阪神タイガースブログ ラテンアメリカの虎

ラテンアメリカ某国在住、虎キチ歴35年。梅雨時期には来年のことを考え始める癖が抜けない弱気な阪神ファンのブログです

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阪神タイガース 2017年以降の編成と補強の必要性 【捕手編】

 

FA市場も宣言者が固まりましたね。糸井、陽、山口、岸、森福ですか。

前回の記事にも投手陣の補強必要性に関しては書きましたが、報道を見ると糸井以外は行かない様子ですね。。。

仮に行かなかったとしても左の中継ぎだけは補強してほしいのですが、まあ静観しましょう。

 

先日はFA前ということもあり、FA市場への参画要否も含めて2017年投手編成と今後の補強の必要性に関して考察しましたが、読んで頂いた方からのリクエストも頂戴致しましたので(ありがとうございます!!励みになります。)、本日は捕手の編成と補強の必要性に関し考察してみたいと思います。

 

 

結論からいうと、現在支配下登録+ドラフトで64名で空いてる枠が6人、うち外国人野手・投手で1枚ずつ使うでしょうから、シーズン中の追加補強を考えてもMax2-3名、糸井が獲得できれば後1-2名となる為、前回書いた通り、左の中継ぎ(森福・中後)、右の先発(山口・村田)に注力してほしく、これ以上の野手の補強は今年は不要との結論になりますので、どちらかというと今後の展望を中心に捕手・野手編は書いていきたいと思います。

 

まず、前回に倣って市場に出ている選手。

 

• FA:E嶋(残留)

• 自由契約:H細川、G加藤、E川本、S田中、F米野(引退)、C倉(引退)

 

ということで30半ば以降の4選手になります。細川は楽天・ロッテが調査をしており、本人も経験を生かせるパ・リーグがよいといっており、パ・リーグでしょう。2014年の日本シリーズの時は痛い目にあっており、味方にいれば心強い限りではありますが。他は、永遠の巨人の第三捕手加藤、どちらかというと打撃型捕手の川本、内野もこなせるユーティリティの田中雅、となります。

 

現在の阪神の捕手構成に入りたいと思います。管理人は適正な捕手の人数を7人と考えています(大体どこの球団もそんなものですが)。多すぎても少なすぎてもいけず7人です。構成としては正捕手1名、一軍控え捕手2名、育成捕手2名、バックアップ捕手2名です。捕手というポジションは怪我が多く、人数がいないと2軍の試合ができなくなってしまう替えの効かないポジションである一方(鶴岡を取られた横浜がこれで苦しんだ)、余り多すぎると2軍での出番が回ってこず、調整・育成がままならなくなるポジションですので、この構成を保つべきと思います。

 

では各カテゴリー別の考察に入る前に、阪神の捕手構成は以下の通り。(年齢は今年の満年齢)

 

岡崎(33)・小宮山(31)・小豆畑(28)・梅野(25)・原口(24)・坂本(23)・長坂(22)

 

藤井・鶴岡が抜けたことで一気に若返った形ですが、22-25の間に4人固まっています。

 

打てる捕手というのはとても魅力でG阿部をはじめとしてチームのストロングポイントになるのですが、矢野コーチの発言にもあった通り捕手はまず守りができることが大前提。同コーチによると今キャンプでは梅野が守備面での成長を見せ一歩リード、原口は肩のコンディション次第、坂本は試合には出させてもらったものの全般的にまだ実力不足というコメントでした。主戦は梅野vs原口になると思いますが、二人ともポテンシャルは高いので、高いレベルでの競争を期待したいですね。怪我には気をつけて。

 

 

ではカテゴリー別の分析です。(x)は管理人の不安点です。

 

 

正捕手(1名)

 

 

原口(x)

 

 

もう、捕手議論はここにつきますね。現状正捕手と呼べる選手はいません。ですので、来年一年間使って正捕手になってほしいし、その可能性が高い選手として原口を挙げました。

 

昨年YAMADAユニで衝撃的なデビューを果たした原口、打撃は2年目からいいものを見せていいましたが、矢野の後、城島・藤井・日高・鶴岡と怒涛の捕手コレクションが始まり出番なく、また度重なる怪我もあいまって育成落ち。金本政権じゃなかったらクビになっててもおかしくなかった所を、超変革1年目、掛布-金本ホットラインのおかげでついにデビュー。

 

超のつく苦労人、野球への研究熱心で真摯な取り組み方、コーチから娘をやってもいいと言われるほどの好青年、ちゃらさのない見た目、道具を大事に扱う、等々、今年の素晴らしいデビュー年成績を除いてもみんな大好きではないでしょうか。管理人は大好きです。加えて、シンプルなフォームからの長打力のある且つ勝負強い打撃、出塁率もよく、是非高山、北條と共に未来の阪神を支えていって欲しい選手です。福留・高山と並び得点圏でやってくれそう感がはんぱなかったです。問題は捕手として使うかどうか。

 

論ずるまでもないことですが、捕手というポジションは打つだけでは駄目なんですね。。。打撃のよい捕手はこれまでもいますが、ノムさん、古田、城島、阿部、矢野、谷繁、里崎、等々の誰もが捕手能力あっての打撃。現に優勝チームの広島には会澤という長打力のある捕手がおり今年はレギュラーかと思いましたが、守備面で経験のある石原がチームを引っ張った結果となりました(広島の場合、石原の打撃をカバーする打線があったのもあると思いますが)。

 

捕手能力として重要なことはインサイドワーク、捕球技術、盗塁阻止能力でしょうか。インサイドワークに関しては、独りよがりで投手心理が分からない(気持ちよく投げさせられない)、無駄に弱気/強気(外角一辺倒、無駄に内角攻めでリスクとる)、おつむがよくない(配球・弱点を覚えてない)、要領が悪い(駆け引きができない。投手の調子によりリードを変えられない)、等々だと勤まりませんが、原口は研究熱心で自分が出るタイプじゃないところをみるとインサイドワークは経験の問題だと思います。矢野には思いが伝わってないみたいなことをいわれてましたが。

 

問題は捕球技術及び肩でしょう。一時期クイック・牽制が下手な投手陣のせいもあるでしょうが走られ放題、送球も横投げになっていました。捕逸も7とセ・リーグワースト二位(四死球NO.1の投手陣のせいもあるでしょうが)。なので、打撃を生かすため野手コンバートの声も多いですが。。。。管理人は来年一杯は捕手一本で行ってほしいです!!!

 

理由としては、①原口は育成から復帰したばかりで、育成時代も殆ど一塁を守っており、まだ捕手復帰から時間が浅い、即ち肩・腰の状態の回復及び練習で向上する可能性が高い。元々肩も悪くないですし。②12球団打てる捕手が絶滅しており、打てる捕手が打線にいることは打てるショートと並び他球団にないストロングポイントになる (G阿部、H城島等) 、ということです。

 

来年のみ優勝を目指すのであれば、原口のポテンシャルにかけず岡崎等起用し、打棒を他ポジションで生かすことはありかもしれませんが、ロマンの塊であり、本人も捕手一本宣言をしているので、是非正捕手を取ってほしいです。

 

一方で、一番の懸念点は肩と腰の状態です。狩野も腰をやって正捕手争いから脱落してしまったし、ずっと屈みっぱなしの捕手には死活問題です。現に安芸キャンプでも捕手として紅白戦に出場しておらず、状態が気になるところです。終盤も無理して出場はしておらず、首脳陣も大事に扱っていると思いますが、焦らず、じっくりと万全の体制を作って欲しいです。仮に捕手がきつい場合は一塁・三塁・左翼にコンバートでしょう。それくらい打撃には魅力があります。

 

 

一軍控え捕手(2名)

 

 

第二捕手:梅野 第三捕手:なし(x)

 

 

原口の部分で大分長文になってしまいましたが、一軍控え捕手の役割期待としては、①正捕手が代打、怪我、休息等で引っ込んだ場合の交代、②特定の投手での先発、③抑え捕手、④正捕手がいない場合のライバル捕手、が考えられます。基本的に先にあげた捕手基本能力(インサイドワーク・捕球能力・盗塁阻止能力)は一通り標準レベルが求められます。

 

ちなみに、3人捕手をベンチ入りさせるチームが多いですが、3人目の捕手はサッカーのキーパー控えと同じで、基本的には有事の時しか出場しない選手ですので、3人目に試合経験を積ませたい育成対象を入れるのはもったいないと考えます(空気に慣れる、ノムさんのつぶやきを聞くとかはあるかもですが)。特に阪神の場合は、中谷、狩野、今成と有事時に捕手をできるベンチ入りメンバーもおり、ここをうまく利用して、登録選手層を厚くすべきだと思います。

 

さて、上記①-④を阪神の場合に当て嵌めてみると、②は藤井・鶴岡がいなくなった今特に決まったバッテリーはなくこれからの見極め、①④は原口が未だ正捕手ではなく、また正捕手になったとしても大事に使いたいことを考えると当てはまると思います。この候補としては梅ちゃんでしょう。原口と引けを取らないポテンシャルをもっており、捕球能力・盗塁阻止に関しては原口より上、打撃は今年は扇風機でしたが、大学全日本の4番打者も勤めた反対方向にも伸びる長打力が魅力です。問題はインサイドワークでしょう。ガンバの冒険のような見た目、打撃スタイルからも見える単純そうな性格、1年目にある程度活躍して気を抜いてしまったりと、いま一つ狡猾さが要求される捕手に向いた性格じゃないように見えちゃうんですよね。。。。原口が頭の回転が早く、気が利いて上司が言う前に先回りしてやってる若手社員(但し病欠がち)だとすると、梅ちゃんは元気で返事もよくとにかく一生懸命目の前の仕事はやってるんだけど、いま一つ仕事の要領を得ずポカも多い若手社員(飽くまでイメージです笑)、って感じなんですよね。いずれにせよ、今後リード面で経験を積めば打撃面も含め大型正捕手になれるポテンシャルは大きくもっており、来年は常時一軍で原口と切磋琢磨してもらいたいと思います。第二捕手としては十分でしょう。

 

正捕手候補が二人とも若いので第三捕手に関しては打撃は一割台で期待できないが、リードに関しては勝負所を分かっており経験豊富、また、連敗中は空気を変える為にスタメンもはれる、③の抑え捕手を担える捕手が理想です(捕球・肩は普通でよい)。若しくは若くてもリードは100点の超守備型捕手。このポジションは実は藤井であり、鶴岡なんですよね。

 

正直今年の鶴岡の使い方には不満一杯でした、藤浪も調子崩すし。首脳陣としては他球団から取ったベテラン捕手に頼らず、生え抜き正捕手を作っていこうというつもりで、岡崎(年だけど)・原口・梅野・坂本を優先的に使ったのだと思いますが、問題はバッテリー担当の矢野がコーチ一年目ということ。福留が若手外野手の守備に、黒田が広島若手先発に多大な影響を与えているように、生きた教材というのは極めて重要です。既に矢野が教えることの経験が豊富であればよいですが、引退後は基本解説者かすまたん出演。コーチ業に慣れるまで、生きた教材からもっと学ばせるべきだったのではと思います。

 

従い、現状第三捕手候補現状なし。補強対象といえば補強対象で、細川が年齢的にもスペック的にもぴったりなんですが、年棒的にもリーグ的にも支配下枠的にも厳しいでしょう。

 

他の捕手はG加藤に巨人を丸裸にしてもらいたい気持ちはあります(笑)。捕手自体の評価の低い田中と川本は対象外ということで。

 

来年は、第三捕手は岡崎・小宮山で凌ぐとして、坂本には2軍正捕手としてじっくり全ての能力、特にインサイドワークを山田・藤井コーチと磨いた上で、再来年このポジションに入り、打の原口・梅野、守の坂本で万全の体制を組んで欲しいですね。

 

 

バックアップ捕手(2名)

 

 

岡崎 小宮山 小豆畑(x)

 

 

管理人は捕手・野手を①レギュラー、②一軍控え、③育成、④在庫の4カテゴリーに分けて考えていますが(日ハムもこの考え方らしいです)、バックアップ捕手はこの④にあたるところです。即ち、一軍戦力が不調・怪我等で欠けた場合で、同ポジションの育成選手を上げるのに時期尚早の場合の一軍で最低限の機能を果たせる選手となります。また、若手選手が成長せず、もう期待の戦力とは言えない場合もここに入ります。従い、余り実力の高い選手がいても巨人のように飼い殺しになるので駄目ですし、2軍の試合成立も考えそこそこの選手が2枚いればという感じです。理想は2名ですが、現状3名ですね。

 

岡崎は金本に打撃が変わったとキャンプでほめられ、謎の矢野評価から開幕マスクを勝ち取りました。開幕直後はタイムリーも打ち、アニキの慧眼スゲーと思いましたが、その後打率は下がり、怪我でシーズン終了。これまでは不遇すぎたと思いますが(2009年よかったのに、何故あそこまで使われなかったのか分からない)、開幕マスクを任せるほどの選手にも思えず、一方で守備面は目立った欠点もなく、肩も強いため、バックアップ捕手としては十分な戦力です。

 

小宮山はお化け肩でリードも悪くないんですが、なんと言っても松山の悲劇・・・捕球が絶望的に悪い。更に打撃も今年ファームでしばらく3割近く打っていたものの、結局.247。長坂を取ったので、小宮山・清水・小豆畑で誰が切られるかと思っていましたが、年長者の清水でしたね。数年前の開幕捕手だったのに。決定的な欠点がないので清水は残すかと思いましたが、今年の自由契約は中途半端な選手から切る方針だったっぽく、肩の強い小宮山は生き残りました。まあ、一軍経験もある程度あるので、バックアップ捕手としては十分でしょう。

 

小豆畑はもう28歳、3年間一軍出場なし、2軍でも目立った成績を残せておらず、正直今年までかと思いました(フェニックスでも殆ど使ってもらえず)。ドラフト時は2位指名とまでの噂をされており、戦々恐々していましたが北條でよかったです。でもその年はM田村、Bu伏見、D杉山取れたんですよね。小宮山同様肩がすごい選手ですが、第三捕手がいないので人数には入りますが、残念ながらバックアップ捕手としても厳しく現状余剰戦力だと思います。秋季キャンプには当初呼ばれていませんでしたが、途中から合流したようですね。もちろん応援してますので、岡崎同様使ってもらえるよう、死ぬ気でアピールして欲しいです!

 

補強としては人数は足りており、小宮山は不満あるも悪くないし、このカテゴリーはいくらでも取れるので現状補強対象外。

 

 

育成捕手(2名)

 

 

坂本 長坂(new!)

 

 

育成を中心にして欲しい選手です。基本的にはファームの中心選手、内容がよければ今年の坂本のように上である程度経験を積ませる、を繰り返し、戦力化を目指すポジション。こちらもやたらめったらいても出場機会がなくなる為意味がなく、2名、多くても3名が理想でしょう。

 

去年の坂本の2位は今年ほどじゃないにせよ仰天しましたが(茂木、広岡、小沢、木下がほしかった。。。)、バッティングは思ったほど悪くなく、一軍でもHRを記録。ただ、レギュラー期待値があるかというと、まだ捕手要素・打撃のどれをみてもスケール感がない。今年は原口次第ですが、第三捕手で一軍帯同し出場機会を失うより、じっくりと二軍で正捕手として全要素を鍛えて、再来年は守備型捕手としてレギュラー争いしてほしく思います。

 

後もう一枚の育正捕手は年齢構成的に今年高校生を指名してほしかったですね。石原、郡、坂倉、古賀、等いくらでも取る機会は会ったと思うのですが、東北福祉大/長坂でした。ただドラフト情報をみると、守りは全般的にOK、打撃も悪くない大学No1捕手ということなので、東北福祉大OBコンビのごり押しじゃなかったことを祈りながら活躍に期待しましょう。攻撃型の原口・梅野、守備型の坂本・長坂で高レベルの争いを展開して欲しいです。

ということで、今年は育成枠は十分も来年以降の彼らの成長を期待し、年齢構成的にここから4年間で2名の高校生捕手を獲得して欲しいですね。

 

ところで、捕手の育成というのは時間がかかるといわれてますが、最近はそうでもないですね。G小林、D杉山、桂、Bs戸柱、嶺井、M田村、Bf若月と結構早い段階で出てきている気がします。彼らが一流捕手となるかはこれからですが(特にDとBsは毎年捕手が変わってる気がする)、スコアラーの情報処理も進んでいる中、インサイドワークも早期での学習が可能で、意外と使ってしまえばぐんぐん成長するのかもしれません。うちの捕手もそうなって欲しいですね。

 

 

今後の編成の展望としては、まず長年の課題である自前の正捕手(多分山田以来20年以上いない。。。。) を育てることが最優先。これを20台前半カルテットで高度な競争してもらう。なんといっても肝は原口の見極めを一年で行うこと。原口が駄目な場合も梅野がおり小宮山が正捕手として出てくるような自体には既になっていないので、余り心配はしていません。むしろ梅ちゃんが開花した場合、悩みモノですね。。。まあ、これらはまた来年オフに考えましょう、原口コンバートだと編成がもう訳が分からなくなるので (笑) 。

 

3年後は下のようになっていると理想ですね。丈夫な梅野が成長して、原口が一塁/三塁というのも魅力的なプランではあります。

 

 

正捕手 原口(27) :球界を代表する名捕手。強力な阪神打線においてクリーンナップの実力あるが、恐怖の7番として君臨。

 

二番手 梅野(28) :実力は十分正捕手クラス。セットポジションに課題がある投手を強肩で支える。

 

三番手 坂本(26) :打撃は目立ったものはなくも、勝負所のリード、キャプテンシーは流石。抑えキャッチャーとして存在感示す。

 

バックアップ岡崎(36) :苦労人の遅咲き捕手。30過ぎから実力を蓄え、守備面は定評有。

 

バックアップ長坂(25) :矢野二世としてまとまった実力を示す。打撃に一層の磨きをかけ一軍への道を切り開く。

 

育成 高卒①(21) :インサイドワークに課題を残すも、巧みな打撃、俊足が魅力な左打捕手。まずは二軍での信頼を獲得する。

 

育成 高卒②(19) :浪速の城島の異名の大型捕手。一年目から英才教育を受けるべく2軍主戦捕手としてメイン起用される。

 

 

いつも長文を最後まで読んでくださり有難う御座います!

 

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