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昨日は今ｼｰｽﾞﾝ最高の試合といっていいほどの内容でしたね。秋山がﾁｰﾑ初完投。初回の無死二塁や二回の大和ｴﾗｰからの無死一二塁の場面で、相手が調子の悪い中日とはいえ非常に落ち着いた投球で、制球を乱すこともなく自分のｽﾄﾚｰﾄを信じて見事なﾋﾟｯﾁﾝｸﾞでした。最終回は若干疲れが見えいい当たりをされたものの、中谷・高山・大和よく守ってくれました。失点も糸原のｴﾗｰに近いﾋｯﾄと荒木の詰まったあたりだったので、完封と同じ価値の完投勝利でした。爆発力ではﾒｯｾ・藤浪・岩貞には負けるものの、上原や菅野を髣髴させるようなｺﾏﾝﾄﾞ、これから夏場に向け疲れも出てくることだと思いますが、無欲に一試合づつ安定した試合を作り、劇場型先発の多い阪神において、清涼剤となって欲しいと思います。
中谷は大きなﾌｧｰﾙの後の打ち直しのﾎｰﾑﾗﾝ、もう波に乗りまくりですね。なんとなく顔つき的に調子に乗り気が緩みそうなﾀｲﾌﾟに見えるのですが、ﾁｰﾑﾒｰﾄからは繊細なﾀｲﾌﾟとの評価なようなので、ﾋｰﾛｰｲﾝﾀﾋﾞｭｰ通り、慢心せずにこのままﾚｷﾞｭﾗｰの座を確保して欲しいと思います。
糸原もまた不思議な選手ですね。兎に角四球が多いのと、ﾁｬﾝｽに強い。個々の能力は守備・走塁含め余り高そうには見えないのですが、ﾄﾞﾗﾌﾄ時の自身の評価にもあったとおり「際」に強い選手なのでしょうね。打撃に関しては逆今成のｲﾒｰｼﾞです。京田・源田・石井等内野手新人の活躍が目立っていますが、糸原も数字以上の活躍を見せてくれていると思います。ｵｰﾌﾟﾝ戦の時から考えると、もう少し打てるかなと思っていたのですが、ここにきて試合に入り込めるようになってきているように思います。守備は今日のﾌﾗｲﾎﾟﾛﾘ含め、ﾊﾝﾄﾞﾘﾝｸﾞ・送球ともにまだまだ不安たっぷりですので、ここも徐々によくしていって欲しいと思います。
何よりびっくりしたのが、大和の遊撃ｽﾀﾒﾝ。中日戦は内野安打が多いので大和のｽﾀﾒﾝを検討して欲しいと以前のﾌﾞﾛｸﾞで書いていたのですが、実現しました！(別にここを読んでる訳ではないでしょうが)。久々の遊撃守備とあり、ｴﾗｰ一つと一塁への送球ｴﾗｰ未遂がありましたが、何しろ守備の天才、後数試合も出れば慣れていくでしょう。最終回の捕殺も見事でした。また打っても先制のきっかけとなる四球、5回には先頭打者ﾋｯﾄ、6回には糸井のﾎｰﾑﾗﾝを呼び込む四球とﾁｬﾝｽﾒｰｶｰとしては十分な仕事を果たしてくれました。本日はﾊﾞﾙﾃﾞｽ、明日はｼﾞｮｰﾀﾞﾝが予定されいることから、上本が二塁で復帰すればこの三連戦は遊撃手でのｽﾀﾒﾝ出場が予想されます。
ということで、ここにきて昨日のﾋｰﾛｰ三名を中心に勃発しつつあるﾚｷﾞｭﾗｰﾎﾟｼﾞｼｮﾝ争い！
開幕当初は、糸井・高山・鳥谷・福留・原口・上本の調子がよく北條は優先起用、福留の休養日程度しか控え選手の出番がありませんでした。その後、打線の調子が一時期落ちたものの、ﾍﾞﾃﾗﾝ左ﾄﾘｵが調子を取り戻し、上本もここまでｷｬﾘｱﾊｲといえる活躍。一方で、依然調子の上がらない原口・高山のﾎﾟｼﾞｼｮﾝを中谷が時々出場していましたがﾁｬﾝｽにも弱く十分とはいえない成績。また、調子の上がらない北條のところに糸原が入っていましたが、打率一割台と代役としては物足りない状況でした。
しかし、中谷は4月25日のDeNA戦で4三振1失策を喫し0-1で負けた日以降、開き直ったのか5月に入り絶好調、既に昨年越えの本塁打を記録。
また、上本の怪我と不調の北條に伴いすっぽり空いてしまった二遊間を、糸原と大和が見事にｶﾊﾞｰする活躍を見せています。
すなわち、現状一塁/左翼で中谷・原口・高山のﾎﾟｼﾞｼｮﾝ争い、上本は二塁に戻るとして、遊撃手を北條・大和・糸原でﾎﾟｼﾞｼｮﾝ争いする格好となっています。何よりも、FA流出が懸念される大和がここにきてﾚｷﾞｭﾗｰ争いに入ってきてくれていることが何よりありがたい。勝負せずに守備固めでは出場機会を求めてFAで出て行ってしまう気がしますが、正当な競争の元で正当な評価を受け起用されるのであれば、残る可能性も高まるというものです。
これが低ﾚﾍﾞﾙな争いであれば頭が痛いところなのですが、高ﾚﾍﾞﾙとはいわないものの面白い争いが繰り広げられるのではないかと期待が持てる現在の候補達の状態かと思います。
まず一塁/左翼ですが、現状抜きん出ているのはいわずもがなの中谷。一塁と外野を卒なくこなせるのは大きいですね。外野に関してはうまい部類でしょう。すると空いたﾎﾟｼﾞｼｮﾝは左翼/高山か一塁/原口の争い。高山は余り状態がよくは見えないものの、昨日の中日戦でも右直やﾋｯﾄ性のあたりを荒木にうまく捌かれたりしており、まあ普通よりちょっと悪いくらいの状態かと思います。原口も漸く左中間を割る長打やﾗｲﾅｰ性の当りが出だしており、暫くは相手先発投手に合わせこの二人の併用が想定されます。交流戦までの間も、ﾊﾞﾙﾃﾞｽ・ｼﾞｮｰﾀﾞﾝ・内海・今永と残り10試合中4試合は左腕が予想されるので、略同じような出場機会があるでしょう。また交流戦に入った際にはDHもあり、福留や糸井を休ませることを考えると二人の同時起用がこれからも続くと思われます。但し、結果が出ない場合は一塁/左翼を守れるｷｬﾝﾍﾞﾙや二軍で陽川・今成・新井もいい状態で控えており、全く予断を許さない状況です。
また、二遊間に関しては、ついに大和が遊撃手として一試合だけですが存在感を示しました。また、糸原も広島戦・DeNA戦・中日戦といいところでﾀｲﾑﾘｰを打っており、打率も2割台に乗りいよいよﾌﾟﾛの水に慣れてきた感があります。一方で、開幕ﾚｷﾞｭﾗｰであった北條はまた不調に陥りつつあります。上本が戻ってくること、これまで徹底して守備固めでしか起用されなかった大和がついに遊撃で起用され始めたことで尻に火がついてきた形です。
ということで、兼ねてより今後終盤戦でよい戦いをする為には、ﾍﾞﾃﾗﾝや投手陣に頼りきりではなく、高山・原口・北條の去年ﾌﾞﾚｰｸﾄﾘｵの復調及び成長が不可欠であることを謳ってきましたが、ここにきて彼らのお尻に火をつける絶好の機会が訪れたといえます。勝負はここから交流戦までの11試合がまず第一段階、そして高山・原口に関してはDHのある交流戦の18試合で第二段階の約30試合が今後のﾚｷﾞｭﾗｰ確保への橋頭堡となります。
管理人の希望としては、遊撃手に関してはｽｹｰﾙ感から考えてもやはり北條にﾚｷﾞｭﾗｰをとってほしく思っています。また、高山・原口・中谷は難しい選択ではあるのですが、理想的には高山に今の福留くらい打ってもらい、中谷は福留の後釜、原口は来期の捕手復帰も見据えつつ打棒開花なのですが、福留好調、梅野が正捕手の座をがっちり掴んでいる状況の中二人しか使えず、非常に悩ましい状況ですね。三人とも打ち出せばうれしい悲鳴というやつです。
現状去年ﾌﾞﾚｰｸﾄﾘｵは調子が上がらない状況ではありますが、ﾚｷﾞｭﾗｰ一歩手前まで行った立場としては、中谷・糸原・大和の後発組に現状後塵を拝していることは悔しくて仕方がない状況だと思います。ここにきてﾗｲﾊﾞﾙ選手が出てきた且つﾁｬﾝｽが訪れる状況にあることは、なんとなくﾚｷﾞｭﾗｰ扱いされてたぬるま湯状態から危機感を覚え再度ﾁｬﾚﾝｼﾞする絶好の機会だと思いますので、是非奮起し高いﾚﾍﾞﾙのﾚｷﾞｭﾗｰ争いをしてくれることを期待しています！
過去他球団でﾌﾞﾚｰｸしてもそのままの成長曲線を描く選手は本当に一握りですので、そうそううまくはいかないとは思っていますが、仮に彼らが成長を見せてくれた場合は、後半戦非常に面白い展開になると思いますので、必ず克服して上ってきてくれるものだと信じています！
今日は、能見vsﾊﾞﾙﾃﾞｽ、厳しい戦いとなることが予想されますが、先週から火曜日にかけてﾘﾘｰﾌ陣がじっくり休めていること、明日がﾒｯｾであることを考え、能見には5-6回目処で始めから飛ばしてもらい、打撃陣はﾊﾞﾙﾃﾞｽに球数を投げさせ、大量点を取るのは難しくとも6回までに引き摺り下ろして欲しいと思います。その観点でもﾎﾟｲﾝﾄは復帰できればﾈﾊﾞﾈﾊﾞｾﾞﾛｾﾞﾛｺﾝﾋﾞの上本と大和になるかなぁと予想します！
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