阪神タイガースブログ ラテンアメリカの虎

ラテンアメリカ某国在住、虎キチ歴35年。梅雨時期には来年のことを考え始める癖が抜けない弱気な阪神ファンのブログです

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阪神タイガース 2017年以降の編成と補強の必要性 【二遊間編】

皆様いつもご覧頂きありがとうございます。

 

2017年以降の編成と補強の必要性の野手編に入る前に、前回の記事においてまず基本となる考え方を整理するために理想の打線と守備位置に関する管理人の考え方を整理させて頂きました。

理想の阪神打線と守備位置

 

これに基づいて、内野手(二遊間)の編成から考えてみたいと思います。投手編ではまだストーブリーグの真っ最中でしたので、FA/海外/自由契約選手の獲得必要性も踏まえて考察していましたが、既にキャンプインの状況ですので、現有戦力から考察してみたいと思います。

 

 

まずはおさらいですが、甲子園のパークファクターを考えた場合、次のような編成を組むことがチーム作りをする上で重要であり近道であることを意見させて頂きました。特に変哲のないどこのチームでも当たり前の考え方なのですが、HRがでにくい甲子園において中軸の左打者を中距離砲とすること、土の内野・広い右中間においてセンターラインの守備を重視することを、右翼の肩力による抑止力が他球団と比べ重要視されるという3点が、他の球団とは異なるところです。

 

 

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次に内野手の編成ですが、捕手のときと同じく①レギュラー、②一軍控え、③育成、④在庫のカテゴリーに分けて考えてます。内野は4ポジションあるわけなのですが、4つのカテゴリーx4ポジションで16人の編成とし、二遊間は右4名/左4名、一塁/三塁は長打が求められることから半々からやや右打者に偏った編成が望ましいかと思います。

 

 

現在の阪神の内野手構成は以下の通り(メインのポジション、年齢は2017年4月~2018年3月満年齢)。

遊撃手ができる選手は基本的に二塁手も、三塁手は一塁手も勤まるという前提で考えています。

 

 

 

一塁手:(西田(24)L)

二塁手:西岡(33)S、上本(31)R、大和(30)S、荒木(29)L、糸原(25)L(new!)

三塁手:新井(34)R、キャンベル(30)R、今成(30)L、陽川(26)R、大山(23)R(new!)

遊撃手:鳥谷(36)L、森越(29)R、北條(23)R、植田(21)S

 

 

 

 

それでは、カテゴリー別の構成を見てみたいと思います。長文になってしまうので、今回は二遊間から始めたいと思います。

下記のうち(x)が管理人が思う不安点です。

 

 

レギュラー:  二塁/なし(x)、遊撃/北條(R)

 

 

 

まずレギュラー野手からですが、遊撃手は今のところ北條がリードでしょう。昨年鳥谷の不調もありつつも、見事遊撃手レギュラー一歩手前のところまで成長。鳥谷が聖域化していただけに、金本体制になっていなければもっと出番は遅れていたでしょう。

2015年に一打席だけ立たせ二軍送りとなったときは、やはり体質は変わらないなと見ていたのですが (中谷もしかり) 、超変革の舞台のもと見事芽を出してくれました (開花はまだ) 。

特に8月以降の長打力の向上は今年の更なる成長を期待させるものであり、また秋期キャンプ・自主トレ期間中にもマッチョ化、俊足化(怪しいが)、Ys山田にも一目置かれる成長を見せており、今年しっかりとレギュラーに定着及び打てる遊撃手としてチームのストロングポイント、ひいては球界を代表する選手となって欲しいです。

一方で、遊撃手としては守備で魅せられるほどのものはなく、未だ伸び代はあると信じていますが、やはり遊撃手はこれまでの鳥谷、H今宮、D堂上、S大引、G坂本、等、守備が際立っていいことがチームの強みになるため、特に土の内野の甲子園において遊撃手として平凡であれば、二塁手へのコンバートを検討してもらいたいと思います(本人は苦手なようだが)。

いずれにせよ北條に関しては今年の成長にかかっており、将来の内野チーム編成も彼次第といっても過言ではないでしょう。是非、山田/鈴木誠也成長曲線を見せて欲しいと思います。

 

二塁手に関しては、現在レギュラー不在です。次の項目の一軍控えを見てみると非常に豪華なメンバーなのですが、上本は守備難(正面の打球どうにかならないか)、大和は打撃難かつこのタイプの打者にしては粘りやチームプレーがない、西岡は怪我がどこまで回復するか、回復しても二塁を守れるのか、鳥谷は復活できるのか、どれをとっても正に帯に短し襷に長し。また豪華メンバーなのですが、怪我がち(上本・西岡)、体力がない(大和)が何年も問題になっており、今年は回しながらやっていくのでしょう。場合によっては板山/糸原/植田が捲くってくる可能性もありますが、いずれにせよ守備重視(特に遊撃手は)で編成を組んでもらいたく、上本/西岡/糸原/板山を来年以降使う場合は北條の守備面での成長が大前提となってきます。

また、理想を言えば北條が右打者なので、左打者にレギュラーを取ってもらいたいところです。

 

 

一軍控え:  二塁/上本(R) 西岡(S)(x)、遊撃/大和(S)、鳥谷(L)

 

 

 

一軍の二遊間の控えは、レギュラー不調時のスタメン出場は勿論のこと、①内野全ての守備固め、②代走、③チャンスメーカーとして代打の一番手の役割を果たしてくれることが重要。前述の通り非常に豪華なメンバーはレギュラーとしては帯に短し襷に長しながら、基本的にはこの中から二塁手を選んで戦うのでしょう。控え野手として前述の①は大和、②は上本、③は全選手が対応可能(大和は調子次第)であり、左右のバランスもよく十分でしょう。

 

鳥谷は後述の一塁/三塁の候補が十分に成績を残せない場合、三塁へのコンバートも考えられます。守備の衰えはあったとしても例年通りの打棒が戻れば、理想の打線の3番/6番の左の中距離砲としては非常に魅力的です。但し、打撃も戻らないということもあれば一気に代打→引退という道も見えてきてしまいます。本人も今年が野球人生を左右する年と覚悟を決めており、打撃だけでも必ず復活してもらいたいと思います。というか復活しなさい!阪神は君のチームです!打棒が復活すれば二塁若しくは三塁は鳥谷で決まりでしょう。

 

上本は走塁(盗塁/ベースランニング共に)よし、打撃よし、粘りよし、選球眼よし、守備範囲広しで二塁レギュラーの筆頭候補なのですが、いかんせん怪我多し、守備でポカが多しとなかなかレギュラー確定できずもどかしい状況が続いています。これが何年も続いているのでもうこの前提で考えた方が後でがっかりせずにすむのですが、特に管理人が上本を買っている所は、大事なところで仕事をしてくれることです。チームが打ちあぐねている状況から先頭打者で二塁打を打って道をこじあけてくれる、大事なところでいい走塁で一つ先の塁を奪ってくれる、謎にホームランを打ったりする(マエケンから打ったのはびっくりしました)、こんな「雰囲気を変えてくれる」「もってる」ところが上本の一番の強みだと思っています。但し前述の通り、シーズン通して考えるのは難しいので、連敗中でチームの雰囲気を変えたいときにスタメン出場、試合で打ちあぐねてるときに代打一番手、終盤大事な場面で代走出場等ここぞというときに活躍してくれることを期待してます。控え選手で編成できればもったいないくらいの魅力的な選手です。

 

大和は守備は内外野とも侍ジャパンに守備要員として招集が噂されるほど、守備で金が稼げる選手。他の打線さえよければ、管理人が監督であれば8番ショートで使います。惜しむべきは、このタイプにしてはプルヒッターであり、粘りも少なく、疲れがたまるとすぐ右方向の内野フライばかりになってしまうところ。年に何度か打撃面でも確変時期があり、その時はとても心強いのですが、上本同様打撃面に関しては調子をみながら使うべきでしょう。現在スイッチヒッターに挑戦していますが、どこまでものになるかみものです。打撃さえよくなればスタメン間違い無しです。

 

西岡は上本同様毎年怪我に泣かされますね。。。2014年開幕直後福留とぶつかったとき、球場で観戦していましたが、本当に不運。昨年は打撃がそこそこ好調でしたがアキレス腱断裂という大怪我。現在ダッシュができるようになるまで回復しているようですが、一瞬の左右の動きが多く足元に負担が掛かる二塁手として復活できる可能性は低いのではないかと見ています(外野手の前田、DHの門田とは状況が違う)。一方で、打撃面に関してはまだまだ期待ができます。目立ちたがり屋の性格もあり、新庄に負けず劣らずの「華」がある選手です。現状代打の切り札は狩野ですが、左の代打の切り札がおらず、本塁打はそこまで望めませんが、勝負強く外野手の間を抜く長打力はあり、代打の切り札として、また守備負担の少ない一塁/三塁の控えとして、生きる道を追求して欲しいと思います。終盤の勝ち越し打、サヨナラヒットを打ち、チームメート・観客から拍手喝采を受ける西岡もまた華がありいいのではないかと思います。ここでは、二塁手控えとしてカウントしていますが、守備に不安が残るようであれば一塁/三塁の控えとしてのカウントの方が現実的かと思います。

 

 

育成:  二塁/糸原(L) (板山(L))、遊撃/植田(S)

 

 

 

育成選手は文字通り、今後のレギュラーを目指してもらう育成選手。主戦場はファームになるでしょうが、風通しがよくなったチーム状況の中で、時々一軍にあがり、課題認識をしっかりした上でファームで鍛えなおすを繰り返して欲しい選手たちです。

 

植田はU-23でも盗塁王をとり、また打撃面でも一定の成長をみせており期待の選手です。今キャンプは初めて一軍スタートですね。守備面・走塁面はすでに一軍クラスですので、最低限の打撃を磨き、正田・西岡のようなスイッチヒッターを目指してもらいたいと思います。まずは、本人も言っている通り、二軍で三割が目標でしょう。順調に成長すれば、遊撃:植田、二塁:北條と左右のバランス及び守備面の不安も少ない理想の布陣をしくことができます。

 

新人の糸原は一軍スタートとなりました。ドラフト時の情報では走攻守それぞれ及第点だが目立ったものはないとの評価でした。本人談では勝負強さ、攻守をみてほしい、ということですので、未知数ですが1軍キャンプでのアピール楽しみにしています。一方で、社会人卒の来年25歳であり育成期間はあまり長く持てません。また、北條が現状盗塁できないタイプなので、北條と二遊間を組む場合は走塁面でもアピールすることも大事になります。ですので来年、遅くとも二年後には一軍控え野手のポジションにノミネートできるよう始めから危機感をもって望んでほしいと思います。

 

あともう一人楽しみなのが板山です。現状外野手でカウントしていますが高校/大学低学年までは二塁手をやっていたとのことで、久慈コーチからも確実性についてはキャンプ/自主トレの段階では及第点をもらっています。一部遊撃手をやらせるとの報道もありましたが、これはtoo muchでしょう。やはりアマでトップの守備の遊撃手がやっとレギュラーを取れる世界ですので、内野に入るのであれば二塁手で競争してほしいと思います。一方で、楽しみになのが打撃の方です。去年は特に長打力に魅力を感じることはありませんでしたが、スイングスピードが早く、オフシーズンでの肉体改造も順調にいったようで、どこまで伸びるかが楽しみでなりません。また、同期の高山に強いライバル意識を燃やす等、負けん気も強く、場合によっては同じようにドラフト下位入団、始めは体が細かった金本監督のような成長曲線を描く可能性があるのではないかと、密かに期待しています(スイングがそっくりです)。守備走塁面共に成長をみせれば二塁手争いのダークホースですね。但し、大卒でもあり糸原同様来年・再来年には上のカテゴリーに行く可能性があります。

従い、育成枠からは来年・再来年以降二人減ってしまうので、今ドラフトで植田と競う二遊間高卒内野手の獲得が必須となります(特に左打者)。

 

 

在庫:  二塁/荒木(L)、遊撃/森越(R)(x)

 

 

 

在庫は、一軍選手が不調・怪我のときのバックアップの役割、年齢的にも育成とは呼べないカテゴリーです。従い、自由契約の筆頭候補でもありますので奮起が求められます。一方で、この層が一軍に上がったときに一軍選手までとは言わずも最低限の役割を果たせるようであれば(過剰戦力は不要。最低限でよし)チーム層は厚くなり、強いチームができあがることとなります。

 

荒木は今期自由契約の坂のポジションを奪い代走、一塁守備固め、キャリアハイの成績を残しました。打撃はよくはないが悪くもなく、守備がそこまでうまくはないものの、二塁手としては及第点、盗塁能力も高く怪我の多い西岡、上本のバックアップとしては十分な存在です。より存在感を示すために、盗塁のスペシャリスタを目指し、守備面の確実性をあげ、終盤一/三塁手出塁→代走→盗塁→守備固めの流れを作れると非常に貴重な戦力となります。いずれにせよ在庫層としては十分な存在です。

 

森越は去年の三本間のランダウンプレーの際、鳥谷の暴投をバックアップでカバーしピンチを脱したシーンがファンの方には印象に残っているかと思います。というか、こんな事態にならないでほしいのですが。。。。守備力は高く、遊撃手もこなせるため、他に遊撃手控えがいない中、植田の育成の期間は貴重なバックアッププレーヤーでしょう(植田には守備固めで終わって欲しくない為、無理に二軍から上げないことは重要)。但し、去年はファームで.281のこした打率が今年は.223とジリ貧。植田の成長とともにポジションはなくなっていく為、今年はよいものの来年以降厳しい立場には変わりありません。今からレギュラークラスへの成長は望めませんので、総花的に全て伸ばそうとするのではなく、荒木のように走塁、大和のように守備でのスペシャリティを何か磨き、一軍若しくはバックアップ戦力として欠かせない存在になることが求められます。

 

 

 

さて、ここまで各カテゴリーに関し分析をしてみましたが、来年以降の補強の必要性に関しては。。。。正直今年の結果をみてからとしか言いようがありません(笑)。上本・荒木・森越・大和の力量はある程度見えているものの、鳥谷がどこまで復活するか、西岡が二塁を守れる状態になっているか、糸原・板山・植田がどこまで成長するか、なにより北條がどこまで成長するか次第でシナリオが全く変わってきます。

 

管理人が勝手に予想する多分 こうなるだろう予想だと、以下の通り。

 

 

 

北條:順調に成長。三割近くの打率、二桁本塁打、守備・走塁は及第点まで成長。

鳥谷:打棒は復活。守備は遊撃手レベルには戻らず。一塁/三塁が固まらず、二塁/三塁で並行起用される。2000本安打達成。

上本:出場機会に恵まれなかった去年よりは成績残すも、例年通り怪我で離脱時期あり。また打撃も好不調の波が大きいこと変わらず。鳥谷と交互でスタメン出場。

大和:スイッチヒッターは失敗。例年通り守備は活躍、好不調の波激しい。鳥谷三塁出場時、上本不調・離脱時にスタメン出場。

西岡:二遊間を守るレベルには回復せず。時々三塁、交流戦のDHでスタメン出場。勝負強い打撃で代打の切り札としても活躍。

糸原:一軍出場果たすも一軍レベルのスケール感なく主戦場は二軍。二軍ではそこそこの成績残す。

板山:外野・二塁・三塁で時々スタメン出場し去年より成績を残す。二軍では無双。

植田:一軍スタメンも経験も育成中心で二軍が主戦場。二軍では盗塁王を獲得しキャリアハイを残し来年に繋がるシーズンとなる。スイッチもある程度形になる。

荒木:内外野守れるバイプレーヤー、代走、守備固めとして今年と同じような成績を残す。

森越:二軍ショートは植田がレギュラーとなり、二塁も板山・糸原が優先起用され、出場機会減。守備固め要員として一軍登録されるも余り出番に恵まれ

ず。

 

 

 

 

というシナリオになったとすると(失礼なシナリオもあるのですがご容赦ください。)来年オフはこんな感じになるかと思います。

 

 

 

レギュラー:   二塁/鳥谷(37)L  遊撃/北條(24)R

一軍控え:  二塁/上本(32)R  遊撃/大和(31)R

育成:    二塁/板山(25)L  遊撃/植田(22)S

在庫:    二塁/糸原(26)L  遊撃/荒木(30)L or 森越(30)R

 

 

(*) 西岡は一塁/三塁コンバート、鳥谷は他三塁手成長に伴い、並行起用から二塁コンバート。板山は二塁本格コンバート。

 

 

こう見てみると、左右バランスよく(植田は元々右なので右扱い)いるように見えますが、レギュラー格の鳥谷の次の手当てが早急に必要。それを上本・板山・植田・糸原から選んでいくとすると、上本の安定若しくは若手の成長が見込めないと左の即戦力内野手が一つの補強ポイント。また、22歳以下が植田しかいない状況になるので、前述通り高卒内野手は必須。北條が定着すれば右の内野手はしばらく不要なので、高卒の次世代遊撃手(左打)が望ましい。

 

 

と、とらたぬ的な見解になってしまいましたが、高卒内野手は年齢構成的に必ず必要でしょうね。

二遊間に関しては歴史的に余り阪神は困ることが少ないのですが、現状見ても伸び代若しくは復活が大いに期待できる選手が多いので、今から楽しみでありません。

 

 

来年オフにはどうなっているか分かりませんが、上記勝手な予想を覆す活躍を各選手期待しています!

 

 

 

長文ご覧頂きありがとう御座いました。次回は一/三塁手編を配信しようと思いますので、引き続きご愛顧のほど宜しくお願いいたします。