成・スカウトがしっかりしてるし、現場意見も聞きつつも、短期で結果出さなきゃいけないっていうコンフリクトもあるので、権限は分離してるでしょう。日ハム、Dena、広島をみてごらんなさい。あと金本って妙にいたずらっ子っぽいところあるから、奇をてらったことににやりってしてそうなんだよね。。。邪推ですが。

 

と、つらつら納得のいかない理由をかいてみましたが、いかがでしょうか?

やはり、上記観点から田中特攻→大山か佐々木で行ってほしかったですね。

 

もちろんこうなったからには大山君は新人王とって、小野君が佐々木以上か同等の活躍をしてもらうことを祈るばかりですが、今回のドラフトは次の点で大きな問題点、リスクをこれからも背負うことになり、題名の通り、当然フロント及び金本監督には覚悟をもってもらう必要があります。

 

問題点①:投手豊作年に目玉ではない野手を指名し(しかも田中にもチャレンジでき佐々木は結果論だが単独)、ファン・評論家から批判を受けている中、大山君におおいなるストレス・プレッシャーがかかる。これは単にプロ野球選手が感じる以上のものが覆いかぶさる。(そんな実力じゃないと思われているのにいきなり部長に抜擢された感じ)

問題点②:当然大山君は目玉投手を回避してまで取った選手なので、優先的に使わざるを得ない(当たり年ではない隼大の時とは大違い)。ほかの選手との競争の当て馬になどできない。仮に陽川がレギュラーになった場合、一位なら完全に後悔となるが、二位以下ならそれでも問題ない。つまり、目玉を回避してとった選手なので絶対にレギュラーになってもらわなければいけない。

問題点③:投手を取れば高い確率で即戦力・二桁勝利を計算できたのに、はなから大山に行ったせいで、初年度から結果を求められる。少なくくとも将来の主軸になれると希望を持てる数字なので、オリ吉田以上は求められる(二桁本塁打はマスト)。

問題点④:野茂・上原レベルの田中(肩懸念あるも)、エース級が期待される佐々木の可能性を消してまでの指名なので完成系はそれに値する成績がもとめられる。関本・今江・小谷野級では全然ダメ。5年以内に今岡・村田・松田級の結果じゃないとファンは納得しない

問題点⑤:ウエスタン2冠の陽川・現在3塁挑戦中の中谷・板山の出場機会が著しく失われる(糸井が入れば特に)。いずれも十分な成績とはとても

言えないが超変革の一年目で今年大きく成長したのは確か。上記のとおり長距離砲は時間がかかる為、少なくとももう一年は見るべきではないのか。また、鳥谷が押し出された場合2塁の候補も同様。それらの選手のモチベ-ション低下が懸念される。その程度じゃプロじゃないという人もいるが、人間期待されてると感じるのとそうでないのではパフォーマンスは変わるもの。

問題点⑥:能見が劣化、岩貞・青柳が一年だけとなると目もあてられない(藤浪・メッセが崩れたらそれはもう仕方がない)。ほかに軸になる候補がいないので望月・小野・才木の成長を気長に待つことになる。

問題点⑦:その結果来年の野手豊作ドラフトで投手に行かざるを得ないことになるかもしれない。清宮に行けない。

 

と、無駄に来年・将来とも期待値があがっちまったせいと、3年連続野手指名&投手不足で野手豊作年に野手回避というあほなことになりそうなリスクを大いに秘めており、大山活躍できない・小野も普通・投手陣崩壊になった場合は全員首くらいの判断およびそのプロセスだと思うし、そうなった場合は即辞任してほしいとほんとに思ってしまう。それくらい何度考えてもがっかりなドラフトだった。

 

とはいえど、去年もある程度結果はでており(単に試合に出た板山・坂本は結果とは呼びたくないが)、ドラフトも始まってみれば全然違う結果になることは往々にあるので、今年も金本の慧眼があたることをただただ開幕まで祈るだけです。。。

 

大山が来年.260 15HR 50打点、小野が8勝8敗、将来は.300 35HR 120打点、13勝6敗やってくれんかなー

 

ご意見・ご批判いくらでもお受けします!