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ラテンアメリカ某国在住、虎キチ歴35年。梅雨時期には来年のことを考え始める癖が抜けない弱気な阪神ファンのブログです

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阪神タイガース 2017年総括と補強ポイント 外野手編

皆様いつもご覧頂ありがとうございます。

 

 

少佐さん、元新在家の住人さん、コメント頂きありがとうございます!返信いたしましたので宜しければご覧ください。

 

本日は、一/三塁編に引き続き外野手編です。ドラフトまでにどうにか全てのポジションをおさらい出来ました。

 

去年の同様の記事を書いた際の(2016年内)、構想としては以下の通りでした。

 

• レギュラー: 左翼手/高山、中堅手/糸井、右翼手/福留

• 一軍控え: 左翼手/狩野、中堅手/俊介、右翼手/中谷

• バックアップ: 左翼手/伊藤隼、中堅手/緒方、右翼手/なし

• 育成: 左翼手/板山、中堅手/横田、右翼手/江越

 

 

2017年外野手編

 

 

ほぼこの通りにシーズンが始まりましたが、高山の不調があり、不在の一塁手で起用されていた中谷が高山に代わる形でレギュラーを奪取しました。

そしてやはり危惧していた通り、糸井の中堅手の守備に綻びが見え始め、シーズン途中で糸井→右翼、福留→左翼、中谷・高山→中堅というトコロテンな形でコンバートが実施されました。

 

結果的には中谷が意外と中堅手の適正を見せ、福留も当初はフライの追い方など問題があったものの、最後はファインプレーも見せてくれ、やはりこの人の野球選手のすごさを見せ付けてくれました。

 

シーズン後半はパワーアップした俊介が結果を出し、ポストシーズンでも中谷の座を奪い1番センターで活躍。伊藤隼も狩野を引退に追いやる代打の切り札の座を確保し、高山の二年目のジンクスがあったものの、各選手二位躍進の立役者として活躍してくれました。

 

一方で、主軸である糸井の怪我での離脱、福留の休養日の必要性など脆弱さも露呈し、両主軸が不在のときに高山・中谷の主軸候補では穴を埋め切れなかったことも事実です。

 

来年も同様の形で、糸井・福留には休息日が必要になることから、外野手の層も内野と同様(上本・大和の休息日)、厚くしておく必要があります。こう考えると、鳥谷以外フル出場できるスペックの選手がいませんね。。。

 

まず、F/A移籍の糸井。怪我での離脱が惜しまれたものの、流石の活躍を見せてくれました。セ・リーグ移籍一年目で打率:.290、OPS.:829、HR:17、打点:62、盗塁21は立派な数字でしょう。一番打者を打たせてもよし、三番打者を打たせてもよし、間違えなく打線の中心でした。

 

一方で、移籍前の情報通り怪我が多いですね。まず自主トレの段階で足を負傷、6月に太ももを負傷し離脱、その後スタメン復帰を果たすも、ロジャースが加入しこれからという7月のところで、脇腹を負傷し一ヶ月近くの離脱。糸井が一年間働いていてくれれば、福留の休養日ももっと積極的に作れ違う結果もあったかもしれませんが、これは所与のものとして捕らえたほうがよいでしょう。幸い、中谷・俊介の成長、三年目のリベンジを狙う高山とスタメンで使える選手はいますので、福留ほどではないにせよ、守備は早めに変える、交流戦はDHで使う等、積極的な休養を充てながら大事に使ってほしいと思います。年は来年で37歳ですが、まだまだバリバリの主軸ですので、来年はキャリアハイを期待したいと思います。

 

福留は打率は去年と比べ落ちたものの、相変わらずの頼りになるところを見せてくれました。一方で6月は手首の怪我から打率一割台と大不振に陥り、失速の原因となりました。そして、やはり40歳ですので休息は必ず必要な選手です。

技術的にもまだまだ中谷・高山と比べ一枚も二枚も上手なのですが、四番打者を一週間に1-2回休息させなければいけないのはチームとしてはありえない状況です。。。

 

やはり来年はスラッガータイプの外国人なり中田なりを補強し四番打者はしっかりと据えた上で、五-六番あたりで休みながら大事に起用してほしく思います。C/新井的な起用が理想ですね。気弱ファンとしては結局来年も福留が四番打っている気もしますが・・・・

 

 

高山は完全に二年目のジンクスに嵌ってしまいましたね。

オープン戦まではホームランも連発し、今年は3割20本はやってくれるかなと大いに期待していましたが、そうは問屋が降ろしませんでした。北條同様オフシーズンに相当筋トレを積んだのだと思いますが、大きくなった体を使いこなせていないのか、強い打球を意識しすぎるせいか、本来の天才的なバットコントロールが影を潜め、反対方向への打球が激減、選球眼も相変わらずで三振率も増えてしまいました。

 

それでも.250を打ったのは(大山・中谷より全然上)流石ですし、北條・原口・岩貞と同様、今年を大きく育つための生みの苦しみとして、来年まずはレギュラー奪取から始めてほしいと思います。ポスト福留は君しかいません!

 

金本監督・片岡コーチを中心に首脳陣はどうも直球に振り負けない強いスイングにこだわっているように見えますが、広島打線も振りは鋭いものの、殆ど全ての打者が反対方向に強い打球を飛ばしています。あの新井さんやエルドレッドであってもです。今の若手を見るとみんな引っ張ってばっかりで、逆方向に引っ張るという意識に欠けているように思えます。逆方向への強い打球を実践できているのは鳥谷・福留・糸井・上本・俊介のベテラン勢ばかり。首脳陣には頼みますから選手のタイプにあった指導を行ってほしいと思います。鳥谷・高山の失敗でもう懲りたでしょ!

 

あと、このブログで何度も言っていますが高山をトップバッターで使うの止めてほしいんですよね。皆さんご存知の通り、この選手はフリースインガーでどんな球でもヒットゾーンに運べてしまうバットコントロールに最大の長所があります。逆に言うとボール球でも打ちにいってしまうということで四球を余り選びません。また、一年目の勝負強さは皆さん記憶に新しい通りですので、タイプとしてはチャンスメーカーではなく3番、5番、6番で走者を帰す打順だと管理人は思っています。この打順であれば、福留との併用や世代交代もスムースに行くと思いますので、是非タイプにあった起用方法を考えてほしいですね。

 

後、守備はもっとがんばってください。学生時代はそんなに下手だったように見えないのですが、兎に角打球判断が悪すぎる。肩と足はあるのですから、打球判断は経験でうまくなると思うのですが、誰かいい指導者いませんかね(ねえ赤星さん!)。

 

中谷は一昨年にファームで、昨年は一軍で成長を見せ、江越、陽川の同タイプの打者とは対応力の違いを見せており、原口・高山・北條にばかり注目が集まっていましたが、管理人はシーズン前から中谷のポテンシャルを高く買っており、今年のブレークはうれしい限りです。規定打席にぎりぎり到達とともに浜中以来の生え抜き右打者20本塁打到達、今年一塁手の外国人選手を獲っていたらこのブレークはなかったかと思います。

 

一方で、弱点がはっきりしており、速球に弱いんですね。ホームランも甘く入った変化球を捕らえたものが多く、一流投手や速球派投手になると、手も足も出ない場面が多かった印象です。規定打席に到達し、チーム本塁打王ながらCSで大山・俊介にポジションを奪われてしまったのは、好投手が出てくる短期決戦にて対応できないとの判断だったのでしょう。

 

速球に振り負けるのはやはりバットが遠回りしているからのように見えるのですが、この弱点を克服しないことには今年結果が出たからといってレギュラー確約とはならないでしょう。既に各チームに研究されており、来年更に弱点をつかれることが予想されることから、高山・原口・北條以上に二年目のジンクスに陥ってしまうことを今から危惧しています。但し、マークされた中でも20本打っておりポテンシャルは十分、更にこのタイプにしては中堅手を任せられるほど守備がうまく、足も遅くないので、将来は不動の右翼手として君臨してほしいところです(本来であれば高山右翼、中谷左翼がいいのですが、高山の守備が・・・・)。

 

そして、今年遅咲きながらブレークした俊介。

新人の頃から期待はされていたものの、ヒッチする癖が直らず、盗塁を余りするタイプでもないのでいつの間にかに守備固めの人。新井、今成同様、俊介がスタメン張っているようではチーム状態は厳しいというくらいまで期待度が下がってしまっていましたが、金本筋トレ教の一番の恩恵を受けたように思えます。

 

昨年は殆ど出番がなかったものの、オフシーズンには若手が注目される影で、ひっそりとパワーアップを成功しており、キャンプの段階からスイングにも力強さが出ていたため、今年はひっそりと注目していましたが、今年も送りバントの失敗後二軍落ちし、やはり日の目を見ないのかなとがっかりしておりました。

 

しかし再昇格後は代打・スタメンで結果を残し始め、最後はCSスタメンの座を確保しました。特筆すべきは長打力が増し、打席数は少ないもののOPS.800を達成しているところです。打球方向も広角に強い打球を飛ばせるようになり、この調子が一年間保てるとは思えませんが、現時点の実力的には高山・中谷よりも上でしょう。来年は若手との戦いとなると思いますが、レギュラー争いに勝ち、一番中堅の座をしとめてほしいと思います。それぐらい打撃内容が向上しています。後、足は遅くないのでもう少し盗塁できないかな。。。盗塁技術を教えられるいいコーチいませんかね(ねえ赤星さん!)

 

俊介ほどではなかったものの、地味にポジションを確保したのが伊藤隼。キャリアハイとはいかないものの、代打で結果を残し続け、後半は代打の切り札の座を確保、狩野を引退に追いやる遠因となりました。打撃技術は年々少しずつながら向上しており、左の代打候補が少ない中、来年も重宝されるでしょう。

 

しかし、守備は一向によくなりませんね。一試合スタメン出場をした試合もありましたが、やはり打球の追い方が下手すぎる。足も肩も悪くないのですが、高山共々どうにかなりませんかね。ここからレギュラーを狙うためには守備の向上か打撃でよっぽどのアッピールをする必要あり、そろそろ30も近いですが、俊介のような例もあるのでレギュラーをとるつもりでがんばってほしいと思います。なんせドラ1なんですから!

 

 

ここまでが一軍で主に出場した選手。二軍に目を向けてみましょう。

 

まず、江越。今年はキャリアロー(そんな言葉あるのかな?)。

昨年の3打席連続ホームラン、4試合連続ホームランのときは、ついに5ツールプレーヤー江越の覚醒かと胸を躍らせましたが、今年はバットにまったくボールが当たらず、二軍でも2割でも多い三振率が実に.384(!)、打率も2割に満たないなど散々な年でした。確か福留がキャンプのときに今年の江越は一味違うみたいなことを言っていたと思うのですが、逆の意味で一味違ってしまいました。

 

足は盗塁をいつでも企画できるほど速い、守備は守備範囲、打球判断、肩ともに抜群、打ってはカットしたあたりがライトフェンスまで届くなど規格外のパワー、後はバットにボールを当てるだけなんですけどね。。。。守備と足があるので守備固め・代走選手としては長生きしそうなのですが、ポテンシャルから考えてそれでは勿体無すぎる!C堂林、D高橋周、S西浦、Bs白崎、G大田(今年ブレークしましたね!)等と並ぶ永遠のロマン枠なのですが、いち早くこの中から抜け出しブレークを果たしてほしく思います。幸い結果的に指導が合わないようだった掛布二軍監督、今岡コーチが退団となりましたので、新しいコーチの元でなにかきっかけを掴んでほしいと思います。

 

板山は今年体が大きくなり、内野手にも挑戦していたので、密かに大ブレークを期待していたのですが、一軍出場僅か三試合、二軍でも打率.205と、密かに二年目のジンクスに陥ってしまいました。外野守備は安心して見られるものがあり、肩は強く、スイングも強いのでまだまだ期待していますが、江越同様、新しいコーチの元でなにかきっかけを掴んでほしいと思います。まずは二塁若しくは三塁の内野守備もしっかりとこなせるようにし、ユーティリティプレーヤーとしての座を確保してほしいと思います。

 

緒方は2014年の一軍でのプチブレーク、昨年も二軍で結果を残し一軍でクリーンアップも経験し、アスリート型選手として長年期待している選手なのですが、今年は二軍でも結果が出ず年齢的にもそろそろ首が涼しくなってもおかしくありません。狩野の引退、横田のリハビリもあり外野手も不足しているので、もう一年待ってもらえるかもしれませんが、もう若手の年ではなくそろそろ結果を出す必要があります。ウィンターリーグで盗塁王を取り足は盗塁を狙えるほど早く、肩も強く、小力もあるのですが、やはり守備判断が悪い、そして変化球に極端に弱いと守備固めとしても、代打としても使い辛い選手です。

高山・伊藤隼同様守備力の向上、そして新打撃コーチのもと、打撃の開眼を期待しています。リードオフマンタイプの選手が枯渇しつつあるだけに、課題を克服し、盗塁も狙えるようであれば一軍でも可能性はある選手だと思います。あと、怪我がちなので怪我には気をつけて!

 

狩野は今年も代打の切り札として期待していましたが、ついに引退となりました。コメントは別エントリーにて書いたので割愛しますが、本当にお疲れ様でした。安藤、高宮、新井、狩野と一時代を築いてくれた選手がチームを去るのはさびしい限りですが、衝撃的な一軍デビュー、度重なる怪我による育成落ち、そしてそこからの復活と波乱万丈の野球人生の最後を惜しまれつつ引退できたのは、ある意味幸せな野球人生だったのではないかと思います。ファンからも手厚い応援をされていた選手なので、何らかの形でチームに関わり続けてほしいですね。

 

そして最後に難病から復帰した横田。昨年は開幕一軍、スタメンに名を連ね、課題をしっかりと認識した上で今シーズンの飛躍に期待していましたが、まさかの難病による離脱でした。脳腫瘍という命に関わる難病だったようですが、現在は寛解したとのことにて一先ず安心しました。すでにリハビリを始めているとのことですが、焦らずゆっくりと復活してほしいと思います。また、あの大きな体で甲子園を縦横無尽に走り回る姿を期待しつつ、長い目で見守りたいと思います。

 

ということで、来年の構想は以下の通り。

 

• レギュラー: 左翼手/福留、中堅手/中谷、右翼手/糸井

• 一軍控え: 左翼手/高山、中堅手/俊介、右翼手/なし

• バックアップ: 左翼手/伊藤隼、中堅手/江越、右翼手/緒方

• 育成: 左翼手/板山、中堅手/横田、右翼手/なし

 

中堅手は俊介にしようかとも思ったんですが、今年規定打席を達成したことと期待を込めて中谷に、本来であれば左翼手は高山、控えに福留としてほしかったのですが、高山二年目は残念な結果でした。但し、俊介・高山ともレギュラーを狙える立場にいるだけに、夫々切磋琢磨し高いレベルでの競争を期待しています。伊藤隼は一軍控えにいれようとも思ったのですが、飽く迄一軍レギュラーを狙える選手、もしくは代打・代走・守備固めで絶対に必要な選手をこの枠には入れたいため、より一層の成長を期待し、バックアップとしました。江越はもう4年目来年26になるので育成枠から外れバックアップにカテゴリーしました。

 

ということで、補強箇所はポスト/糸井を狙える即戦力外野手候補、特に不足しているリードオフマンタイプ。そして、人数が足りない且つ横田の状態に不安のある育成外野手となりました。一方で、外野手の場合は内野手が兼任できるケースが多いため(大和・荒木・森越・大山・陽川・西岡(?))、無理に12人揃える必要はなく、守備固め等、控え選手を充実させたほうがよい内野手を多めにしてもいいかもしれません。

 

 

それでは補強策。

 

外野手のF/A候補は今年はいなそうなので対象外。自由契約選手も一次ではリードオフマンタイプで一軍控えに値する目ぼしい選手はいませんでした。

では主なドラフトに目を向けると候補は以下の通り。まずは即戦力候補。

 

楠本(東北福祉/L)、岩見(慶応/R)、島田(上武/L)、村上(奈良/右)、菅野(日立/L)、谷田(JX-E/L)

 

即戦力候補は、慶応岩見が東京六大学の記録をどんどん更新して注目を集めていますが、リードオフマンタイプではないので、見逃してよいでしょう。これ以上守備のひどい外野手も辛いですし。その観点では、菅野・谷田も守備難で対象外。村上は江越が二人になりそう、楠本は金本が好きそうですが、肩の状態はどうなんでしょうかね。

 

この中で注目選手は上武大/島田、超がつく俊足でなんでも中学時代はあの桐生選手に100mで勝ったことがあるとか、守備も問題なさそうですし、赤星二世(っていう選手はろくな選手がいませんでしたが)として4位くらいで残っていれば是非獲得してほしいと思います。

 

そして、主な育成候補は以下の通り。

 

増田(横浜/R)、西浦(明徳/L)、高木(真颯館/L)、西川(花咲徳栄/L)、永井(二松学舎/R)

 

いずれもアスリート型選手で将来のトップバッターを任せたくなる逸材です。増田君なんかは二順目の早めに消えてしまいそうですが、こちらもこの候補の中から中位から下位での指名を検討してほしいですね!

 

以上、数回に分けてエントリーしました、2017年総括と補強ポイントでした。長い文章で判り辛いところもあったと思いますが、ご覧頂きありがとうございました。

 

これから、ドラフト会議、戦力外二次通告、F/A、新外国人選手獲得とストーブリーグが活性化しますが、まずはよいドラフト会議となることを祈りたいと思います。

 

次回は二回に分けて2017年のドラフト戦略をお届けしたいと思います。

 

 

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