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ラテンアメリカ某国在住、虎キチ歴35年。梅雨時期には来年のことを考え始める癖が抜けない弱気な阪神ファンのブログです

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阪神タイガース 2017年総括と補強ポイント 捕手編

皆様いつもご覧頂ありがとうございます。Koshienhamaさん、Jackyshigeさん、コメントいただきありがとうございます!

 

CS二戦目は前代未聞の泥試合。興行的な意味やCSが特別という意味も判らんではありませんが、選手の怪我のリスクが高く、観客の方々も秋の寒い中ずぶ濡れと、ダブルヘッダーをありにするなど、CS日程の見直しは確実に必要と感じました。

 

そもそも、CSに対して否定的な管理人ですが、理由は単純で日本シリーズに行けないのであれば優勝の価値が落ちてしまうというものです。阪神には若手に経験を積ませる意味でも日本シリーズに行ってほしい気もしますが、優勝はしていないので今年酷使した中継ぎ陣を早く休ませてあげ、来年に備えてほしいというのが正直なところです。

 

一方で、長年下位に沈んでいるチームからしてみればCSに出場できることは大きな達成であり、最後まで消化試合なしで戦い続けるというのは興行的にはありだと思います。DeNAファンの友人は二年連続CS出場にはえらく興奮していましたし、見る立場によって違うということでしょう。万年Bクラスだったころに比べると阪神ファンも贅沢になったものです。ただ、消化試合に若手選手が出てきて来年への希望を見せてくれるのは、それはそれで見ていて面白いんですがね。竹安・才木・島本・陽川・江越・植田・高山・北條・原口あたりはもっと見たかったですね。

 

ということで、見る立場によって価値の違うCS制度ですが、この制度をキープしつつ、優勝により重みを持たせるためには、ゲーム差によってアドバンテージをつけたらいいんじゃないと個人的に思うんですがいかがですかね?

 

例えば、優勝チームには1ゲームアドバンテージがありますが、5ゲーム差つけたらもう1ゲーム、10ゲーム差つけたらもう2ゲームとすれば、大差で優勝したチームが日本シリーズにいける可能性がぐんと上がると思いますし、今年の広島やソフトバンクの圧倒的な強さをみていると、日本一を決めるのはやはりこの二チームであるべきと思います。もしこの制度を取り入れれば、広島は今年の場合1試合勝てば日本シリーズ進出となります。仮に一勝もできず4連敗ということであればそれは広島が情けなかったというだけの話であり、ある程度納得感があるのではないかと思います。二位と三位も同様に5ゲーム差以上がついたら、1試合アドバンテージを与える。後、借金チームはCS出場権利なしとしてもいいと思います。借金チームが日本一を争うというのはちゃんちゃらおかしいです。

 

上記制度を取り入れた場合でも各チーム少しでも日本シリーズに近づけるようにゲーム差を縮めるべく躍起になると思いますし、消化試合を無くすという意味合いは保ちつつ、ペナント優勝の価値をより高められるのではないかと思います。興行収入を稼ぐ手段は減るのかもしれませんが、優勝と興行収入とどっちが大事なのかと考えるとファン的には優勝ですよね。経営としては興行収入なのかもしれませんが、優勝しても日本シリーズに出れないとなると、より大きな興行収入を失うことにも成りかねず、両者win-winな案じゃないかなと、勝手に思っています。

 

ということで、前置き長くなりましたが本日は救援投手編に続き、今回は捕手編になります。

 

阪神の登録捕手は以下の通り7名。

 

岡崎(34)、小宮山(32)、小豆畑(29)、梅野(26)、原口(25)、坂本(24)、長坂(23)

 

昨年の原口のブレークがあり、オフの間も徹底的に肩や股関節を鍛え、今年は正捕手獲り、そして城島系の打てる捕手の誕生を期待していましたが、キャンプ後半で残念ながら一塁へのコンバートとなってしまいました。開幕当初は一塁手として勝負強い打撃を見せていましたが、徐々に攻略され二軍落ち、そして怪我の影響もあり高山・北條・岩貞と共に二年目のジンクスに引っかかってしまった結果になりました。

 

昨年は投手陣のクイックにも問題があったと思いますが、梅野と比べた場合、盗塁阻止率も高くなく、壁としての能力も低く、また腰と肩に爆弾を抱えている為、常時起用しづらい選手なのではありますが、管理人としてはもう一度捕手に挑戦してほしいと思っています。

というのは、今年の打線の迫力不足は正に正一塁手の不在によるもの。原口・中谷・陽川の成長に賭け、一塁限定の外国人を獲得しなかったのはフロント・現場の英断だと思いますし、現に中谷は一塁手での出場からブレークしたのですから、超変革二年目としては大正解だったと思います。

しかしながら、3年目の来年、ドラフトで清宮を指名予定、外れたとしても、F/A中田や一塁手の大物打ちの新外国人選手の獲得を目指しています。となると残念ながら原口の出番は極めて限定されてきてしまいます。まだ若いので代打の切り札としては勿体無いし、コンバートが考えられる三塁手は鳥谷・大山・陽川とレギュラー・プロスペクト・控えまで揃っている状況、後は左翼手ですがここも福留・高山・中谷・俊介との戦いとなり、守備力的にも起用機会が増えるとは思えない。となると、リスクは大きいかもしれないが、捕手への再挑戦が原口の生き残る道なのではないかと思います。

幸い、梅野・坂本が今年は成長し打撃面は大いに不満が残るものの、守備面ではリーグ一の防御率を達成するなど、試合を任せられる程度に成長しています。一方で、実は昨年の原口の出場試合では完封試合を多く達成しており、決してリード面(矢野コーチは気持ちが伝わってこないとか言っていますが)で梅野・坂本に劣る選手ではないと素人ながら感じています。例えば昨年岩貞との相性はばっちりだったので、岩貞専用機にするところから始め、結果を残し始めれば徐々に出場試合を増やしていく、試合終盤は一塁の守備に入り、終盤梅野・坂本に代打を出せないという第三捕手の問題も解決する、負けてる場面であれば攻撃型のオーダーに組み替えるため、途中交代で出場するという運用にすれば、非常に幅が広がると思うのですが如何でしょうか。

今年梅野に正捕手を取ってほしかったところなのですが、まだまだ坂本との競争段階。そこに原口を加えてもチームとしてマイナスにはならないと思います。打撃の課題に取り組んでいる最中ですが、昨年は捕手出場時の方が打撃成績もよく、本人もモチベーションがあがるのではないかと思っています。兎に角努力家の原口のことですから、試合に出ていない間も体のケアをしっかりと行い、配給等の研究もしっかりとしてればいいなと思います。そして、一年間のコンバートは体を万全にする為の首脳陣の配慮であり、体がすっかりよくなり捕手争いに再参戦という、後で聞いたら美談になるようなことが起こってくれたらうれしい限りですね。

 

梅野は今年本当に成長したと思います。途中坂本の怪我からの復帰で途端出場機会が減り、ファンの間でも矢野崇拝の坂本に対する贔屓だとの声が相当上がっており、管理人も実際不思議には思っていましたが、こんなことを言っても坂本・梅野にへんてこなプレッシャーがかかるだけで何もいいことはありません。起用にはそれなりの理由があるのだと思いますし。

ただし、盗塁阻止、そして壁の能力で言えば梅野は坂本より一枚上手、坂本離脱後もしっかりと試合を作れており、何よりマテオ・ドリスが気持ちよく落ちる球を投げられる為には梅野の壁能力は極めて重要。終盤、岡崎・坂本が起用されていた試合で何回マテオとドリスがやられたことか。そして特筆すべきは優勝を目指すためには必ず倒さなければいけない広島戦において、10勝14敗1分中、実に梅野が先発した試合で9勝しているのです。坂本は1勝6敗1分、岡崎は0勝1敗です。もちろん9勝中4勝はメッセンジャーなので、メッセ離脱後にリードした坂本は歩が悪いといわざるを得ませんが、打撃面でも梅野は広島戦で大活躍しており、せめて終盤抑え投手が出る場面で梅野へのスイッチはしてほしかったといまだに思います。打撃面は時々大爆発するときがあるのですが、年間通じて安定感がなく、嘗ての日本大学代表四番打者とは思えない扇風機ぶりでした。OPS.548は酷すぎでしょう。開幕当初は打てないものの少しは粘りができ四球も選べたなと思ったのですが、ほんともう自動アウト状態でしたね。犠打は上手になりました(笑)。長打力はあり足も遅くなく打撃のポテンシャルはあると思うのですが、誰かいい打撃コーチついてくれないですかね。。。

 

坂本は今年は二軍でじっくり育成年かと思いましたが、後半戦怪我から復帰後積極的に起用されました。他に上げる選手がいなかったということもありますが。。。結構走られているイメージですが、9月の盗塁阻止率は.375とよい数字。打撃面でも梅野と比べると対応力が高く、打率.248、OPS.686は捕手としては及第点の数字です。一方で、壁としての能力は梅野には及ばず、リード面でも先発投手の防御率が4.50(梅野3.34/岡崎3.67)とメッセがいなかったのはありますが、能見(6.00)・岩貞(8.05)・藤浪(7.90)と彼らの調子が悪かったことを差し引いても酷い数字です。またドリス・マテオが打たれる場面も多く、特にインサイドに要求通りに投げた球を痛打される場面が印象に残っており、守備面ではまだまだ信頼がおけないとの管理人印象です。それにしても、打撃の梅野、守備の坂本と思っていたのですがまさかの逆になってしまいましたね。但しまだ2年目でリード面の成長も期待されますので、来年成長した打撃を生かし梅野と高いレベルでの正捕手争いを展開してほしいと思います。

 

岡崎はプロ初本塁打・サヨナラヒットを記録するなど、昨年に引き続き渋い活躍をしてくれました。一方で、打撃面が劇的に向上することは想像しづらく、経験も特に豊富ではないため、これから経験を積ませて正捕手へという絵は描き辛いので、引き続き来年もバックアップ捕手として活躍してほしいと思います。

 

二軍に目を向けてみると、小宮山・小豆畑・長坂の三名です。

 

小宮山・小豆畑は結局一軍出場なし。長坂がメインで二軍のマスクを被っていました。小豆畑に関しては二軍打撃成績は打率.253とまずますの成績を残したのですが、これまで一度も一軍出場なし、非常に厳しい立場です。二軍でも試合がある為、最低3名は常駐させておきたいので、どちらかは来年は厳しいかもしれません。現在フェニックスリーグに参加していますが、精一杯アピールをしてほしいと思います。二軍の試合は見ていないので、守備面はコメントできないのですが、多少経験のある小宮山を取るか、年齢の若い小豆畑を取るか。昨年の清水は今更ながらまだ切らなくてもよかったのではないかと思っています。

 

長坂は上記先輩二人を差し置いて一軍初出場を果たしました。一試合しか見ていないのですが、ドリスの落ちる球もしっかりととめており、まずまずのデビューだったのではないかと思います。一方で、打撃面は二軍で一割台とまだまだ、広島の坂倉がうらやましいところです。

ということで、来年の構想としては以下の通り。

 

正捕手(1名):100試合以上メインで出場

梅野or坂本

 

第二/三捕手(2名):特定の投手、正捕手の休息時、途中交代時に起用

梅野or坂本、不在、(願わくば原口に捕手復帰となってほしいところ)

 

バックアップ捕手(2名):一軍捕手の有事、且つ育成選手昇格時期尚早の場合のバックアップ

岡崎、小宮山or小豆畑

 

育成捕手(2名):将来の一軍捕手候補

長坂、不在

 

ということで、原口が捕手復帰ならず且つ戦力になっていない小宮山か小豆畑の一人が自由契約となった場合、現状5名しかおらず非常に厳しい状況。間違えても小宮山・小豆畑の両方を自由契約にできる状況ではありません。広島の石原、会澤、船越、坂倉体制はバランスよくうらやましい限りです。。。

戦力補強箇所としては、第二/三捕手若しくは岡崎のカテゴリーを上げてバックアップ捕手、そして育成捕手です。まず、第二/三捕手orバックアップ捕手の現役選手で見ると以下の通り。

F/A:F/大野

自由契約:C/多田、S/星野、M/寺嶋

 

F/Aの大野は中日が興味を示しているとのことです。経験豊富な捕手かつCランクなのでほしいところなのですが、今期の盗塁阻止率が.098ととんでもない数字になってしまっています。肘に怪我を抱えていたようですね。一方で、WBC代表にも選ばれており、まだ30歳と若くF/Aで獲得するなら正捕手で迎えるということになるでしょうから、梅野・坂本を育成途中の阪神においては成長の障壁に成りかねず、獲得は見送ってほしいと思います。

 

自由契約の捕手は、歳は若いものの一軍経験なく対象外でしょう。できれば、経験豊富だが、捕手の層が厚く、出場機会に恵まれていないベテラン捕手が丁度いいのですが、12球団で見回してみると、M/金澤、江村、Bf/山崎、E/細川、伊志嶺、F/鶴岡、G/実松、C/白濱あたり、金銭トレードとかでとれないですかね。。。まあ、最悪6人体制でも回るため(横浜、西武なんか支配下登録4人しかいない。。。)、無理して補強する必要はないかと思います。

 

次に育成選手。当然ながらドラフトでの補強となります。今年は高校生捕手の当たり年ということで、原口・梅野・坂本・長坂の年齢が近いことから、去年から一人は高校生捕手を獲得してほしいと思っていました。しかしながら有力候補の横浜/福永、福大大濠/古賀、神戸国際/猪田、報徳/篠原が揃って就職・進学と有力候補が競合必死の広陵/中村と捕手というより打者としての評価が高い九学/村上のみとなってしまいました。

中村は既に広島が指名公表しており、縁はないでしょう。有力高卒捕手を3-4位で獲得できればと思っていたので、思わぬ誤算です。

大学生も立正/小畑、富士/小林が就職と有力候補がいません。社会人では大阪ガス/岸田が評価が高いですが、オリックス、西武、ヤクルト、巨人、横浜と阪神よりも前の指名で捕手の頭数が足りていない球団も多く、中位じゃないと指名は難しいでしょう。

 

また大学生~社会人捕手を下位で頭数を合わせるだけ指名しても、年齢構成的に梅野・坂本・長坂と被ってしまうため、正直無駄な指名になってしまうと思います。であれば、右投手の中継ぎ候補を取ったほうがまし。昨年高校生捕手を指名できていればよかったのですが、原口のコンバートと有力捕手の進学・就職は読みようがなかっただけに仕方ないですね。。。来年は、健大高崎からHondaにいった柘植あたりを狙ってほしいですが、来年は少数精鋭で乗り切るしかないかもしれないですね。。。

 

以上、長文ご覧頂きありがとうございます!次は内野手編です。