阪神タイガースブログ ラテンアメリカの虎

ラテンアメリカ某国在住、虎キチ歴35年。梅雨時期には来年のことを考え始める癖が抜けない弱気な阪神ファンのブログです

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阪神タイガース 2017年以降の編成と補強の必要性 【おまけ/首脳陣(二軍)編】

 

皆様いつもご覧頂きありがとうございます。

 

さて、昨年よりお届けした2017年以降の編成と補強の必要性シリーズですが、今回はおまけ第二段、首脳陣二軍編です。一軍首脳陣と比べ、試合をじっくり見れている訳ではないので、さらに実態がよく分からないところではありますが、勝手な印象で書かせてもらいますので、ご容赦ください。。。

 

二軍の役割は、一に育成、二に修正、三に調整でしょう。また、勝負に拘る必要がなく、飽くまで一軍で活躍できる選手を輩出することが目的であるため、一軍首脳陣ほど勝負の勘所を兼ね備えている必要はなく、二軍首脳陣もまた、将来の一軍首脳陣候補として指導者としての育成を図る必要があります。調整に関しては各選手が行うとして、育成は勿論のこと、調子を狂わせ落ちてきた選手の修正点の見極め及び回復への手立てをきちんと指導できることは重要です。

 

 

組織構成として大事なことは、以下のとおりと考えます。

 

①一軍との指導が一貫していること。これまでの阪神は一軍と二軍のコミュニケーションがうまく取れていないとの噂でしたが、一軍に上がったら別の指導をされたでは選手は混乱しますし、これまで培ってきた努力が水の泡となります。

 

②ベテランコーチと若手コーチの組み合わせ。次世代指導者の育成は重要である一方、最優先事項は選手の育成です。コーチが全て経験不足で育成中では指導がままならない為、育成に定評のあるベテランコーチが指導責任を負った上で、将来幹部候補がそれを学習し成長するという組み合わせが重要。

 

この観点で、現在の首脳陣を見ていきたいと思います。

 

 

二軍監督

 

二軍監督はかつて岡田監督を星野監督の下、英才教育したように次世代一軍監督を見据えた人事というのが一つの考え方としてあると思います。一方で、会社組織ではありませんので、一軍の結果が伴わない場合は、チーム全体として方向転換を図る必要があり、今回の金本政権の通り、M&Aで買収された企業のように、がらっと組織全体を見直すケースも多く、必ずしも次世代監督の育成の場である必要はありません。

 

大事なことは、上記に書いたとおり、一軍監督との風通しをよくすること。二軍といえども各選手の目的意識、チームの勝負意識・緊張感をきちんと選手に持たせるべく、モチベーションを保つことです。基本的には指導対象は調整中の選手以外、技術的・精神的に未熟な選手が殆どになりますので、選手の自主性に委ねる協調型のリーダーシップではなく、恐怖型、モチベーター型等、選手がしっかりとついて行きたくなるリーダーが適切だと思います。

 

その観点でいうと、掛布二軍監督は理想の監督ではないかと思います。かつてのミスタータイガースも電鉄の体質もあり長い間憂うべき状況に置かれていましたが、超変革と共に念願の内閣入りを果たしてくれました。報道を見ている限りにおいては、伝説の選手としての尊敬を集めつつ、うまく選手をモチベートすることで、チームの雰囲気もよくチーム全体の育成はこれまでと比べると順調に行っているように見えます。

 

また、マスコミやファンの使い方も上手で、前記事で述べた外圧を味方につけていますし、なにより金本監督とのコミュニケーションがよく、原口や田面の育成上がりからの一軍出場をはじめとし、多くの若手の飛躍のシーズンに繋がりました。横田・江越・陽川と悩める羊はまだまだ多いですが、今年も引き続き一人でも多くの若手を一軍に羽ばたかせて欲しいと思います。

 

 

 

ヘッドコーチ

 

二軍にはヘッドコーチを置いていませんが、それに準ずる立場が古屋野手チーフ兼育成コーチでしょう。報道でも中々出てきませんので、何をやっている役職なのかやはり不明なところはありますが、掛布監督が指導者経験始めてのカリスマ監督なので、サポート役として、また明るさと厳しさを兼ね備えた指導者ということなので、指導者経験豊富な同コーチの存在はよいコンビネーションなのではないかと思います。

 

 

 

投手コーチ

 

投手部門は久保コーチと高橋コーチ及び福原育成コーチの組み合わせです。ベテランと若手、両者とも先発・中継ぎとも経験豊富という観点からスペック的には理想でしょう。久保コーチは近鉄・阪神・韓国(なんかこのパターン多いな)で指導経験有とても経験豊富なコーチです。岡田・真弓政権時代は一軍の継投策はまあまあだったと思いますが、兎に角、西村等若手中継ぎ陣の酷使の印象が強く、一軍コーチとしては管理人は微妙な評価です。

 

一方で、岩隈の育成及び兎に角外国人投手の魔改造の手腕が素晴らしく、メッセンジャー、ボイヤー、セッターホワイト、ドリス、等々長身パワーピッチャーをものにしてきました。近年においては歳内、松田、岩崎、望月ら下位指名(歳内は2位)選手をそれなりに育成しており(去年自由契約になった一位選手たちもどうにかして欲しかったが。。)、今後もその手腕を生かし育成・魔改造のプロとして今後も活躍して欲しいと思います。高橋健コーチは余り話題に出ないのですが、海外経験もあり現役時代の経験は豊富、福原コーチと共に是非久保コーチから多くを学んで欲しいと思います。

 

 

 

打撃コーチ

 

 

打撃部門は今岡コーチ、そして異動となった濱中コーチですね。今岡コーチは現役時代、天才的なバットコントロールで変態的な打撃を披露しておりまさに職人肌気質、果たしてコーチに向いているのかなと疑問に思っていましたが、ロッテ二軍コーチ時代も含め意外と選手からの信頼が厚いようですね。

 

濱中コーチは2015年からコーチを務め昨年は一軍コーチでしたが、いま一つ目立ちませんね。田淵氏直伝のうねり打法で2003年当初は無双していましたが、そういった打撃フォームを組み上げていった経験からみるに指導者に向いているようには見えますがどうなんでしょう。

 

打撃部門はそもそも昨年名伯楽伊勢氏の招聘等も検討されていたようですが、理想を言えば投の久保コーチ、打の伊勢コーチのように名伯楽+若手で編成を組んで欲しいところです。先日の記事でも大山の打撃フォームの問題点と修正方法を的確(?)に指摘する等、是非欲しい人材なのですが、年齢・体調的なものだったのですかね?伊勢→杉浦と見事に引き継ぎを果たし、最強打線を作り上げたヤクルトのような流れを是非阪神も作って欲しいですね。

 

打撃部門に関し一軍二軍共に余り懸念に思っていないのは、一軍は金本監督、二軍は掛布監督が打撃強化の号令の下、二人の伝説の強打者が強化選手に直接指導を行っている点です。ですので、現在の若手コーチは是非二人から理論を吸収し、名指導者への道を進んで欲しいと思います。一方で、2018年には3年目となり結果を出す必要がありますので、監督含めた打撃部門は心して選手を育て上げて行って欲しいと思います。今のところいい流れではきていると思います。

 

 

 

バッテリーコーチ

 

山田コーチ及び藤井育成コーチです。山田コーチは現役時代外角一辺倒リードで余り評価は高くありませんでしたが、名将野村監督の下楽天でバッテリーコーチを務め色々なものを吸収したのではないかと思います。その手腕は高く買われており、坂本、長坂等の育成を進めて欲しいと思います。

 

ぶっちゃけ、矢野コーチは二軍バッテリーかヘッドから初めて現場の野球を勉強し、山田コーチに引き続き一軍コーチをやってもらっていたほうがよかったのではないかと思うのですが、金本も腹心が必要でしょうから、斯様な人事になっているのでしょうね。矢野の成長に期待するばかりです。報道では巨人でバッテリーコーチ経験のあり金本監督が信頼を寄せる元カープ西山氏の招聘も連日流れていましたが、お友達内閣にならないように金本監督が要請しなかったようですね。

 

藤井コーチは現役時代からリードには定評があり、ベストバッテリー賞も受賞。引退後は福井ミラクルエレファンツに派遣され、今年育成コーチとして復帰。来年以降三軍制をしくのかは分かりませんが、将来の指導者育成として、阪神にしては珍しく計画的に物事を進めており、将来の一軍バッテリーコーチとして大いに期待しています。

 

 

 

守備走塁コーチ

 

内野は藤本コーチと外野は筒井コーチになります。守備コーチは通常2名体制を敷きませんので、夫々若いコーチが担当せざるを得ない状況になりますが、古屋コーチがチーフ兼守備走塁コーチとしていてくれますので、特に内野コーチの体制としては問題ないかと思います。

 

藤本コーチは現役時代もやらかしはあったものの、守備の名手、次世代指導者を育成する意味でもがんばって欲しいと思います。指導力についてはよく分からないものの、そもそも去年は二軍に育成する内野手が余りいない状態。植田・陽川くらいでしょうか。後は荒木・森越・坂等中堅控え、良太・上本等調整組みであり、余り守備面での上がり目を期待する選手はいなかったのですが、大山・糸原の二名の入団(二軍スタートかは分かりませんが)、板山・中谷等の内野手挑戦もありますので、育成手腕に期待したいところです。

 

いつまでたっても疑問なのが筒井壮コーチ。現役時代目立った実績を残していないものの、星野の甥ということで、自由契約後阪神入団。一年後再度自由契約も翌年の2007年から二軍内野、昨年は打撃、今年は守備走塁(恐らく外野?)ということで、ずっと阪神にいておられます。内外野共の名手であった平野コーチが一軍打撃コーチとなったため、玉突き人事的に収まっていますが、果たして現役時代も外野守備の指導などできるのでしょうか??

 

超変革とともに、これまで謎に長い間コーチとして滞在していた、吉田バッテリーコーチ(長年捕手を育ててない)、山脇外野守備コーチ(外野やってない)が退団となりましたが、筒井コーチは何故か生き残りましたね。星野さんの息がまだかかっているのか(だとすればそろそろやめてほしい)、何か特殊なノウハウがあるのか(内野→打撃→外野ですぐ配置転換され、あるとは思えない)、正直よく分かりませんが、担当となったからには、決して足は遅くない守備難の若手たち(緒方・伊藤隼・横田)を是非一軍レベルに引き上げて欲しいと思います。。。。

 

また、走塁面に関してもですが、盗塁下手の藤本はまだしも、筒井コーチは通算1盗塁、どのように指導するのでしょうか。緒方、横田、植田とウインターリーグ等でばしばし盗塁を決めている選手はいるので、これをどう一軍の場で生かすのか、また他若手選手にもどう盗塁・走塁の意識を植え付けるのか、走り方の指導で足を早くするのはよいのですが、要は状況判断のほうが大事、この辺をチーム一丸で取り組む必要がありますが、やはり赤星氏の入閣が心待ちにされます。。

 

追記ですが、先日の記事で抜けてしまいましたが、オマリー打撃コーチ補佐も退団となりましたね。外国人選手はやはり異国、異文化、異言語の中で仕事をしていることもあり、技術・戦略的なコミュニケーション、日常の雑多な会話・愚痴等、自分のスタンスでできないことは大きなストレスとなりますし、そこに理解者がいることは大きなサポートとなる為(海外で働いているので余計そう思ってしまいます)、日本で成功を収めたオマリーがベンチにいることはよい人事だと思ったのですが、一昨年マートンが昨年ゴメスが全く修正できなかったところを見ると、力不足と言わざるを得なかったのでしょうね。

 

金本監督や二人の打撃コーチもいるため、船頭多くして船山登る状態だったのかもしれません、邪推ですが。今年は野手はキャンベル独りになってしまい、日本のストライクゾーン、配給の違い等、的確に伝え開幕までに準備をさせられる人材がいるのかは分かりませんが、是非外国人野手はふたを開けるまで分からないという状態を極力リスク管理すべく、新しい体制を検討して欲しいと思います。

 

 

 

さて、ここまでベンチ入りの首脳陣に関し考察してきましたが、近代野球においては裏方の情報戦略が重要性はITの発展と共に重要を年々増しています。巨人なんかは一時期苦手だった能見を見事克服する等、この点でも優れているなと感じます。

 

色々な動作解析ソフトの導入等が実施されているようですが、大事なのは道具ではなく、それを利用する人(もちろん最新鋭のシステムを惜しまず導入して欲しいと思います。)。それらの情報を分析し現場の提供するのはスコアラーとなりますが、現在のチーフスコアラーは山脇氏。コーチ時代から動作解析には長けていたとの評価もあり、金本監督直々の要請で動作解析専任スコアラーに昨年より就任しております。まあ、思えば和田政権において全ての指標がリーグ平均以下なのに、優勝争いしていたのは彼の功績も一部あったのかもしれません、想像の域を超えませんが。。

 

兎に角、他球団は打っているのに阪神にだけは強い(Y山中、Bs三浦、Gポレダ、D大野、等)、他球団は抑えているのに阪神だけは打つ(C松山、Dビシエド等)選手が多すぎです。そして毎回同じやられ方をする。学習能力がないのかと愚痴もこぼしたくなります。

 

まあ、なんというか阪神という球団はなんだかんだ引退者への手当てが厚い部分があり、これはこれでドラフト時やFA時にのことを想定するとよいことなのですが、これらのチームの勝敗に直接影響する裏方のポジションを、単にOBだからといて簡単に職につかせないで欲しいんですよね。

 

今年、筒井・二神・鶴・清水等が着任した広報やらファンサービスやらは全く構わないのですが、是非この部門はプロフェッショナルを配置すると共に、首脳陣と同じく育成もしっかりと行ってもらい、組織としてサステーナブル且つ磐石な体制を築いてほしいと切に願います。

 

昨年こっぴどくやられた広島のスコアラーにはかつて野村監督も絶大な信頼を寄せていた飯田氏が今シーズンより担当するようなので、この部分には大いに期待しております。

 

 

 

以上、二回に分け首脳陣編をお届けしてまいりましたが、今年は大きな変更はなかったものの、今年結果が出なかった場合は何かしらの手当てが必要です。特に外野守備・走塁に関しては一軍二軍共に不安な陣容ですので、今年も改善が見られない場合は人事交代を検討してもらいたいと思います。

 

また、金本監督の言うとおりお友達内閣でやってしまい結果が出なかった場合は一蓮托生で全員一辺に責任を取らざるを得なくなる為、人事交代をする上での将来のストックを常に想定しておくことは、組閣に厚みを持たせるためにもとても大事だと思います。

 

今の時点で想像できる首脳陣候補としてはこんな感じですかね。

 

 

 

桧山氏(打撃/HRバッターから好打者への見事な変化、人気も絶大。外野守備もうまい)

関本氏(打撃・内野守備/巧打・小技の名人。守備も二塁手記録を作る等堅実)

下柳氏(投手/先発・中継ぎとも経験豊富。トレーニング方法等も一家言有りいい見本になる)

赤星氏(守備走塁/是非盗塁の極意を伝授して欲しい!!!)

野口氏(バッテリー/矢野とは違うタイプの経験豊富。記事も面白い)

鶴岡氏(バッテリー/3球団を渡り歩いた、渋い捕手。リード面定評あり)

マートン氏(打撃補佐/マートンノートを伝授!)

ウィリアムス氏(投手ブルペン/かつてのブルペンキャプテン。リーダーシップあり)

新庄氏(監督(笑)/全てを変えるための最終兵器!)

 

 

 

 

 

やはり2003/2005メンバーが多いですね(汗)。ただ、彼らが入ったところで、お友達内閣感が拭えず、雰囲気が変わるとは思えませんので、本当に刺激が必要となる場合は、他球団からの引き抜きも含め外部招聘をして欲しいと思います。、ほんとは真弓さんか伊勢さんにバッテイングやってほしいんですが、、無理でしょうね(笑)

 

 

今回も長文ご覧頂き有難う御座いました。

 

また、是非ご覧ください!