阪神タイガースブログ ラテンアメリカの虎

ラテンアメリカ某国在住、虎キチ歴35年。梅雨時期には来年のことを考え始める癖が抜けない弱気な阪神ファンのブログです

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松田トレード、歳内支配下復帰

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7月の支配下登録期限が迫り、各チームかなり盛んにトレードや育成からの支配下登録を行っていますね。主力級のシーズン途中のトレードというのは当然あまりないのですが、今年は準主力級のトレードが多い。Bs/白崎・高城⇔Bf/伊藤・赤間、M/藤岡⇔F/岡なんて中々の大型トレードですよね。まあ各選手レギュラーというよりはいいポテンシャルを持っているのにもう一つ伸びきれず控えで甘んじている選手で、こういう選手に関してはトレードで環境を変えてあげるというのは本人の為にも球団の為にもよいのではないでしょうか。

榎田⇔岡本なんかもこの例でしょうね。藤浪は絶対出しちゃだめです(笑)。

 

さて、阪神からは補強は二つ。一つは松田とH/飯田のトレード。そして右肩を痛め育成契約となっていた歳内の支配下復帰です。

 

まず、松田ですが入団2年目で一軍デビューし、切れのよい150km/h超の直球を武器に18イニング無失点と、当時藤川が抜けクローザーがいなくなっていた阪神に希望の光がでてきたものだと、とても喜んだのを覚えています。

一方で、それからは怪我に苦しみ、毎年一軍キャンプに呼ばれるものの、肩や肘の不調を訴えなかなか常時一軍戦力としては出てこれない。2016年も右肩の不調で出遅れましたが、後半戦22試合登板で防御率1.00と抜群の安定感で、2017年の飛躍が期待されました。2017年は序盤こそセットアッパーのポジションで起用されたものの、不調で成績が安定せず、桑原の確変、石崎の台頭などで、出番が減ってしまいました。今年も一軍キャンプに呼ばれたものの、やはり決め球に欠く投球スタイルのせいで、成績は安定せずここまで二軍暮らしが続いていました。

松田からしてみれば、まだまだ若いもののもう一殻破れていない状況が続いており、地元吸収ということもあり環境を変えるにはよいトレードであったのではないかと思います。

一時期に比べると高卒下位指名選手の戦力化がずいぶん旨くなった印象のある阪神ですが、あれだけの直球がありながら育て切れなかったことには、一抹の不安を覚えます。それは、先発で躍進している才木であり、中継ぎでよいものを見せている望月です。才木に関しては比較的変化球もよいものがあるので、さほどの心配はしていないのですが、望月の出てき方が非常に松田に似ています。

制球や変化球はまだまだも、直球は常時150km/h超を計測し将来が期待される選手、そして怪我がち・・・松田のときも全く同じ印象でしたね。是非、松田の育成が伸び悩んだことを糧にして、望月にはしっかりとストッパーまでの育成プランを立ててほしいと思います。

 

飯田に関しては、余り印象はないのですが、技巧派というよりは球に力のあるものの安定感に欠ける投手という感じですかね。この手の選手の再生(というほど劣化もしていない)はお手の物の阪神ですので、高橋聡の衰えが著しく、若手中継ぎ左腕も岩崎・島本程度しかいない状況ですので、是非win-winのトレードとなるように、夫々がんばってほしいところですね。

中継ぎ右腕の控えも伊藤和、尾仲、谷川などそこそこいける投手がそろってきた一方で、左腕は山本・島本ともにぱっとしない状況ですので、チームバランスとしては取れているのではないかと思います。

 

そして支配下復帰となった歳内。こちらも松田同様、一年目から先発機会をもらい、4年目の2015年には29試合登板と、やはり高校生右腕の育成が順調に進んでいるように思わせてくれましたが、こちらも伸び悩みの状態でした。2016年オフにはU-23代表に選ばれクローザーを勤めるなど、いよいよ飛躍が期待されたところで右肩の違和感で育成契約に。

1年待たずに支配下復帰となりましたが、歳内の課題はなんといっても直球の威力。高校時代はお化けスプリットでブイブイ言わせましたが、プロ入り後はどうにもボリューム不足というか、顔の似ている鶴と二神同様、直球が140km/h弱という感じで威力が余りなく、ビハインドリリーフでどうにか交わす投球という感じにスケールダウンしてしまいました。

まだ右肩も万全ではないようですが、変化球はよいものをもっているのでまずは直球の威力を取り戻すことを中心に今年は二軍でがんばってほしいと思います。一軍中継ぎも思ったより早く劣化が始まり、マテオ・高橋聡・桑原は衰えが見え、岩崎も勤続疲労、石崎も怪我となり頼れるのがドリス・球児・能見の助っ人+超ベテランだけですので、石崎・岩崎・望月らとともに次世代のセットアップ陣を形成してほしいところです。

 

これで、今年の戦力補強は終わりのようですが、一番の補強は若手選手が伸びてくることです。投手陣では藤浪・小野・秋山・岩貞の主力組に加え才木・高橋遥・馬場・望月・呂が伸びてくれば、かなり安泰な投手陣を形成できます。野手陣は糸原・北條・植田が今年がんばっていますが、課題は主軸打者。高山・中谷・大山・陽川の誰か二人、いや一人でも本物になってくると今後の補強体制も変わってくるというものなのですが、やはり野手は大卒でもよっぽどの実力じゃないと時間かかるんですよね。現在の各球団の主力野手をみても、高卒選手は比較的早くでてくるケースが多いですが(S/山田、C/鈴木誠・丸、G/坂本、F/中田、L/浅村、Bs/筒香、等)、大卒選手はやはり入団から数年くすぶるパターンが多いです(L/山川・秋山、C/松山、H/松田・柳田)。額面通り働いたのって、高橋由とか長野くらいじゃないですかね。ということで、まだまだ我慢の日々が続くと思いますが、そろそろ上記の4人には殻を破ってほしいところですね。特にドラフト1位指名の高山と大山。二人が期待通りの活躍だったら、見えている世界が違ったでしょうね。ここに、ロサリオがあたりだった、上本が怪我しなかった、藤浪が復活した、中継ぎ陣が去年張りだったとかなりの条件がついてしまうのですが(笑)。

 

他球団と比べても、若いいい選手がゴロゴロしていることは確かです。ただ、余り伸び悩みばかりになってしまうと、そこそこ活躍する選手と殻を破りきれない選手のトレードが横行してしまい、嘗ての暗黒時代の阪神のようにもなりかねないので、やはり育成体制というのは首脳陣だけではなく、経営陣も含めしっかりと考えてほしいと思います。