阪神タイガースブログ ラテンアメリカの虎

ラテンアメリカ某国在住、虎キチ歴35年。梅雨時期には来年のことを考え始める癖が抜けない弱気な阪神ファンのブログです

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阪神タイガース 2017年以降の編成と補強の必要性 【投手編】

FA宣言・残留もぼちぼち出てきましたね。決まってない注目どころはD平田・Bs山口といったところでしょうか。前回の記事で糸井獲得の是非に関し考察しましたが、今回は来年以降の投手編成と今年の投手補強の必然性について考えてみたいと思います。ちなみに管理人は気弱な阪神ファン、SBくらいの適度なFA補強にはポジティブ、且つ取らぬ狸の皮算用的な妄想補強も織り込んでしまいますのでそのつもりでご覧ください。

 

まず、今回市場に出ている主な投手候補は以下の通り。

 

 

FA:L岸、De山口、H森福、E青山、L野上(残留)

海外メジャー:岩隈(残留)、田中(残留)、ダル(残留)、上原(残留)、前田(残留)、田澤(要ドラフト)

海外マイナー:村田、中後

自由契約(気になる選手):G土田、G香月、D大場、De長田、H柳瀬、H巽、F金平、L中崎、M川満

 

 

 

得意のメジャー組は全員残留確実なのでここの目はなしですね。

 

次に、阪神の現状の投手陣ですが、ドラフトも含め現状33人。管理人は理想の枠の使い方としては、投手33人(先発候補15人・中継ぎ候補18人/右21人・左12人)・捕手7人・内野手16人・外野手12人と考えているので、人数としては頭数は既にいる形です。もう一人クローザー候補は獲得するでしょうからそうすると34人で既にいっぱいの印象です。

 

それでは、構成を見てみたいと思います。下記のうち(x)が管理人が思う不安点です。

 

先発ローテ:

(右) メッセンジャー 藤浪 青柳(x)

(左) 岩貞 能見(x)

 

先発ローテはエース級投手の登板数を増やす、ローテ調整をしやすくする、若手にチャンスを与える意味で、基本的に5人いればよいと考えています。6人規定投球回数いくチームなどこれまで皆無だし、4人いれば多いほうでしょう。この観点で、今年の阪神は弱小打線、脆弱守備の影響もあり勝ち星は伸びなかったものの、4名規定投球回を達成しており(12球団唯一)、全員防御率3点台、奪三振ランキングでも上位(与死四球でもだけど。。。) を占めており、現状では屈指の先発陣といえると思います。

問題はメッセ・能見の高齢化ですが、メッセはまだまだいけるし、将来外国人選手の獲得で代替可能。能見は年々スタッツも下がっており、そろそろ柱というよりは5・6番手くらいに落ち着いて欲しいところですし、大事な使い方をすればまだまだいけるでしょう。理想は岩貞の定着及び横山の成長による入れ替わりですね。従い、1-3番手はメッセ・藤浪・岩貞に担ってもらうとして4番手に計算できる投手が欲しい。

田中or佐々木が取れていればここにすっぽりはまる形(との期待値)となったのですが(もう文句は言いません笑)、現状一番手は青柳でしょう。青柳は球の力が強く被打率が低い一方、メカニック(コントロール/クイック)自体に大きな問題あり、これを現在改善中でしょうが、纏まり出した場合に打ちやすくなる可能性も秘めており、以下カテゴリーの先発6番手・谷間としては十分魅力的なのですが、現状余り4・5番手としてはカウントしにくい感じがします。

従い、補強ポイントとしては3・4番手を任せられる先発投手。

 

先発谷間:

(右) 秋山 小野 守屋

(左) 岩田 横山

 

先発谷間の選手層は優勝争いする上では極めて重要。何故なら年間15-20試合は谷間投手が6番手として当番の必要があるからです。ここのカテゴリーの選手は年間通じて調子よくなくてもよいし、圧倒的な投球をしなくても構わず5回3失点でいいんです。

どうせどれだけ強くてもプロ野球は60敗はするので。なのでここで上手に勝ち星を拾うために、所謂5勝5敗くらいの期待値の投手がやはり5枚程度いると理想的(怪我・不調等考慮して)。この層は、まあまあやってくれる投手と、一軍レベルには達しておりどんどん経験を積ませて課題を持って下に落とす投手のミックスが理想でしょう。

前者は岩田・秋山、後者は横山・小野を入れましたが、ここに青柳が入るぐらいが理想ですね(もちろん将来の成長も期待して)。守屋は今年ファームでよかったですが、まだそこそこやってくれる期待にも将来成長の期待値(当社比)にも達しておらず、ですが頭数的には揃っているでしょう。

 

先発育成:

(右) 望月 竹安 才木 浜地 (高卒新人はまずは先発)

(左) なし(x)

 

先発育成は高卒・高卒社会人投手が中心となり、久保コーチの望月育成計画の通り、1年目体/フォーム作り、2年目/ファームローテ、3年目/一軍経験(谷間枠)、4年目/一軍ローテといった形で成長していってほしい投手たちです。

結構望月を来年計算している人も見かけますが、拙速に一軍デビューさせて一瞬で散っていく投手も多く、じっくりと育てていって欲しいですね。才木・浜地も非常によい素材ですので、是非望月と共に高卒中位育成ルートを確立して欲しいところです。松田が今年よいものを見せたので、セットアッパーとして一本立ちすれば、阪神の高卒スカウト・育成体制に安心感が持てるようになりますね。

竹安は田面に続き掛布のお目にかかりキャンプ開幕投手に指名されていますが、秀太が惚れたというストレートの片鱗を是非今年は見せて欲しい所です。ここ最近の中位指名大社右投手(伊藤、田面、山本、守屋)が全然戦力になっていないので。

編成的には左高卒投手がおらず、今年絶好の指名年だったのですが(古谷・高橋・大江・高山・山口等)、小野・才木・浜地のポテンシャルへの評価がそれだけ高かったということでしょう。

そもそも高卒左腕は成功率が非常に低く、12球団見ても井川・石井一・菊池・松井、まあまあで吉川・岡田・田中・村中くらいしか思いつきません(江夏は異常)。上位指名ですらBu前川・Ys伊藤・Bw川口・C河内・F正田・S雄平・G辻内・M柳田・E片山・Bu延江・Ys赤川・G松本等、殆ど地雷な感じです。これは高校生レベルでは左腕慣れしておらず、無双してしまうというのが理由でしょう。

また、阪神も伝統的に高卒左腕の指名が少なく、井川の後は田村・中林くらいで戦力になっていない一方、大社は成功率が高く、仲田、湯舟、弓長、田村等から近年では江草、三東(怪我が惜しかった)、筒井、能見、岩田、小嶋、藤原、榎田、岩貞、山本、横山と殆ど主力若しくはそれなりに戦力になっています(戦力にならなかったのは小嶋、藤原くらい。それでもそれなりに登板している)。従い、この路線は継続し、即戦力若しくは岩田・岩貞のように3年目を見据え指名し、育成カテゴリーに入れてくのがよいかと思います。

この観点で言うと、今年に無理して指名より、左腕豊作といわれている来年に2名ほど指名するのがよいかと思います。なので、現状補強は不要。

 

抑え/SU:

(右) 新外国人 マテオ

(左) 岩崎

 

抑え/セットアッパーは現状人材不足です。右投手に関しては今年の成績を見てもこいつに抑え/セットアッパーを任せようというレベルの投手は現れておらず。期待は松田・石崎なんですが、両方怪我がち、特に石崎はいい球を投げるも2軍でも安定しないことが多く、このポジションではとても計算できない状況。まずは松田がC中崎のように来年下のカテゴリーからここにくる兆しを見せてくれて、再来年には入ってくれることを非常に楽しみにしています。

マテオは前半へんてこ采配もあり調子を崩しましたが、後半戦は安定した投球。一方で落ちる球がなく、抑えとして計算するにはいま一つ安心感がないという側面はありますが、来年は日本にも慣れSUとして7or8回を締めてもらう分には十分な戦力でしょう。ということで抑えは現状新外国人を引っ張ってくるしかないでしょう。ウィリアムス頼む。心の底では球児の復活及び名球界入りを淡い思いで期待はしていますが・・・。

左のSUは岩崎でしょう。先発がもったいないという声もありますが、過去3年で6回以降のスタミナ不足の露呈、立ち上がりのよさ、初見では打てないストレート、対左.196(右.282)、既にフェニックスリーグでも格の違いを見せ付けており、正に左SUにぴったり、ここ3年で体作りもしっかりやっており、中継ぎ転向は問題ないかと思います。問題は一年間働けるか。他の経験のある左中継ぎのサポートがあることが望ましいでしょう。

後、SUのポジションは基本的に外国人がいいと思っています。理由は、NPBにおいて中継ぎの寿命が極めて短いこと。特にSUのポジションはどんなにすごい選手でも、5年続けて働くことは難しく、故障・勤続疲労で駄目になるパターンが多く(西村、久保田、浅尾、榊原、L高橋etc…)、逆に外国人は体が頑丈で中継ぎで活躍する選手も多く(ウィリアムス、クルーン、マシソン、サファテ、ヘーゲンス、ジャクソン、オンドルセク、バーネット、etc…)理想的には、先発1枚、中継ぎ2枚外国人投手がいると助かります。但し左は向こうでも希少価値が高くで難しいので、左腕は日本人から作っていく必要があるでしょう。

 

中継(勝ちパ):

(右) 藤川 安藤 松田 石崎/歳内/金田の誰か(x)

(左) 高橋 ○○(x)

 

勝ちパターンの中継ぎは、全部で6枚。SUと同じく疲労がたまりやすいポジションなので、右4枚、左2枚の備えがあると万全でしょう。特に、6回の先発が崩れやすくランナーを残しがちな厳しい場面、早期に先発崩れた場合のロングリリーフも請け負うことが多く、回跨ぎもあるポジション。絶対的に抑えてもらう必要はないが防御率3.00~4.00、whip1.2-1.3くらいで回して欲しい。前記の厳しい場面はベテランの経験が生きる場面であり、また、若手の抑え/SUへの登竜門であるため、若手とベテランのミックスが望ましいでしょう。

その観点で右は藤川・安藤と百戦錬磨の大ベテランがおり、若手も松田とバランスがよいですが、金田・石崎・歳内の三人から一人は出てきて欲しいですね(橋本健・桟原程度でいいんです・・)。

問題は左で、高橋は今年SUをこなしてくれたがやはり一年間の安定感には疑問があるし、高宮は限界近く、山本は勝ちパターンにはスケール不足、榎田も今年くらいの感じでしょう。島本が伸びてくれればよいですが、今のところ自分の評価は未だ育成枠。全体で10人しか左がいないこと、下のカテゴリーからの躍進が考えづらいことからも一枚安定した左の中継ぎが欲しいところです(右は金田・石崎・歳内に期待)。

 

中継(敗戦処理):

(右) サターホワイト 歳内 石崎 金田 伊藤和(x) 桑原(x) 田面(x)

(左) 山本 榎田 高宮(x)

 

このカテゴリーは背水の陣の方々。サターホワイトに関しては外国人控えと考えると十分でしょう。左三枚は左中継ぎ不足もあり、戦力計算だと思いますが(即ち上のカテゴリーに入れざるを得ない。高宮はもう厳しそうだが)、毎年6人近くドラフトで取ることを考えると、先発で計算できずこのポジションということは20台半ば以降の選手は残念ながら来年の戦力外の筆頭候補です。

一方で、今年の戦力外はまだまだ便利だから持っててもいいんじゃんという意外なメンバーから切られており(二神、筒井、小嶋、鶴)、残しているのは化ける可能性のある選手でしょう。歳内・石崎・金田は期待戦力として、首を切られてもおかしくなかった残り三名はいずれも面白いものを持っています。

伊藤和は一瞬の輝きを放った球児張りのストレートと奪三振能力、桑原はお化けスライダー(二軍では無双)、田面は育成から這い上がった地獄体験。彼らには最終チャンスだと思って、是非這い上がって欲しいです。ここの候補は外国人控え以外はなるべく少ないほうがよく、多くても5人程度に抑え、勝ちパターンへの昇進及び育成枠の拡充を目指して欲しいです。結論補強対象ではなし。

 

中継(育成):

(右) 福永 藤谷 (下位大社ルーキーは取り合えず中継ぎ)

(左) 島本

 

このカテゴリーは中継ぎ育成なのですが、高卒でいきなり中継ぎ扱いとなる選手も少なく、大社は基本即戦力扱いされることから余り人数は増えにくいですが、下位指名大社卒2年目までと、松田のように中継ぎ適正を見出された高卒が入るでしょう。敗戦処理枠を減らし、育成を増やして欲しいところですがドラフトでの獲得となるので、島本が上に上ってくれることを願いながら来年以降大社左腕・右腕獲得及び高卒適正選手の配置を目指す感じですかね。結論補強対象ではなし。

 

ということで、補強が必要なピースは、新外国人抑え・4番手先発・左勝ちパ中継ぎとあいなりました。

 

これを、新外国人抑えを除いて対象者に当て嵌めてみると・・・

 

先発4番手:L岸、De山口、村田、D大場、H巽

左中継ぎ:H森福、中後、F金平、L中崎、M川満

 

といったところでしょうか。まず先発ですが大場・巽はカテゴリー的には先発谷間なので不要。岸は楽天でしょう。ですのでFocusは山口及び村田となります。特に山口が入れば来年の先発陣は磐石でしょう。

一方で、再来年はついにメッセが日本人扱いとなる年で、メッセに加え先発外国人をもう一枚補強できるんです!これもあって金本監督は今年ドラフトで即戦力投手に行かなかったとも思えます。なので無理して取ることはないのかなと思います。谷間枠で守屋・岩田は不安な部分があるので村田は獲得ありかもしれません。

 

左中継ぎは、前記の通り左の人数自体が不足していることもあり、是非森福にはチャレンジしてほしいです。駄目な場合は3Aで無双している中後が面白いかと思います。左の再生には定評あるので。金平・川満は年も若いので、育成での獲得はありかな。。。

 

もう少し言うと、今年の補強に拘るのは、①来年はFA市場で投手はめぼしい選手がいない、②ドラフトは大社投手不作年、③高校野手豊作年といわれており、3年連続になるが清宮・安田・村上を中心とする高卒野手を一位指名してほしい、④2位以降も新井良・森越等戦力になっていない内野の補強(特に二遊間)をしてほしい、⑤年齢構成的に高卒捕手を指名して欲しい、と投手補強が再来年以降になりそうなことから、今年できる限り補強をしたほうがよいかなと思う次第です。

 

現状の34人に二人加えると若干多い気がしますが、人的保証でいなくなる可能性もあり、まだまだ敗戦処理枠がだぼついてる印象がある中、先発は山口→村田、森福→中後の順番でトライしてほしいですね、特に森福は左中継ぎの上積みが期待できないだけに。(両方とも巨人っぽいですが。。。。。)。

ロマンがあるのは巨人を首になって地獄を見た大阪出身の村田が巨人相手に無双する、大の虎ファンである中後が左腕再生工場(古溝・加藤・高宮)の阪神の手に係り中継ぎ左腕エースにのし上がる、こんな姿も見てみたいですね!

 

以上、妄想混じりの考察でした。

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